じじぃの「先進7ヵ国外相会合・インドはこれから世界のエースになる!報道ライブ・インサイドOUT」

ワクチン・対中国で世界が注目 インド大使インタビュー【新型コロナ】

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=xkSeUQXegRg

Is China Threatened By QUAD's Unity? | India First- Full Video

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=k7FJHCNQVvA

Quad among India, the US, Japan and Australia

Will India Be Decisive On QUAD - As US Wishes - To Offset China?

05 Jan 2021 
The global security landscape demands new partnerships and issue-based alliances as a new ‘great game’ is underway in the Indo-Pacific region where the Quadrilateral Security Dialogue or Quad among India, the US, Japan and Australia is emerging.
https://www.thequint.com/voices/opinion/india-modi-govt-united-states-biden-administration-china-policy-quad-alliance-indo-pacific-geopolitics

G7外相、共同声明で「台湾問題の平和的解決を」…中国の人権問題には「懸念」

2021年5月6日 読売新聞
ロンドンで開かれている先進7ヵ国(G7)外相会議は5日、3日間の日程を終えて閉幕した。終了後に発表された共同声明では、新疆ウイグル自治区での人権抑圧や香港情勢、東・南シナ海問題に関し、いずれも「懸念」を表明して中国に対処を強く求めた。
共同声明では、中国が台湾への軍事的圧力を強めていることを踏まえ、「台湾海峡の平和と安定の重要性」を示し、「(中台)両岸問題の平和的解決を促す」ことも明記した。G7共同声明に台湾問題が明記されるのは異例だ。世界保健機関(WHO)年次総会などに台湾の参加が見送られていることを受け、「台湾の意義ある参加」への支持も表明した。
北朝鮮に対しては、核・ミサイル開発に「深い懸念」を表明し、日本人拉致問題の即時解決を求めた。軍による市民殺害が続くミャンマー情勢では、「クーデターを最も強い言葉で非難」するとした。
https://news.infoseek.co.jp/article/20210506_yol_oyt1t50000/?l-id=RNBreakingNews

報道ライブ インサイドOUT

20321年5月5日 BS11
【キャスター】川口満里奈、岩田公雄 【コメンテーター】中林美恵子早稲田大学社会科学総合学術院教授)、角谷浩一(政治ジャーナリスト)

「米政権100日 米中新冷戦勃発? で日本の戦略は」

米国のバイデン大統領は4月29日で就任から100日を迎え、前日の28日には上下両院合同会議で施政方針演説を行った。
対中政策や新型コロナ対策をはじめ今後1年間の政権運営の方向性を示した演説内容は、国内外の耳目を極めて広く集めた。演説内容からも、トランプ前政権時代に激化した米中対立が、バイデン政権下でも続く可能性が透けて見える。
米国を盟主とする陣営と中国を盟主とする陣営に世界が分断される「米中新冷戦」が始まったとする分析が、現実味を増してきたのだ。
先進7ヵ国(G7)外相会合が5月3日、ロンドンで開幕した。本格討議初日の4日は中国やロシア情勢が主な議題。バイデン米政権が「専制主義」と見なす両国に、結束して対抗姿勢を示せるかが焦点だ。北朝鮮非核化や人権問題が話し合われた。
最終日の5日にはオーストラリア、インド、韓国を加えたインド太平洋地域の民主主義国もゲスト参加した。
岩田公雄、「中国は人権問題を持ち出すと、すぐ内政干渉だと反発してくる」

角谷浩一、「インドは世界最大の民主主義国家だ。日本、アメリカ、オーストラリア、インドの4ヵ国はクアッド(QUAD)グループだ。中国と対抗する上でインドは欠かせない。これからはインドがエースになる」

中林美恵子、「日本は地政学上のことがあり中国をあまり刺激しないようにしてきた。人権などできちんと言わないといけない。それには自主防衛するという意識も強く持たないといけない」
https://www.bs11.jp/news/houdou-live-insideout/

プライムニュース 「駐日インド大使生出演 感染者35万人の実情は 日印協力と中国けん制」

2021年4月30日 BSフジ
【キャスター】長野美郷、反町理 【ゲスト】サンジェイ・クマール・ヴァルマ(駐日インド大使)、佐藤正久自由民主党外交部会長 元外務副大臣)、増田道明(獨協医科大学医学部教授)、豊福健一朗(スズキ常務役員・マルチスズキインディア取締役 中継)
1日の新規感染者数が35万人を超えるなど、新型コロナの猛威に襲われているインド。途上国に向けたワクチン供給などを展開していた世界有数のワクチン生産国から一転、なぜ新たな“二重変異ウイルス”の拡大と医療崩壊の危機を迎えてしまったのか。
一方で、米豪と共に「クアッド(QUAD)」の枠組みで新たな連携を目指す日印関係は、今後どのように深化していくのか。

日米豪とインドの連携 中国とどう向き合うのか

●日印関係とアジアの未来
インドの市場としての将来性について。
豊福健一朗、「インドは世界でもまれな将来伸びが期待される国。平均年齢が27歳、これから働き盛りで耐久消費財をたくさん購入する予備軍がたくさんいる。もう1つ今後のインドの農村の経済発展に大きな可能性を感じている。農村が一足飛びに経済活動に入ってくる可能性がある。農村にもインターネットが入って今までの農村というイメージではなくなっている」
反町理、「インドの成長の阻害要因は何なのか」
豊福健一朗、「インド政府の中に入って政府の方の活動の動きを日本と比較して観察した。鉄鋼省、繊維省、科学省などそれぞれ独立した役所になっており、それぞれ大臣がいる。昔の社会主義の名残があり国営企業が相当残っている。国営企業の管理が役所の仕事のかなりの役所の内容を占めている。国営企業の民営化、競争力強化が重要」
これからのインドのセールスポイントは。
サンジェイ・クマール・ヴァルマ、「インドは細分化されて多層構造。どんな民間企業でもインドは成長のために考えるには良いところ。インドは大きな購買力がある。またインターネットを使ったデジタル化が進んでいる」

【提言】 「これからの日印関係に望むこと」

サンジェイ・クマール・ヴァルマ 「我々が共通の価値観としている、平和・繁栄・民主主義をインド太平洋地域ひいては世界全体に広めていく」
 これはお互いの国にとって大事なことです。世界で正しい共通の概念です。
佐藤正久 「責任分担・補完」
 インドと日本はインド太平洋を引っ張っていく。インドは2030年は人口・経済で中国を超える。
https://www.bsfuji.tv/primenews/

じじぃの「科学・地球_39_世界史と化学・爆薬・ダイナマイトの発明」

The Vietnam War 1945-1975: “Napalm Girl”

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=OFUFRl1sMNU

Nick Ut, AP photographer behind ‘Napalm Girl,’

Huynh Cong Ut, Vietnamese American photographer for the Associated Press who captured 'The Terror of War'

FILE- In this June 1970 file photo, taken by Associated Press photographer Huynh Cong "Nick" Ut, south Vietnamese Marines rush to the point where descending U.S. Army helicopter will pick them up after a sweep east of the Cambodian town of Prey-Veng during the Vietnam War. It only took a second for Associated Press Photographer Huynh Cong "Nick" Ut to snap the iconic black-and-white image of Phan Thi Kim Phuc after a napalm attack in 1972, but it communicated the horrors of the Vietnam War in a way words could never describe, helping to end one of America's darkest eras.
https://www.masslive.com/galleries/QGKCYTXX6FA3XPEG4YJJCQTRWY/

ダイヤモンド社 絶対に面白い化学入門 世界史は化学でできている 左巻健男(著)

【目次】
1  すべての物質は何からできているのか?
2  デモクリトスアインシュタインも原子を見つめた
3  万物をつくる元素と周期表
4  火の発見とエネルギー革命
5  世界でもっともおそろしい化学物質
6  カレーライスから見る食物の歴史
7  歴史を変えたビール、ワイン、蒸留酒
8  土器から「セラミックス」へ
9  都市の風景はガラスで一変する
10 金属が生み出した鉄器文明
11 金・銀への欲望が世界をグローバル化した
12 美しく染めよ
13 医学の革命と合成染料
14 麻薬・覚醒剤・タバコ
15 石油に浮かぶ文明
16 夢の物質の暗転

17 人類は火の薬を求める

18 化学兵器核兵器
https://www.diamond.co.jp/book/9784478112724.html

『絶対に面白い化学入門 世界史は化学でできている』

左巻健男/著 ダイヤモンド社 2021年発行

17 人類は火の薬を求める より

1枚の写真がベトナム戦争終結を早めた

1972年6月8日、ベトナム戦争がもっとも激しかったときのことだ。AP通信提供「パナーム爆撃から逃げる南ベトナムの少女」の写真が世界を駆け巡った。

撮影したのはAP通信のカメラマンとしてベトナム戦争を取材していた21歳のベトナム人、ニック・ウッド。彼が、いくつかの戦闘を写真に収め、荷物をまとめて支局に戻ろうとしたとき、南ベトナム軍機がナパーム弾(組成はポリスチレン、ベンゼン、ガソリンなどからなる)を投下し始めた。苦痛と恐怖で泣き叫びながら彼の方へ走ってきた子どもたちの一群のなかに、裸の少女がいた。彼はシャッターを押した。
この「ナパーム弾の少女」は当時9歳のファン・ティー・キムフック・ウッドは彼女をふくむ子どもたちを病院に運んだ。キムフックは左腕や背中に大きな火傷を負っていたが助かった。キムフックのその後は、『ベトナムの少女世界でもっとも有名な戦争写真が導いた運命』(デニス・チョン著、押田由起訳、文春文庫)に記されている。
「ナパーム弾の少女」の写真はベトナム反戦運動を盛んにさせ、ベトナム戦争終結を早めたといわれる。

ダイナマイトの発明

1862年アルフレッド・ノーベル(1833~1896)はスウェーデンに、当時ヨーロッパで話題になっていたニトログリセリン(無色透明の液体で衝撃により爆発す る)の小さい工場を、父や兄弟たちと一緒につくった。ところが彼の小さい工場でも、大変な爆発事故が起こり、工場が破壊されたのはもちろん、5人の労働者が死亡した。そのなかには彼の末の弟もいた。父親もこの事故にショックを受け、まもなく世を去ってしまう。彼は残った兄弟たちと協力して、この爆薬を安全なものにしようと研究に打ち込んだ。
ノーベルは、紙、パルプ、おがくず、木炭、石炭、レンガの粉などさまざまな材料を試してもうまくいかなかったが、最後にケイソウ土(単細胞藻類であるケイソウの遺骸からなる堆積物)にニトログリセリンをしみ込ませると安定性が増し、扱いやすくなることを発見した。1866年のことだ。
ノーベルが発明した「雷管(爆薬または火薬を爆破させために、起爆剤その他を管体につめたもの)」を使うことで、爆発力を維持することもできた。1年後、彼は爆薬を「ダイナマイト」として市場に出した。
ノーベルは、ダイナマイト以外にも無煙火薬バリスタイトを開発して、軍用火薬として世界各国に売り込んだ。世界各地に約15の爆薬工場を経営し、ロシアにおいてはバクー油田を開発して、巨万の富を築いたのだ。
ノーベルの死の約1年前に書かれた遺言書は次のようである。
  残りの換金可能な私の全財産は、以下の方法で処理されなくてはならない――私の遺言執行者によって安全な有価証券に投資された資本でもって基金を設立し、その利子は、毎年、その前年に人類の貢献をした人たちに、賞のかたちで分配されるものとする。この利子は、5等分され、以下のように配分される――
    ・
この遺言書は、現在までの唯一有効なものであり、私の死後、万が一私の以前の遺言が存在したとしても、それらのすべてを無効にするものである。
最後に、私の死後、私の静脈が切開され、そして切開が終了し有能な医師が明らかに死の兆候を確認した時に、私の遺体はいわゆる火葬で葬られるというのが、私の特に明示する希望である。
        (『ノーベル賞 20世紀の普遍言語』矢野暢著、中公新書

黒色火薬から無煙火薬

ダイナマイトは、弾丸の発射薬には使用できなかった。銃がダイナマイトの激しい破壊力に耐えることができなかったからだ。
各国の軍部は黒色火薬より強い発射薬を求めた。そこで1884年に登場したのが無煙火薬である。「発射の際に黒色火薬特有の白煙が出る、火薬カスができる」などの問題点も解決された。少量の綿状のニトロセルロースに点火すると、煙が出ない。また、一瞬に燃焼して跡形もないので大変扱いやすい。
    ・
弾丸のなかに詰めて弾丸を炸裂させる炸裂させる炸裂の探究も行われた。1871年にフェノールをニトロ化して得られるトリニトロフェノールがはじめて合成されたのだ。味が極めて苦い(ピクリック)のでピクリン酸ともいわれる。
ピクリン酸は明るい黄色の粉末で、絹や羊毛の合成染料に使われたが、適当な起爆薬があれば爆薬に使えることがわかった。しかし、湿ると爆発しにくくなり、雨天や湿気の多い日には不発弾が多いという課題があった。
1906年にはドイツで強力な炸薬トリニトロトルエンTNT)がつくられた。TNTに湿気にも影響されなかったので、軍事的にピクリン酸より優れていた。なお、ピクリン酸もTNTもニトロ化合物である。

じじぃの「科学夜話・ミューオン・クフ王のピラミッドに謎の巨大空間を発見!古代遺跡透視」

Minimally invasive exploration for heritage buildings

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=Kwira85wH0Y

エジプト・クフ王のピラミッドの中心部に未知の巨大空間を発見!

宇宙線の観測(ミューオンラジオグラフィ)によりエジプト・クフ王のピラミッドの中心部に未知の巨大空間を発見!

2017年11月6日 名古屋大学
名古屋大学高等研究院(院長:篠原久典)の森島邦博特任助教(筆頭著者)らの研究グループは、原子核乾板を用いた宇宙線ミューオンの観測により約4,500年前に建造されたエジプト最大のクフ王のピラミッドの中心部に、これまでに発見されていない未知の巨大な空間を発見しました。
考古学で最大の謎の一つとされるピラミッド建造の謎や、その内部構造の理解に大きなインパクトを与えるものであるといえます。本成果は、11月2日付の英科学誌Natureオンライン版(AAP)で「Discovery of a big void in Khufu’s Pyramid by observation of cosmic-ray muons」として掲載されました。
ミューオンはX線よりも物体を透過する能力が高く、この性質を利用すればピラミッドのような巨大な構造物でもレントゲン写真のように透視することが可能です。原子核乾板は、ニュートリノの研究などで用いられてきた特殊な写真フィルムで、ミューオンなどの電荷を持つ素粒子の軌跡を1μm以下の精度で立体的に記録できます。薄くかつ軽量で電源を必要としないため、ピラミッドの入り組んだ狭い通路への設置や玄室への持ち込み・設置が容易です。
https://www.jst.go.jp/pr/announce/20171106/index.html

NHKオンデマンド シリーズ古代遺跡透視 「プロローグ 大ピラミッド 永遠の謎に挑む」

2021年5月3日 NHK BS1
【出演】河江肖剰、森島邦博 【司会】武田真一、橋本菜穂子
エジプト大ピラミッドの永遠の謎は解けるのか?最新技術で、考古学最大の謎に挑む!
NHKは研究機関と共にピラミッド内部を「透視」する「ミュオン透視装置」の開発を進めてきた。そしてついに、2015年秋から、エジプトの大ピラミッドを透視する挑戦が始まった。
ピラミッドに秘められた壮大なロマンを紹介しながら考古学最大の謎に挑む日本の研究者たちの奮闘を描き、世界の注目を集める透視調査の最新状況を伝える。
https://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2016069316SA000/

ピラミッドを傷つけずに内部構造を探る! UFOみたいなドローンがハイテクすぎる

2018/02/16 TIME&SPACE by KDDI
赤外線や超音波カメラ、各種センサーなどなど、厚い壁や地中深くでも探索できる技術はこれまでにもいろいろ登場しているが、それでもまだ解明できない謎は世界にたくさん存在している。
古代文明ミステリーの代表格ともいえるエジプトのピラミッドもそのひとつ。巨大ピラミッドの内部構造はいまだにほとんど解明されておらず、それでいて貴重な世界遺産のために調査するのがとても難しかった。そこで始まったのが国際プロジェクト「スキャンピラミッド計画」という、最新の通信・科学技術を取り入れることで、ピラミッドを傷つけずに内部構造を明らかにしようという試みである。
https://time-space.kddi.com/digicul-column/world/20180216/2246

『21世紀の大発見!』

びっくりデータ情報部/編集 河出書房新社 2010年発行

「透視」を可能にしたスゴイ技術が実用化! より

モノが透(す)けて見える透視能力がほしい……。そう思っている人は古今東西、大勢いる。のぞき見趣味で使用するのはもってのほかだが、最新の科学により、透視できる技術が開発された。
じつは、地球に降り注いでいる宇宙線「ミュー粒子(ミュオン)」を利用すれば透視できるとされている。ミュー粒子とは、物質を形づくっている素粒子の一種。宇宙線は絶え間なく地球に届いているが、ミュー粒子は手のひらくらいの面積に毎秒1個ほど降り注ぐ。強い透過力があり、X線が通過できない厚さ1キロの岩盤も通り抜ける。
東京大学地震研究所の田中宏幸特任教授は、このミュー粒子を利用して建築物を透視する検査法を開発し、実用化に向けて研究を進めていることが朝日新聞に紹介された。
日本では2005~2007年にかけて起こった耐震偽造事件を受け、建築物の設計審査が厳しくなった。だが、現場で鉄筋を減らすなどの手抜きがあった場合、建物が完成してから内部を調べるのは困難だ。X線で調べる方法もあるが、透過力は30センチしかないため、太い柱には歯が立たず、被曝(ひばく)の恐れもある。
そこで田中教授はミュー粒子に目をつけた。
ミュー粒子はコンクリートも楽に透過するので、建物を壊さずに数時間で内部の鉄筋を透視することができる。
さらに田中教授は、ミュー粒子を使って火山活動を観測し、噴火推移の予測に成功した。
    ・
ミュー粒子を利用した検査法の開発は、ほかでも進められている。朝日新聞には、東京大学名誉教授の永嶺謙忠氏が、新日本製鉄と共同でミュー粒子を使って溶鉱炉の内部を検査する研究に取り組んでいることが紹介されている。
また同紙は、アメリカ・ロスアラモス国立研究所が、テロ対策への応用を研究中であることも報じている。プルトニウムやウランなどの核物質は、一般的な金属より密度が高く、ミュー粒子がぶつかると大きく曲がる。そのため、検問所に検出器を置いてミュー粒子の曲がり具合を観測すれば、隠された核物質を発見できるというのだ。

                • -

どうでもいい、じじぃの日記。
5月3日、NHK BS1 シリーズ古代遺跡透視 「プロローグ 大ピラミッド 永遠の謎に挑む」を観た。
世界最大であるクフ王のピラミッド。
森島邦博 特任助教が率いる名古屋大学の研究チームは、宇宙線ミューオンを利用して、まるでレントゲン写真を撮るように、ピラミッドを傷つけることなく、その内部構造を可視化することに成功した。
するとそこには、巨大空間が出現したのである。
約100年前、イギリスの考古学者ハワード・カーターによって発見されたツタンカーメンの王墓。
そこからは、まばゆいばかりの財宝が山ほど発見された。

もしかしたら、謎の巨大空間にはツタンカーメンの財宝と同じかそれ以上の財宝がクフ王のミイラとともに眠っているのかもしれない。

エジプト政府はピラミッドを傷つけることを嫌い、巨大空間へ通じるための採掘を認めない。
そこで、フランス隊は、ピラミッドの石に小さな穴を開け、縮んだ風船のようなものを入れ、謎の空間に届いたら風船のように膨らませドローンのように仕上げて、謎の空間を撮影しようというプロジェクトを立ち上げた。
何か、卑弥呼の墓の中を覗くような感じなのかなあ。

じじぃの「科学・地球_38_世界史と化学・夢の物質の暗転・DDT」

Climate 101: Ozone Depletion | National Geographic

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=aU6pxSNDPhs

Ozone hole

Causes and Effects of Ozone depletion

pinterest.jp Ozone hole
https://www.pinterest.jp/pin/650418371159615225/

フロンによるオゾン層の破壊

気象庁
1970年代半ば、人工的に作り出された物質であるクロロフルオロカーボン類(CFC 類:フロンとも呼ばれます)がオゾン層を破壊する可能性が指摘されました。
フロンの多くは、かつてはエアコン、冷蔵庫、スプレーなどに使われ、大気中に大量に放出されていました。 フロンは、地上付近では分解しにくい性質をもっているため、大気の流れによって成層圏にまで達します。
高度40km付近の成層圏まで運ばれると、フロンは強い太陽紫外線を受けて分解し、塩素を発生します。 この塩素が触媒として働きオゾンを次々に壊してゆきます。
オゾン層を破壊する物質には、フロンのほかにもいくつか存在し、消火剤につかわれる ハロンなどの物質が放出する臭素によってもオゾン層が破壊されます。
https://www.data.jma.go.jp/gmd/env/ozonehp/3-25ozone_depletion.html

ダイヤモンド社 絶対に面白い化学入門 世界史は化学でできている 左巻健男(著)

【目次】
1  すべての物質は何からできているのか?
2  デモクリトスアインシュタインも原子を見つめた
3  万物をつくる元素と周期表
4  火の発見とエネルギー革命
5  世界でもっともおそろしい化学物質
6  カレーライスから見る食物の歴史
7  歴史を変えたビール、ワイン、蒸留酒
8  土器から「セラミックス」へ
9  都市の風景はガラスで一変する
10 金属が生み出した鉄器文明
11 金・銀への欲望が世界をグローバル化した
12 美しく染めよ
13 医学の革命と合成染料
14 麻薬・覚醒剤・タバコ
15 石油に浮かぶ文明

16 夢の物質の暗転

17 人類は火の薬を求める
18 化学兵器核兵器
https://www.diamond.co.jp/book/9784478112724.html

『絶対に面白い化学入門 世界史は化学でできている』

左巻健男/著 ダイヤモンド社 2021年発行

16 夢の物質の暗転 より

沈黙の春』の警告

  アメリカの奥深くわけ入ったところに、ある町があった。生命あるものはみな、自然と一つだった。その町には豊かな自然があった。ところが、あるときから家畜や人間が病気になり、死んでいった。野原、森、沼地――みな黙りこくっている。まるで火をつけて焼き払ったようだ。小川からも、生命の火は消えた。
  庇(ひさし)のといのなかや屋根板のすき間から、白い細かい粒がのぞいていた。何週間前のことだったか、この白い粒が、雪のよう、屋根や庭や野原や小川に降りそそいだ。
  病める世界――新しい生命の誕生をつげる声ももはやきかれない。でも、魔法にかけられたのでも、敵におそわれたわけでもない。すべては、人間みずからまねいた禍(わざわ)いだった。本当にこのとおりの町があるわけではない。だが、多かれ少なかれこれに似たことは起っている。
  これらの禍いがいつ現実となって、私たちにおそいかかるか――思い知らされる日がくるだろう。いったいなぜなのか。
これは、アメリカで1962年に出版されたレイチェル・カーソン(1907~1964)著『沈黙の春』(新潮文庫)の冒頭にある「明日のための寓話」の要約である。
彼女は、ベストセラーとなった同書の中で、おびただしい合成物質(多くは農業)の乱用に警告したのだ。その「白い細かい粒」の代表がDDTである。DDTは、有機塩素系殺虫剤のジクロロジフェニルトリクロロエタンの略である。

DDTとは

1874年時点で、DDTは合成されていたが、「殺虫」の特性は発見されていなかった。スイスのパウル・ヘルマン・ミュラー(1899~1965)が1939年、第二次世界大戦中にDDTが効き目の強い殺虫剤であることを確認する。彼は、「虫が薬を食べなければ死なないというのでは効き目が弱い。虫の体についただけで、麻痺させるような毒薬(接触毒)はつくれないものか?」と考え、天然物質や合成物質を調べた。そして、接触毒を持ち、しかも日光にも強い殺虫剤DDTを発見したのだ。
彼は、DDTをジャガイモ畑を荒らすカブトムシの幼虫にふりかけた。すると幼虫はすぐに地面に落ち、翌朝にはみな死んでいた。
    ・
時代は第二次世界大戦の最中。戦争に不衛生はつきものだ。DDTの高い殺虫活性が戦場における疫病の回避に役立ち、兵士の健康を維持できることを知ったイギリスとアメリカは1943年頃にDDTを工業化し、マラリア発疹チフスといった病気を媒介する蚊やシラミを退治して、患者を激減させることに成功した。
終戦後、日本に入ってきたアメリカ軍は発疹チフスを媒介するシラミの撲滅のため、日本人の体に真っ白になるほどDDTをかけて回った。空襲により街が破壊され衛生状況の悪くなった当時の日本では、発疹チフスにより数万人規模の死者が出ると予想されていたが、DDTの殺虫効果によって予防に成功。1950年代には日本では見られなくなった。
DDTは日本だけではなく、発展途上国などで、昆虫を原因とする感染症の撲滅に一役買った。DDTの殺虫効果の発見の功績によって、1948年、ミュラーノーベル生理学・医学賞を受賞したのは、感染症撲滅への貢献があったためである。

代替フロンの問題点

そこで(フロンによるオゾン層の破壊)、従来のフロンと同等の性質を持ちながら、オゾン層を破壊しない物質の開発が進められた――「代替フロン」の誕生だ。代替フロンには、塩素原子をふくまないもの、あるいは、オゾン層に到達する前に分解されてしまうものがある。

ところが、この代替フロンにも問題があった。代替フロンオゾン層を破壊する性質は弱いものの、二酸化炭素の数千~数万倍も温室効果が大きい物質だったのだ。フロンにも温室効果があることはわかっていたが、「オゾン層破壊」がより問題視されたため代替フロンの開発の際には考慮されなかったのである。

現在、フロン類の代替品としてイソブタンや二酸化炭素が使われている。イソブタンは石油由来の物質であり可燃性。二酸化炭素は不燃性ではあるが、熱効率が悪いのが難点だ。
合成物質は、人間生活を便利で豊かにしてきた。
その一方で、合成物質のなかには自然環境や人間生活に対して重大な影響を及ぼすものがあることが次第に明らかになった。DDTやフロンはその2例にすぎない。

じじぃの「科学夜話・拡大し続ける西之島・太古の地球に出会う旅!原始の地球」

【初公開】西之島の海底の火山灰(2020年西之島調査航海)

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=8DKMqdFWuBg

マグマをめぐる冒険(田村芳彦 上席研究員)講演会「もっと知ろう、おもしろ海の火山学」(2020年2月23日開催)

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=nzdAFEMrMVY

40億年前の地球はどんな姿?

ETV特集 「激変する西之島~太古の地球に出会う旅~」

2021年5月1日 NHK
世界が注目、絶海の孤島、西之島。東京都心から1千キロ。
父島からも100キロ以上離れており、たどり着くことさえ難しい。そんな中、NHKは研究者とともにこの島の変化を長きにわたって記録してきた。西之島の学術的価値は2つ。
40億年前の地球で大陸がどのようにできたのか、その根拠となる岩石を噴き出すという地質学的側面。さらに岩石しかない不毛の大地に生物がどうやって生態系を作るのかという天然の実験場である点だ。
https://www.nhk.jp/p/etv21c/ts/M2ZWLQ6RQP/episode/te/PNY8PZZMNR/

西之島の噴火が大陸生成を再現していたことを証明

2018.11.12 JAMSTEC

1. 概要

国立研究開発法人海洋研究開発機構(理事長 平朝彦、以下「JAMSTEC」という。)海洋掘削科学研究開発センターの田村芳彦上席研究員および佐藤智紀技術スタッフは、国立研究開発法人産業技術総合研究所(理事長 中鉢良治、以下「産総研」という。)活断層・火山研究部門の石塚治主任研究員およびニュージーランドカンタベリー大学のAlexander R. L. Nichols教授と共同で、小笠原諸島西之島(図1、2、3、4)の海底および陸上に噴出した溶岩の採取・分析を行った結果、西之島直下のマントルが融解して安山岩質マグマを噴出していることを明らかにしました。
安山岩質マグマは、太陽系で地球にのみ噴出する特異なマグマで、大陸地殻を形成する原料として地球表層の形成に深く関わっています。本研究グループでは、西之島安山岩マグマが噴出することから、大陸の出現を再現しているのではないかと仮説を提唱していました(2016年9月27日既報)が、今回の研究結果はその仮説を実証したものです。
http://www.jamstec.go.jp/j/about/press_release/20181112/

40億年前の地球は生命誕生の「温床」だった

2018.09.27 ナショナルジオグラフィック日本版サイト
40億年前の地球はどんな姿をしていたのだろうか。そのヒントをくれるのが、ジルコン(ZrSiO4)という非常に頑丈な鉱物だ。
ジルコン結晶は破壊することがほぼ不可能で、古いものは44億年近く前から存在する。小さなタイムカプセルとも言えるこのジルコンの中には、太古の化学的な「指紋」が残されている。「ジルコンは、わたしたちに地球の形成段階を垣間見せてくれる唯一の窓です」と、米ロチェスター大学のダスティン・トレイル氏は言う。
●絶えずリサイクルする地球
地球が形成された45億年以上前、表面の状態は現在とはまるで違っていたと考えられる。科学者たちが一般に考える初期の地球とは、ひっきりなしに隕石が降り注ぎ、火山からは溶岩がゴボゴボと音を立てて流れ出す、地獄のような場所だ。

しかしこれらはすべて推測であり、地球最初期の数億年間から現在に至るまで残っている物理的な証拠は何もない。地球は究極のリサイクル・システムを持っており、プレートテクトニクス運動により、古い岩盤は絶えず新しいものとして再利用され、溶岩流が固まって新たな景色を形作っている。
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/18/092600416/

交響曲第6番「炭素物語」――地球と生命の進化を導く元素』

ロバート・M・ヘイゼン/著、渡辺正/訳 化学同人 2020年発行

「水」――生命の炭素 より

原始の地球

誕生から1億年後、およそ45億年前の地球を想像しよう。宇宙から岩の爆撃をしじゅう受け、熱い溶岩と熱水がブクブク噴いて、若い太陽の強い紫外線を浴びる地球だ。生命の気配さえない荒れ狂う世界。ただし生命の元素はみなそろっていた。
水はどうか? 生命には水が欠かせない。細胞は重さの大半が水だし[訳注:成人は体重の約60%が水]、生命はたぶん水中で(数億年後に)誕生した。そんな細胞が働き、増殖する。
エネルギーは? 生命は必ずエネルギーを使う。食物の化学エネルギーでも、太陽の光エネルギーでもいい。原始の地球では、2つともまだ使えなかったが、深部からつくる地熱や、落雷のエネルギー、放射壊変の核エネルギーはあった。
炭素はどうだろう? 原始の地球で、生命に使えそうな炭素系の分子は、降り注ぐ炭素質の隕石がたっぷり含んでいた。むろん、大気と海、岩石の含む炭素はずっと多かった。
こうして生命誕生の舞台は整っていた。どこかの時点で「土」「空気」「火」「水」が、いわば自己組織化して生命を生むことになる。

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どうでもいい、じじぃの日記。
5月1日、NHK Eテレ ETV特集 「激変する西之島~太古の地球に出会う旅~」を観た。
地球誕生から1億年後、およそ45億年前の地球は、宇宙から隕石の爆撃をしじゅう受け、熱い溶岩と熱水がブクブク噴いて、若い太陽の強い紫外線を浴びていた。
一説では、その頃 地球と火星は同時期に誕生し、大きさもほぼ同じだったといわれる。
その後の地球では隕石が降り注ぎ大きくなっていったが、火星はほとんど変わらなかった。
地球も火星も同じ水の惑星だったのである。

40億年前の地球で大陸がどのようにできたのか。

小笠原諸島西之島の海底および陸上に噴出した溶岩の採取・分析を行った結果、西之島直下のマントルが融解して安山岩質マグマを噴出していることを明らかにしました」
大陸が作られていった過程は、西之島が噴火して島が拡大していったのと同じ仕組みなのだそうだ。
そういえば、2月 NASAは火星に探査車を着陸させることに成功した。
中国も火星周回軌道に探査機を入れることに成功した。5月には探査車の着陸を目指している。
今後しばらく、火星が注目を浴びそうです。

じじぃの「科学・地球_37_世界史と化学・石油に浮かぶ文明・紙おむつ」

パンパース CM アスリート編 | 湿度を調節、ムレゼロへ挑戦

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=-QGjGRcFJIo

紙おむつの内部

紙おむつのしくみ

ユニ・チャーム
●紙おむつってどうなっているの?
みなさんは初めて紙おむつを手にしたときどう感じましたか?
「こんなに薄くて大丈夫?」と思ったかもしれませんね。
タオルくらいの薄さなのに、どうしてあんなに数回分のおしっこを吸収できちゃうんでしょう?それはもちろん、おむつの中に、おしっこをたくさん吸収して逃さない、さまざまな技術が隠されているから。
でも、紙おむつを開いてみたことがある人は少ないかもしれませんね。
意外に複雑な「紙おむつ」のしくみを一緒に見ていきましょう!
https://jp.moony.com/ja/diapers/Important-shikumi.html

ダイヤモンド社 絶対に面白い化学入門 世界史は化学でできている 左巻健男(著)

【目次】
1  すべての物質は何からできているのか?
2  デモクリトスアインシュタインも原子を見つめた
3  万物をつくる元素と周期表
4  火の発見とエネルギー革命
5  世界でもっともおそろしい化学物質
6  カレーライスから見る食物の歴史
7  歴史を変えたビール、ワイン、蒸留酒
8  土器から「セラミックス」へ
9  都市の風景はガラスで一変する
10 金属が生み出した鉄器文明
11 金・銀への欲望が世界をグローバル化した
12 美しく染めよ
13 医学の革命と合成染料
14 麻薬・覚醒剤・タバコ

15 石油に浮かぶ文明

16 夢の物質の暗転
17 人類は火の薬を求める
18 化学兵器核兵器
https://www.diamond.co.jp/book/9784478112724.html

『絶対に面白い化学入門 世界史は化学でできている』

左巻健男/著 ダイヤモンド社 2021年発行

15 石油に浮かぶ文明 より

合成繊維の登場

1938年、「石炭、水、空気のようなどこにでもある原材料からつくられ、鋼鉄のように強く、クモの糸のように優美で、どの天然繊維より弾性があり、美しい光沢を持つ繊維」という名文句とともに、初の合成繊維であるナイロンが発表された。丈夫で軽く、弾力性があり、絹に似た感触があり、さらに、耐摩耗性や耐薬品性に優れており、吸湿性が小さいので、洗ってもすぐ乾く。
ナイロンの名はノーラン(走らない→伝線しない)をもじってつけられたという説が有力だ。ナイロンは伝線しにくい女性用ストッキングとして有名になった。それまでの日本産の絹製の靴下に代わる丈夫なストッキングは、たちまち人気商品となった。ちなみに、現在もアメリカの女性はストッキングのことをナイロンと呼ぶ。
ナイロンの発見者は、アメリカのデュポン社という化学メーカーのウォーレス・カロザース(1896~1937)だ。デュポン社は、アメリカの化学工業の遅れを取り戻すために基礎研究を重視し、そのための優秀な若手化学者を集めた(基礎研究とは、製品にはすぐ結びつかない研究で、真理の探究そのものを目的とする)。その一人がカロザースだ。ハーバード大学有機化学講師だった彼は、1928年、32歳の若さでデュポン社の有機化学研究所長に迎えられた。
カロザースは基礎研究として、できるだけ大きな分子(高分子)をつくりたかった。そのために研究班を動員して、「低分子で多数が結びつき(重合して)高分子になりそうなもの」を手当たり次第に重合した。
1930年、カロザースの共同研究者ジュリアン・ヒルがポリエステルを合成する。これは綿に劣らぬ強さを持っていたが、耐熱性や耐水性が弱く実用化には至らなかった。なお、ポリエステルは種類が多く、現在のポリエステルは優れた性質を持っている。
    ・
カロザースのグループは、以後、何百もの薬品の組み合わせを手当たり死骸に試みる。彼らの大ローラー作戦の結果、ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸から合成した「ナイロン(ナイロン6.6)」が生まれる。
ナイロンの工業生産へ向けて、デュポン社の総力を結集して開発研究が進められた。1939年にナイロン工業が大量生産を始めるまでの苦心は、発見に劣らぬものだった。難関の1つは、重合度が高い分子(高分子)の合成だ。重合度が低いと、繊維としての強度が満足なものとならないのだ。
なお、ナイロンの発明者カロザースは、デュポン社がナイロンを発表する以前の1937年に青酸カリを服毒し、謎の自殺を遂げる。41歳の誕生日の2日後のことである。彼は学生時代からうつ病に悩まされており、死の数年前から「自分は失敗者である」いう考えに取り憑かれていたという。
ナイロンにはさまざまな種類があり、現在多く生産されているのがナイロン6.6とナイロン6である。日本ではおもにナイロン6が生産されている。
日本は古くから養蚕をしていたが、明治になると高等蚕糸学校などの専門学校をつくり技術の発展に努めた。その結果、日本は世界の養蚕の過半を占める蚕糸王国になり、世界有数の絹の輸出国となった。
ナイロンが発売された当時、日本生糸の輸出先は大部分がアメリカだった。もしナイロンによって日本の生糸がアメリカから締め出された場合、日本の何十万という繊維業者はもちろん、カイコを飼って暮らしてきた200万の農家にとって大事件である。実際、日本はナイロンの登場、とくにストッキングがナイロン製に代わったことなどによって大きな打撃を受けた。日本の生糸産業への影響は「ナイロンの衝撃」ともいわれる。

日本が開発した合成繊維ビニロン

京都大学桜田一郎教授(1904~1986)らのグループは、1937年頃から合成繊維の研究を始めていたが、デュポン社がナイロンを発表したことに衝撃を受けた。桜田教授は入手した長さ3センチメートル、重さ0.3ミリグラムのナイロンを分析し、その性能と成分を知り、日本独自の合成繊維の開発を目指した。
選んだのは分子中に多くのヒドロキシ基(OH基)を持ったポリビニルアルコール(PVA)だった。PVA繊維はすでにドイツで発見されていた。しかし、水溶性のために衣類には使えない。桜田らは、水に溶けない工夫をした。親和性のOH基をホルマリン(HCHO)と反応させて、OH基をブロックして「合成1号」(後に「合成1号A」に改称)を開発した。
1939年に発表されると新聞は「日本のナイロン現る」と書き立てたが、熱水中では縮んでしまうという欠点があった。これを改良して熱にも水にも強い「合成1号B」を1940年に発表する。その後も改良を重ねて、1948年には「ビニロン」と命名された。日本における合成繊維の第1号だ。

4大プラスチックとは?

ベークライト(フェノール樹脂は合成樹脂のなかでも、もっとも古い歴史をもち、1872年ドイツのバイヤー氏によって発明され、アメリカのベークランド氏によって実用化された樹脂で、わが国でもベークライトの名称で、電気機器・食器などに古くから利用されている)をきっかけに新しいプラスチックが盛んに研究されるようになった。
現在、生産量が多い順に、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレンとなり、「4大プラスチック」と呼ばれている。
4大プラスチックのほか、ユリア樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン、アルキド樹脂、メラミン樹脂、フッ素樹脂などさまざまな種類のプラスチックが生産され、さまざまな用途に使われている。これらの原料の多くは、天然ガス原油を分留して得たナフサ(粗製ガソリン)中の炭化水素だ。そこで、天然ガスが豊富なアメリカでは、石油会社がプラスチックス工業と協力して新製品の探究と製造にあたった。
プラスチックは、第二次世界大戦中、航空機・電波兵器の材料・ゴムなどの代用品として急速に発展し、戦後は私たちの生活必需品となっていった。

紙おむつの白い粉

1960年代には、アメリカで鉄の代替材料としてポリイミド樹脂などが使われるようになった。機械装置などの分野で、金属などの代替材料として使われるプラスチックを「エンジニアリング・プラスチック(エンプラ)」という。その後、高い強度、耐熱性、耐摩擦性といった機能性に優れたさまざまなエンジニアリング・プラスチックが開発された。
比較的厳しい環境でも使われるので、機械部品や電気部品などの信頼性が求められる用途で活躍する。特にポリカーボネート、ポリアミド、ポリアセタール、変形ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレートの5つを指して5大エンプラと呼ばれている。
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これらの機能性プラスチックは、電気的性質・力学的性質・光学的性質・生体適合性・生分解性・選択的透過・吸水性など、さまざまな機能を考えて分子設計されている。

たとえば、吸水性を活かした製品が紙おむつである。紙おむつを分解すると、白い粉のようなものが出てくる。この粉0.5グラムに水100ミリリットルを入れるとゲル化して固まる。この白い粉が高吸水性高分子で、質量の数百倍もの水を吸収することができる。

じじぃの「科学夜話・天の川銀河とブラックホール!高校講座・地学基礎」

Discovery of the electrmagnetic spectrum by Frederick William Herschel

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=-JdhySH2PMc

地学基礎 第3回 第1編 「私たちの宇宙の進化 天の川銀河ブラックホール

2021年4月28日 NHK Eテレ
【司会】佐藤藍子仁村紗和 【講師】青木和光(国立天文台准教授)
街の灯りが少ない空気の澄んだ場所に行くと、綺麗な星空を見ることができます。
星が川のように集まっているのが、天の川銀河です。
左図は、ヨーロッパ宇宙機関の宇宙望遠鏡「ガイア」が観測した、17億個以上の星をもとに作られた天の川銀河の全天図です。
天の川銀河は1000億個ほどの星が、直径約10万光年、厚さ数千光年の円盤のような形に集まってできています。

観測によって、天の川銀河の形を突き止めようとした天文学者がいました。ドイツで生まれ、イギリスで活躍した、ウィリアム・ハーシェル(1738~1822)です。

ハーシェルの手法は星の数を数えることでした。
空を等間隔の領域にわけて、暗い星ほど より遠くに存在すると考え、星の分布を調べたのです。
左図は、ハーシェルが描いた天の川銀河です。ハーシェルは、見えている星がすべてだと仮定したため、描かれた形は不完全でした。
しかし、天の川銀河が円盤状であることを、初めて観測から導き出したのです。
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天の川銀河の中心にあるバルジの、さらに中心には、物質も電磁波も放出されないブラックホールが存在します。
その質量は太陽の約400万倍、直径は太陽の17個分ほどもあります。
このような巨大なブラックホールがどのようにしてできたのかについては、いまだに多くの謎が残されています。
https://www.nhk.or.jp/kokokoza/tv/chigakukiso/archive/resume003.html

『科学の謎 研究者が悩む99の素朴な疑問』

ナショナル ジオグラフィック 日経ナショナル ジオグラフィック社 2019年発行

天の川銀河はなぜ渦を巻いているのか? より

我々の銀河の形は、とりたたて特別なものではない。地球から簡単に観測できる星々の集団のなかには、しみのようなものや卵形のものも少数ながら存在するが、3分の2はいわゆる「円盤銀河」と呼ばれるものだ。
円盤銀河では、星々が平らな軌道に沿って動いている。巨大なレコードの表面を移動しているかのようだ。ほとんどの円盤銀河は、多少なりとも我々の銀河と似た姿をしていて、星々が集まって渦状腕を形成している。
何がこの渦を引き起こしているのだろうか? 「銀河は常に伴銀河の攻撃を受け手いる」と語るのは、ウェストバージニア大学のクリス・パーセルだ。銀河が別の銀河のそばや中を通過すると、そこから生じる力により、銀河の構造全体に衝撃波が走ることがある。その結果、星々がまとまり、中心点の周囲を回る細長い形状になるというわけだ。
「基本的には、重力により円盤全体に走る振動が原因だ」とパーセルは説明する。

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どうでもいい、じじぃの日記。
4月28日、NHK Eテレ 地学基礎 「私たちの宇宙の進化 天の川銀河ブラックホール」を観た。
「観測によって、天の川銀河の形を突き止めようとした天文学者がいました。ドイツで生まれ、イギリスで活躍した、ウィリアム・ハーシェル(1738~1822)です」
日本で同時代1730~1820年頃に活躍した人物。
杉田玄白 1733~1817年
伊能忠敬 1745~1818年
杉田玄白伊能忠敬も立派な人物だが、すでにヨーロッパでは我々の住む天の川銀河の形状を観測・計算で求めようとしていた人物がいたとは驚きだ。
ハーシェルはアマチュア天文学者だったが、彼が作った望遠鏡で天王星の衛星や土星の衛星を発見していった。
また、数多くの惑星の自転周期や二重星の運動について研究し、二重星のカタログも作成した。
こんな人物もいたんですねえ。 (^^;;