じじぃの「歴史・思想_371_言語の起源・インド・ヨーロッパ語族」

Aryan Migration: Who are our ancestors, really?

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=uBuZ9Kd0yRA

Indo-European language throughout Europe and the Middle East.

Aryan

From Wikipedia
●Racial Theory: White supremacy and Nazism
Drawing on misinterpreted references in the Rigveda by Western scholars in the 19th century, the term "Aryan" was adopted as a racial category by French writer Arthur de Gobineau, whose ideology of race was based on an idea of blond northern European "Aryans" who had migrated across the world and founded all major civilizations, before being diluted through racial mixing with local populations.
Through the works of Houston Stewart Chamberlain, Gobineau's ideas later influenced the Nazi racial ideology which saw the "Aryan race" as innately superior to other putative racial groups. The atrocities committed in the name of this racial ideology have led academics to avoid the term "Aryan", which has been replaced in most cases by "Indo-Iranian", with only the South Asian branch still being called "Indo-Aryan".

                    • -

『言語の起源 人類の最も偉大な発明』

ダニエル・L・エヴェレット/著、松浦俊輔/訳 白揚社 2020年発行

共同体とコミュニケーション より

ウィリアム・ジョーンズ(18世紀の終わりにイギリス領インドで判事を務めた)は、その優れた語学センスを使ってさまざまな言葉を話すだけでなく、そうした言語を科学的に理解したいとも考えていた。そして本書での話にとって最も重要なことに、ジョーンズはそうした言語間の歴史的なつながりについての証拠も探していた。
ジョーンズは、さまざまな資料に当ってデータを収集する過程で、史上でも指折りの「ヘウレーカ(わかった!)」の瞬間を体験した。そこからさかのぼること100年以上前の1686年にドイツのアンドレアス・イェーガーが最初に気づき、1767年にはインドに派遣されていたフランスのイエズス会宣教師ガストン・ローラン・クルドゥーによって再発見されていたある事実に気づき、あらためて3度めとなる発見をしたのだ。イェーガーやクルドゥーの成果はほとんど知られていなかったがジョーンズが独自に得た同じ事実への洞察は、人間のコミュニケーション研究における最大級の発見として2世紀以上にわたって語り継がれている。その洞察とは、サンスクリット語ギリシャ語、ラテン語、ゴート語(ゲルマン語系の言語)、クルト語はすべてその起源を共通の祖先にさかのぼれるということだった。つまりこれらの言語は姉妹言語だったのだ。その母に相当する言語――そしてこれから』発見されたり、これからこの系統に加えられたりするかもしれない多くの同胞言語の母に相当する言語――は印欧齟語(そご)と呼ばれるようになった。ジョーンズ、イェーガー、クルドゥーとともに、言語の起源の研究は本格的に始まった。
それから100年近くの後、ドイツのワイマール近くで、言語の起源研究のための、これまた重要なツールが開発された。1850年、29歳のドイツ人言語学者アウグスト・シュライヒャーが、人間の言語は、生物学的な有機体と同等に、属、種、変種などによって互いに関係する――動物界や植物界で成り立つことがわかっているのと同じ関係の――有機体として研究すべきとする本を刊行した。シュライヒャーは、言語どうしの進化的な関係を表現する最善の方法は「系統樹」であると説いた。このシュライヒャー説は、言語の歴史と進化に対する大きな貢献となっただけでなく、「自然な由来」という概念も世に出した――これはダーウインが『種の起源』を刊行する9年前のことだった。
シュライヒャーとジョーンズの成果は、他の人々が言語間の関係について深く考えるきっかけとなった。インド、ドイツ、フランス、イギリスなどで開発が始まった言語系統樹を構築する方法を使うと、特定の言語の起源がいつ、どこにあるかを探して時間をさかのぼれることが明らかになった。その後、印欧語がヨーロッパの大半の言語の母だったことが発見された。さらに、この印欧語がペルシャ語ヒンディ語など他の多くの非ヨーロッパ言語の母でもあることが発見された。すると当然、当の印欧語の母は見つかるかという問いが生じる。いなでは印欧語が現代ヨーロッパ諸語に分かれ始めたのはおよそ6000年前だったことがわかっている。さらにさかのぼれるだろうか。1万年前は? 10万年前は? 比較言語学や歴史言語学の方法を使えば、最初に話された言語を実際に再構成できるのだろうか。
現代の言語学者の大半は、この問いに対してはっきりと「ノー」と答える。ジョーンズの研究法は注目を浴びたが、約6000年前で壁にぶち当ったように見える。さらに先に進むには、他の分野、たとえば古生物学、考古学、生物学などの方法が必要となる――また保存された諸言語のサンプルという、決して手に入らないようなものも必要になるかもしれない。
それでも疑問は残る。仮に6000年以上前までさかのぼれるとしたら、どこに行き着くのだろう。ジョーンズやシュライヒャーなどの探求は、人間の言語の巨大な系統樹の根本にある1つの言語まで連れて行ってくれるだろうか。そう考える人もいる。スタンフォード大学の教授だった故ジョセフ・グリーンバーグは、人間の言語を1つの起源にまでさかのびれると主張し、賛同者たちとともに、その起源を「サピエンス祖語」と呼んだ。しかしそうは考えない学者たちもいる。こちらは先史時代のヒト族のさまざまな共同体にさかのぼる何本もの系統樹があると唱える。グリーンバーグらは、一元発生、つまり人間のあらゆる言語について唯一の始まり――1つの母語――があるとする仮説を信じている。多元発生という、現代人の言語には複数の進化の始まりがあるとする説を唱える人々もいる。こちらの人々は、現代人類の祖先がアフリカを出る時点で異なる言語を話していたと論じる。別々の話し手共同体が別々の言語を育て、それぞれが起源となるので、現代の全言語の起源は複数となる。ただ、一元発生説と多元発生説のどちらが良いかという選択は、人類の言語進化を再構成しようとするときに直面する数多くの問題の1つにすぎない。
他の方法、つまり言語学以外の他の科学を使えば、時間をさらにさかのぼれることはわかっている。しかしこれらの方法はわれわれを言語の始まりまで連れて行ってくれるだろうか。誰が最初に物語を語ったのかについて、何かしら知ることはできるのだろうか。

最初に「アイラブユー」と言ったのは誰なのか。

じじぃの「浮世絵とヨーロッパ美術・天使と闘う聖ヤコブ!この絵どこがすごいの」

バンクシーが「モネ」をオマージュ 10億円で落札(2020年10月22日)

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=DtgzXhv998k

Ukiyo-e woodblock printmaking with Keizaburo Matsuzaki

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=t8uF3PZ3KGQ&feature=emb_title

Gauguin’s “Vision after the Sermon”, Hokusai’s image of Sumo wrestlers

Japanese Culture and European Art of Fin de Siecle

Japanese prints attracted painters with primitivism and purity of style, which reminded them often folk art.
Gauguin and his followers, inherited attention to outline in drawing, bright local colors, absence of perspective, decorativeness of curvilinear forms and diagonal compositions. For instance, figures of Jacob and the angel from Gauguin’s “Vision after the Sermon” were inspired by Hokusai’s image of Sumo wrestlers. Paul Signac’s archive contains a design of a kimono, which pinwheel pattern has definitely served as a model for the ornament in his “Portrait of Felix Feneon.”
https://bestarts.org/japanese-culture-european-art-fin-de-siecle/

『この絵、どこがすごいの?』

佐藤晃子/著 新人物往来社 2012年発行

説教のあとの幻影(天使と闘う聖ヤコブゴーギャン より

赤い大地を横切るように描かれた、1本の大きな樹木。その手前では、白い頭巾をかぶった女性たちが、手を合わせて祈りを捧げています。
彼女らの視線のさきに描かれているのは、大きな羽をもつ天使のようです。この絵は、何をあらわしているのでしょうか?
●なにが描かれている?
この絵には、司祭の説教をきく女性たちと、その女性たちがみている幻影が描かれています。樹木で隔てられたこちらがわには、現実を生きる女性たちの姿が、樹木の向こうがわには、彼女たちが説教できいた「天使と闘う聖ヤコブ」の物語が幻として描かれています。
●天使と闘う聖ヤコブとは?
アブラハムの孫で、イサクを父にもつヤコブは、神の御使いと一晩中格闘した人物として知られています。この物語は『旧約聖書』の「創世記」にあるもので、神との戦いに勝利したヤコブは、「イスラエル」という名前を与えられ、イスラエル民族の祖となりました。天使と闘う聖ヤコブの物語は、しばしば絵画化されており、レンブラントドラクロワも同じ主題で絵を残しています。

●聖ヤコブと天使のもとは『北斎漫画』?

ヤコブと天使が闘う姿は、『北斎漫画』からヒントを得ていることが指摘されています。、『北斎漫画』は、葛飾北斎が1814年に刊行した絵手本で、3900あまりの絵が収録された図案集でした。『北斎漫画』は「ホクサイ・スケッチ」とよばれて親しまれ、欧米で浮世絵が流行するきっかけを作ったといわれています。
●教会に拒否された絵
近代化の波があまり及んでいなかったブルターニュ地方のポン=タヴェンに心惹かれたゴーギャンは、1888年に40歳でこの地を訪れ、《説教のあとの幻影》を描きました。ゴーギャンはこの絵を教会に寄贈するつもりでいましたが、絵が前衛的すぎたため、教会の司祭より受け取りを拒否されてしまいます。
ゴーギャンの絵の新しさとは?
ゴーギャンは、それまで用いていた印象主義的な細かなタッチを捨て、《説教のあとの幻影》を描きました。このようにかたちを輪郭線で囲んで単純化し、平坦な面になるように色を塗ることを、ゴーギャンは日本の浮世絵と、20歳も年下の友人画家エミール・ベルナールから学んでいます。

じじぃの「歴史・思想_370_言語の起源・認知革命・文化・協働作業」

The Grammar of Happiness TRAILER

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=XMtdYiXvTcQ

Piraha is a Brazilian language

地球ドラマチック「ピダハン 謎の言語を操るアマゾンの民」

2012/12/15 NHK Eテレ
今回はアマゾンの少数民族ピダハンのもつ不思議な言語と豊かな自然の恵みの中で暮らす彼らの文化を、ダニエル・エヴェレット氏とともに紹介していく。
ピダハンは400人ほどの民族で、長い間外からの影響を拒んできた。しかし、麻疹の流行にともないアメリカの伝道師を迎えることになった。そのひとりがダニエル宣教師である。ダニエル氏はピダハン語を習得するにつれ、ピダハン語には色を表す単語や数字がなく、過去や未来の時制もほとんど見られないことに気付く。そして、ピダハンの世界を知っていくうちにより重要なことを発見する。それは、ピダハンの人々が「ひたすら現在に生きている」ということである。番組の中で、「将来への不安と過去の後悔、この二つから解放されたとき、多くの人は幸福を感じることができる」という話があった。ダニエル氏は、「一日一日をあるがままに生きるピダハンの暮らしを私たちが学ぶべきなのかもしれない」と語っている。
ピダハンの人々の満ち足りた様子はダニエル氏の人生に大きな影響を与えた。ピダハンの人々がキリスト教の信仰がなくともすでに幸せなことを悟ったダニエル氏は、自らの信仰に疑問を抱き始めたのである。そして、ついには信仰を捨てる決断をし、言語学者としての仕事に没頭していくこととなる。
https://www.circam.jp/tvguide/detail/id=3765

『言語の起源 人類の最も偉大な発明』

ダニエル・L・エヴェレット/著、松浦俊輔/訳 白揚社 2020年発行

まずまず良いだけ より

言語は「まずまず良い」だけであり、実際の使用については文化的知識に依存していることのもう1つの例としては、「言語行為」――つまり、ある種の文化的目標を達成するための言語の用法がある。オックスフォード大学の特別研究員ジョン・オースティンと、その弟子でカリフォルニア大学バークレー校の哲学教授であるジョン・サールは、人間の言語についての議論に、言語行為という用語とその観点からの分析を導入した。人は誰かに話をするとき、つねに非常に特殊なタイプの行為に従事している。実は、人が話をするとき、そこではそれぞれ異なる多くの行為が同時に行なわれている。そしてオースティンは、発語(言われたこと)、発語内行為(意図されたこと)、発語媒介行為(言われたこと、意図されたことの結果として起きたこと)という3つのタイプの行為について述べた。3つそれぞれが、言語の性質と使い方を理解するにあたって重要であり、したがって言語の起源を理解するのにも重要である。そしてその3つとも、言語が始まって以来のその特色だったに違いない。
発語行為は話すことそのものだ。「ビルはどこにいる?」と尋ねるなら、その口の動きや肺からの空気の放出、あるいは使用する単語の配列と選択が、発語行為をなす。しかしこの発語行為を行なっている人は誰でも、同時に発語内行為も行なっている。発語内行為はその発話に持たせようと意図する作用のことだ。ある人が何かを約束するとき、聞き手に自分の約束が約束であることを認識してもらいたいと思っている。それこそが、人が自分の言った言葉に持たせようと意図する作用だ。人の言葉が達成しうる発語内行為には、陳述、命令、疑問、遂行的行為などがある。
    ・
あらためて言うが、言語、心理、文化は共進化して、世界、人、文化への理解と目の前の出来事との間に文脈によるつながりを生み、言語の十分な解釈を可能にする。さらに、言語が異なれば、そのやり方にも大いに変化が見られる。ピダハン語での簡単なやりとりと、贈与についての談話を例に考えてみよう。
まずはピダハン語での挨拶を。
  Ti soxoa.
  「私はもう」
  Xigiai Soxoa.
  {わかった、もう」
あるいはこんなやりとりもある。
  Ti gi poogaihiai baagabogi.
  「私はあなたにバナナをあげる」
  Xigiai.
  「そうしていいよ」
さらに別の例。これは誰かと別れようとするところで、英語であれば「I am leaving now,good_bye」[もう行きますね、さようなら]とでも言うのであろう場面。
  Ti soxoa.
  「私はもう」
  Gixai soxoa.
  「あなたはもう」
  Soxoa.
  「もう」
ピダハンは、ありがとう、さようなら、こんにちはなどに当たる、言語学では社交的言葉と呼ばれる言葉を持たない。到着や出発の際の挨拶のような明白なことについて、その意味の大部分を文脈に決めさせる。また、ピダハンが「ありがとう」のような言い方をする必要を感じない理由の1つは、あらゆる贈り物がお返しへの期待を伝えているからだ。私が今日あなたにバナナを1本あげるなら、あなたは何か、たとえば魚の一切れなどを可能なときに私にくれるべきだ、というように。これは明言されていないが、文化的に前提されている。つまり「あげる」とは、おおむね交換の一形態なのだ。英語で言うgiftが意図されているなら、つまりお返しが期待されていないなら、こう言うことになる。
  Ti  gi    hoaga      poogaihiai baagaboi.
  私  あなた  反対予想    バナナ上げる[遂語訳]
  私は(あなたの予想に反して)あなたにバナナをあげる。
hoaga「反対予想」という単語の追加は、文全体を、要するに「私たちの普段のやり方とは違って、私はただあなたにこれをあげる」という意味にする。これは回りくどい言い方に聞こえるかもしれないが、これはピダハン語が持つ、西洋のたいていの文化とは異なる前提から生じる。いずれにせよ、ピダハン語の歴史的展開の中では、交換を目的とする語彙を発達させる必要はなく、逆にお返しの気持ちがない贈与を表す言葉の力の方が必要になったということだ。
ホモ・エレクトゥスが口頭でのコミュニケーションを始めた当初は、すべてを表す言語を発達させる必要はそれほどなかっただろう。要するに言葉は、複雑さを増す社会――ボディランゲージや、叫び声、手による合図、あるいは狩りの計画をする際に地面に棒で書いた何かを表す空間的図などとともにコミュニケーションを行なう社会――からおそらく出現したのだろう。ただここでは、どこかの地域のエレクトゥスもコミュニティーがどこかで何らかの素朴なシンボルを獲得した状態を考えてみよう。ここで1つのシンボルの考案者が、世界にあるすべての意味をそのシンボルに詰め込んだとは想定できない。それどころか、一揃いのシンボル群であったとしても――たとえその中にどれほど多くのシンボルがあったとしても、そんなことは想定できないだろう。背景の文脈にはあまりに多くの情報があり、われわれの記憶の中にある、解釈には用いるが実際には言わない(そしてしばしば自分が知っていることすら知らない、あるいは使っていることも知らない)情報も多すぎる。そのため、どれほどジェスチャーやイントネーションやボディランゲージで補強しようと、たんなるシンボルによってすべてを表現することはできない。したがって、言語が進化するにつれて、言語行為、間接的言語行為、会話、語りは、協働や、暗黙の(語られない)情報や、文化や文脈に大きく依存することは明らかだ。これまで言語が機能してきたのは、そのやり方でしかありえないからだ。

じじぃの「米新政権で日米韓は・東京五輪・日米韓北の4ヵ国首脳会談の構想?報道1930」

韓国・情報機関トップが菅首相と面会 徴用工問題めぐり”対話の必要性一致”

動画 TBSニュース
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4123855.html

報道1930

2020年11月13日 BS-TBS
【キャスター】出水麻衣、松原耕二 【コメンテーター】堤伸輔 【ゲスト】河村建夫(元・内閣官房長官)、城内実(元・外務副大臣)、平井久志(共同通信社客員論説委員
菅義偉首相×韓国情報機関トップが面会。徴用工問題の解決「模索」? 韓日議連来日で何が 。米新政権で日米韓は。

菅義偉首相×韓国情報機関トップが面会

●韓国側訪問 官邸で何が話されたか
バイデンが米国の次期大統領になることで日本と韓国に何が求められるのか。
2013年12月、安倍前総理大臣とバイデンの会談の後、バイデンは「韓国と日本の協力と関係改善が重要だ」と発言し、関係改善を促した。
その後安倍前総理大臣が靖国神社を参拝した際、「米国は失望している」と表明。
「失望」というひと言を入れるように主導したのがバイデンと言われている。
2015年12月、慰安婦問題で日韓で合意した際、安倍前総理大臣と朴槿恵前大統領の調停委員のような役割を担ったのは自分だと、後にバイデンが米国の雑誌のインタビューで述べた。
2016年にはGSOMIA(日韓秘密軍事情報保護協定)も締結された。
●韓国情報機関トップが官邸に
朴智玄国家情報院長が11月3日に来日。
今週相次ぎ会談。
日曜日、自民党・二階幹事長と会談。
二階幹事長と朴智玄国家情報院長は20年近く親交を深めてきた盟友。
9日には、日本政府の安全保障政策の責任者、北村滋国家安全保障局長や瀧澤裕昭内閣情報官と相次ぎ会談した。
10日には、日韓議連河村建夫幹事長、その後に韓国政府の高官として初めて菅義偉首相と会談。
国家情報院の朴智元(パク・チウォン)院長は10日に菅義偉首相と会談した際、来年の東京五輪北朝鮮金正恩朝鮮労働党委員長を招き、韓国と北朝鮮、米国、日本の4ヵ国首脳による会議を開くとした文在寅大統領(ムン・ジェイン)の構想について説明した。朝鮮日報が匿名の韓国与党関係者1人を引用して伝えた。
それによると、文在寅大統領は北朝鮮の核や日本人拉致問題などをこの首脳会議で話し合うことを提案している。
朴院長は菅義偉首相との会談で「元徴用工問題」についても取り上げた。
松原耕二、「金正恩委員長が来るとは思えない。来るとしたら妹の金与正氏なのか」
城内実、「なんで国家情報院のトップが日米韓北の4ヵ国首脳会談の構想、そんな権限あるのかなと思う。米国CIA長官が来てそんな提案をするかというとありえない。いったいどうなっているのかなという感じがする」
●日韓関係が“最良”だった日
日韓共同宣言は、1998年10月8日に締結。
当時の小渕恵三首相と金大中大統領が友好的な日韓関係を構築するとした文書。
「植民地支配に対する日本の謝罪、未来志向的な関係の発展の1つとして2002年日韓共催サッカーワールドカップに向けた両国民の協力」
この取りまとめに尽力したのが、当時金大中大統領の秘書だった朴智玄国家情報院長。
●なぜ改善しないのか 日韓問題
河村建夫、「韓国側が原告者、訴えた側にちゃんと説明して説得できる体制をとる必要がある、換金を認めるということになると、日本は請求権協定違反ということに対して、日本がそれを認められるかどうか。このあたりの判断は日本がしなきゃいけなくなる」
平井久志、「日韓関係をこれ以上悪化させないという観点にたつのであれば、考えられる方法としては韓国政府が差し押さえた物件を買い取ると当時にそれを日本企業に返す」
●どうなる日韓問題
河村建夫、「いま国会では似たような案が韓国側野党から出されているが、いまそれを審議する状況にないと聞いている。どういう形で韓国が考えているかということ。もっと外交レベルで話し合うしかない」
平井久志、「韓国側に危機意識がないと思う。具体案をもう出さなきゃいけない時期に来ているにも関わらず、その周辺ばかりウロウロしている。文在寅大統領含めてこの問題がもし現金化されたら日韓関係どうなるんだという危機意識を持つ必要がある」
https://www.bs-tbs.co.jp/houdou1930/

じじぃの「歴史・思想_369_言語の起源・認知革命・会話の始まり」

Phrases, Clauses, and Sentences by Shmoop

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=N7RL9gtBIt4

Identifying Phrases and Clauses

Identifying Phrases and Clauses

WRITING CENTER UNDERGROUND
●Phrases
A phrase is a group of words that form a single unit in a sentence, but do not include a subject, or a verb, or both.
Since a phrase does not have a subject and/or verb, it does not form a complete idea or thought. Since a phrase does not contain a subject or verb, it cannot stand alone as a sentence, and is considered a fragment.
https://writingcenterunderground.wordpress.com/2015/09/30/identifying-phrases-and-clauses/

『言語の起源 人類の最も偉大な発明』

ダニエル・L・エヴェレット/著、松浦俊輔/訳 白揚社 2020年発行

文法はどこから来たか より

シンポルに続く、言語のための重要な発明は文法だった。シンポルからさらに複雑な発話を作るためには、構造がかかせない。そこでは一連の編成原理が必要であり、そのおかげで、効率的かつ聞き手の文化的な予想に合った発話が可能になる。
文法は同時に2通りの形で編成される。されは、縦の系列的編成とも呼ばれるものと、横の総合的編成と呼ばれるものだ。20世紀の初頭にスイスの言語学者フェルディナン・ソシュールが指摘したように、こうした編成のモードがすべての文法を支えている。文法の縦と横の編成がともに働くことで、それらがなかった場合よりも言語の個々の単語や句に詰め込める情報を増やし、コミュニケーションをしやすくする。こうした編成のモードは、シンボルと情報伝達の性質により結果として生じる。
シンボルと音があれば、それを何らかの線形の順序に並べるのには、巨大な心的飛躍は必要ない。言語学者は意味のない音(「音素」のことで、各言語音がそう呼ばれる)を意味のある単語にまとめることを「二重のパターン化」と呼ぶ。
    ・
韻律(音高、音の大きさ、長さ)、ジェスチャー、その他の浮び上がる識別子(姿勢、ひそめた眉など)は一体となって、発話を分解して、音高やジェスチャーによって分割し始める作用がある。そしていったん発話が分解されると(またそうなってはじめて)、発話は構成・再構成(合成)されて、さらに別の発話を組み立てられるようになる。そしてこれは、人間の言語に必要なもう1つの特性――意味的構成姓につながる。これはすべての言語にとってきわめて重要な、発話全体の意味を部分の個々の意味から符号化したり復号したりする能力だ。
つまり、音や意味を発語につなげる自然な過程の中で、ジェスチャー、イントネーション、持続時間、振幅を介して、当初は構造化されていない全体を分解し、その上で部分を全体に再構成するという流れが生じやすいということだ。そしてこれこそがあらゆる文法の起源である。
ただ、あらためて言っておくと、ケネス・パイクは形態論と統辞論をともにこれとは別の階層に置いていて、それは「形態統辞的階層」と呼ばれ(ただし本書で取り上げるのはこれにすこし調整を加えた私の独自形式)、会話を部品から構成されると捉え、その部品を徐々に小さくしていくとしている。
    ・
つまるところ、ホモ・エレクトゥスに言語能力があったとしても、あるいはホモ・エレクトゥスがG1言語によって概要を航海したり世界中に進出できたとしても意外ではないはずだ。結局、考える動物はわれわれだけではないのだ。また、人類以外の動物が心的に何ができるかを理解して正当に評価できるようになると、われわれの先祖であるホモ・エレクトゥスにも、もっと敬意を払えるようになる。動物がいかに思考するかの例は、カール・サファナの著書Beyond Words: What Animals Think and Feel [言葉を超えて――動物が考え感じること]にある。サファナは、動物のコミュニケーションが、これまでの研究者の一般的な認識をはるかに超えていることを、説得力を持って説明している。また、他にも動物が人間と非常によく似た感情をもっていることを示した研究者がいる。そして、他者を解釈し、他者とコミュニケーションをし、共同体を築こうとする上で、感情は必須である。それでも動物が使うのはきまってインデックスであり、おそらく中にはアイコンを解するものもいるだろうが(テレビの画面に他の犬が映っていると吠えかかる犬など)、野性の動物がシンボルを使っているという証拠は見つかっていない。
しかしながらすでに見たように、人類の間ではホモ・エレクトゥスとホモ・ネアンデルターレンシスがシンボルを使ったことを示す証拠がある。そしてわれわれはシンボルに線形語順を加えることで言語を得た。さらにここに二重のパターン化を加え、いくつかの起こりやすい斬新的な歩みを組み合わせるだけで、さらに効率的な言語に達する。したがって、シンボルを有していたということは――ときにエレクトゥスにもネアンデルタール人にも文化が存在したという強い証拠がある中では――その共同体で言語が使われていた可能性が高いことを示す。
ここで「原型言語」という特別の概念は必要ないことをもう一度言っておく。

人類の言語はすべて完成した言語だ。いかなる意味でもどれがどれより劣っているということはない。それぞれがただ、G1(初期文法)、G2(中期文法)、G3(後期文法)に対応する3つの戦略のどれかを使っている。そのため、ここにおける言語進化の理論を考えれば、原型言語の概念はほとんど役に立たないと私は思う。

じじぃの「科学夜話・初の火星ミッション・ゲートウェイ(Gateway)!人類宇宙に住む」

Boeing: Path to Mars (Deep Space Gateway)

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=VpY9gGWRD0s

How We Are Going to the Moon - 4K

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=_T8cn2J13-4&feature=emb_title

The demands of going to Mars are immense.

NASA、史上最強の大型打ち上げロケット「SLS」を一般公開

2019-12-31 fabcross for エンジニア
NASAは、2019年12月9日、アルテミス計画の一環で2024年に宇宙飛行士を月へ運ぶことを目的とする大型打ち上げロケット「Space Launch System(SLS)」を、ニューオーリンズのミシュー組立工場において一般に公開した。
このロケットは「人類史上で最も強力なロケット」だという。
https://engineer.fabcross.jp/archeive/191224_sls.html

『人類、宇宙に住む 実現への3つのステップ』

ミチオ・カク/著、斉藤隆央/訳 NHK出版 2019年発行

初の火星旅行 より

最初の火星ミッションについてはもっと具体的な内容が明かされつつあるので、いまや赤い惑星への到達に必要なステップを考えることがでkる。今後数十年にわたり、NASAのプランがどのように展開されそうなのかを、順にたどってみよう。
歴史に残るミッションを遂行する最初の人々は、きっと今すでに生きているにちがいなく、ひょっとしたら高校で天文学を教わっているかもしれない。彼らは、地球以外の惑星へ向かう最初の初のミッションに志願する数百人のなかに入るだろう。激しい訓練を経て、4人の候補が技能と経験によって慎重に選ばれるかもしれない。おそらく熟練したパイロットと技術者、科学者、医師が含まれるはずだ。
2033年ごろ、メディアから緊張するインタビューをいくつも受けて、彼らはついにオリオン宇宙カプセルに乗り込む。オリオンは昔のアポロのカプセルより50パーセント以上も広いが、それでもなかは窮屈だろう。しかし問題ない。月までの旅はわずか3日なのだ。とうとう宇宙船が飛び立つと、彼らは、SLSロケットで燃料が激しく燃焼して生じる振動を体感する。月周回軌道に達するまでの距離は、見かけも体験もアポロミッションとそう違わない。
だが似ているのはそこまでだ。そこから先、NASAは過去からの完全な脱却を構想している。月周回軌道に乗ると、ディープ・スペース・ゲートウェイが見えてくる。世界初の、月を周回する宇宙ステーションだ。宇宙飛行士たちはこれにドッキングし、しばし休息をとる。
やがて彼らは、これまでのどの宇宙機とも似ていないディープ・スペース・トランスポートに乗り換える。この宇宙船は、鉛筆の先端に消しゴム(宇宙飛行士が暮らして働くカプセルを収められている)が付いたような形をしている。鉛筆の両側に、とても長いソーラーパネルがたくさん列をなしているので、遠く離れるとヨットのように見えてくる。オリオンカプセルは25トンだが、ディープ・スペース・トランスポートは41トンもある。
それから2年間、ディープ・スペース・トランスポートは宇宙飛行士の住みかになる。そのカプセルはオリオンよりずっと大きく、手足を伸ばすだけの余地がある。これは大事なことで、宇宙飛行士は毎日運動しないと筋肉量や骨量の減少を防げず、火星に着いたときに動けなくなってしまうからだ。
ディープ・スペース・トランスポートに乗り込んだら、ロケットのエンジンを始動する。しかし、強い推力で揺さぶられ、ロケットの後尾から巨大な姿が噴き出るのを目にするのでなく、イオンエンジンが滑らかな加速をし、次第に速度を増していく。窓の外に目を凝らしても、熱いイオンのほのかな光が船のエンジンから絶えず出ていくろが見えるだけだ。
ディープ・スペース・トランスポートは、宇宙飛行士を送り届けるのに、太陽電氣推進という新しいタイプの推進システムを使用する。まず巨大なソーラーパネルが太陽光をとらえて電気に変換する。この電気を使ってガス(キセノンなど)から電子を剥ぎ取り、イオンを作り出す。それから電場が、荷電したイオンをエンジンの片端から撃ち出し、推力を生み出すのだ。数分しか燃やせない化学燃料のエンジンと違って、イオンエンジンは、何ヵ月、あるいは何年も、ゆっくり加速できる
そして火星への長く退屈な旅が始まり、旅はこの先およそ9ヵ月かかる。宇宙飛行士が直面する大きな問題は、退屈さだ。

                    • -

どうでもいい、じじぃの日記。
史上初めて人類を月に着陸させることに成功したアポロ11号からもう50年以上が経っている。
そして、NASAは2019年5月に新たな月探査ミッションの「アルテミス計画」を発表した。
このミッションではただ月面に人を送るというだけでなく、月とその周囲に長期にわたり人間を滞在させられるようにすることで、火星の探査ミッションへの準備を行うための任務でもあるのだそうだ。
火星へのロケットは「イオンエンジン」が採用されるとのこと。
小惑星探査機「はやぶさ」もイオンエンジンだった。
火星もこの頃、かなり身近に感じられるようになりました。
とか。

じじぃの「歴史・思想_368_言語の起源・認知革命前夜・喉頭・舌で話す」

Embryological Development of Pharynx & Larynx

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=seG2Gy9qywQ

舌を支える舌骨


ネアンデルタール人の会話能力は現代人とほぼ同じだった

北の国から猫と二人で想う事
イスラエルのケバラ洞窟(Kebara Cave)で1989年に出土した約6万年前のネアンデルタール人Neanderthalの化石Kebara Ⅱから採取した、舌を支える舌骨hyoid bone化石の3D X-ray分析等により,現代人と同様の機能があったと事が分かったと発表され、今回の研究結果から、改めて現代人と同じ様な複雑な会話能力を持っていた可能性が高いとされた。
http://blog.livedoor.jp/nappi11/archives/3964789.html

『言語の起源 人類の最も偉大な発明』

ダニエル・L・エヴェレット/著、松浦俊輔/訳 白揚社 2020年発行

舌で話す より

まず、ホモ・サピエンスの言語を理解するには喉頭の理解が欠かせない。喉頭のおかげで人類は、人の言語音を発音できるようになっただけでなく、抑揚をつけたり音高を用いたりして、発話のどの部分が新しい話で、何が古く、とくにどこが重要で、人が何かを訪ねているのか、あるいは何かを述べているのかといったことを示せるようにもなったのだ。喉頭は、肺からの気流を操作して発声にするところであり、人間の言語音声の音を生むために必要なエネルギー、筋肉、気流が合流するところである。
喉頭は気管のてっぺんにある小さな変換器で、その上には喉頭蓋と呼ばれる、ぱたりと閉じて、食べ物や液体が喉頭を通って肺に入るという危険な事態を防ぐ部分がある。画像参照。
言語音声の進化を研究する人全員が合意する点が1つある。それは、われわれの音声生成は、言語音声知覚と一体になって進化したとする考え方だ。イェール大学のクレリンがその先駆的な研究で述べたところでは、「伝播通信容量と知覚感度のチューニングの間には正確な合致が見られる傾向がある」あるいは、「明瞭な言語音声を持っているということは、産出と知覚の両方が互いに対して調節されていて、つまりは大量の言語音声情報を伝えるパラメータが、産出と知覚の両方に最適化されていることを意味する」ということになる。言い換えると、耳と口は、何百万年もの間ともに進化してきただけに、一緒になってうまく働くということだ。
    ・
スペクトログラム(音声などを分析するときに使われるツール。横軸を時間、縦軸を周波数として、周波数特性の時間変化を濃淡表示したものになっている)には、母音のフォルマントの周波数が示めされている(へルツで表される)。驚くべきことは、われわれが言語音どうしの周波数の違いを聞き分けることだけではない。フォルマントをこれほど的確に生み出したり知覚したりするにもかかわらず、それを自覚することなくこなしていることだ。これは暗黙知のようなもので、そのため言語学者は、こうした能力は学習されるのではなく生まれつきのものだと考えるようになる。そして確かにそこには生まれつきの面もある。人間の口と耳は、自然淘汰のおかげでぴったりの組み合わせになっている。
ただ、音が耳や脳で生理学的にどう解釈されるかについてはほとんどわかっていないので、聴覚音声学、つまり聞くことの生理学については詳細な議論ができない。しかし音響学や調音は、こうした能力がどう進化したかの下地には十分なりうる。
言語体系が運用言語に先行するというのが正しいとすれば、ホモ・エレクトゥスがシンボルを考えついてG1(初期文法)言語に達しながらも、人類の最高水準の言語音声能力を得ることはできなかったという予想がつく。そして事実、エレクトゥスはそうした能力を持っていなかった。その喉頭は人間よりも類人猿に近く、ネアンデルタール人は比較的現代人ふうの喉頭を持っていたが、実のところエレクトゥスはそれよりもはるかに遅れていた。

エレクトゥスの発生器とサピエンスの発生器との主な違いは、舌骨と、喉頭の中央にある気嚢(きのう)のようなホモ属以前のなごりにあった。

テカムセ・フィッチは気嚢が人間の発生に関係があることを早くに指摘した生物学者の一人だった。気嚢の影響によって、エレクトゥスが出す音はサピエンスほど明瞭ではなかっただろう。エレクトゥスが気嚢をもっていたという証拠は、運良く見つかった舌骨の化石にある。舌骨は喉頭の上にあって、組織と筋肉の連結を介してそれを留めている。人間は、喉頭を舌骨につなぐ筋肉を緊張させたり緩めたりすることによって喉頭を上げ下げして、F0(周波数のレベル0)をはじめとする言語音声の各側面を変えることができる。これに対してエレクトゥスの舌骨には、舌骨を留める付属物の場所がない(エレクトゥスよりも新しいホモ属の化石にも見つかっていないが)。違いはそれだけではない。エレクトゥスとサピエンスの発生器は大きく異なるため、クレリンは「この声道は基本的に類人猿的だと私は判断する」と結論している。
    ・
人間の乳児は、声の面では他の霊長類とだいたい同じように一生を始める。子どもの喉頭から上の声道(Supralaryngeal vocal tract [上喉頭声道]、つまりSVT)の解剖学的構造は、チンパンジーのそれと非常によく似ている。人間の新生児が呼吸するとき、喉頭が上がって鼻につながる経路(鼻咽頭道)に押し込まれる。これによって、気管に母乳など新生児の口に入るものが流れ込まないように蓋をする。こうして赤ちゃんは窒息せずに食べて呼吸することができる。チンパンジーも同様だ。
成人になると、この利点がなくなる。人間は成長するにつれて声道が長くなる。口は短くなり、咽頭(のどにおける、口のすぐ奥、喉頭や器官や食道の上の部分)は長くなる。その結果、大人の喉頭は口に対して高く上がらなくなり、落ちてくる食べ物や飲み物にさらされたままになる。前にも言ったとおり、こうしたものが気管に入ると窒息死することもある。したがって、舌、喉頭喉頭蓋と呼ばれる小さな蓋、食道括約筋(食道をとりまく筋肉)を細かく調節して、食べるときに窒息しないようにする必要がある。食べ物をほおばったままで話すことは注意して避けるようにすべきだ。話しながら食べると命取りになったり、重大な問題をもたらしたりする。人間は、どうやらチンパンジーや新生児にある利点を失ったらしい。
しかしそのことは困るばかりではない。人間の発声器に対する変化はすべて挙げるには多すぎるし、話が専門的になりすぎるので、ここでは細かく触れないが、結局のところこうした発達の結果として、われわれはホモ・エレクトゥスよりも明瞭に話せるようになった。