【速報】アメリカ・アカデミー賞 宮崎駿監督「君たちはどう生きるか」が長編アニメ映画賞
【海外の反応】“君たちはどう生きるか”への外国人・日本人の感想・反応(※ネタバレ注意)
【アカデミー賞】「君たちはどう生きるか」で受賞した宮崎駿監督は2度目の受賞。 歴代日本人ノミニーを振り返り
2024/2/11 Yahoo!ニュース
ご存じスタジオジブリの宮崎駿監督は『君たちはどう生きるか』(2023)で、米国アカデミー賞の長編アニメーション映画賞に4度目のノミネート。そして『君たち~』で2度目の受賞という快挙を成し遂げた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/d17af79807ec924ba3e469423d9bb5a029cd6a94
はじめに 宮崎駿は何を描いてきたのか より
誰もがその名前を知る国民的アニメ監督、宮崎駿。
2013年の『風立ちぬ』を最後に、会見までして引退を宣言したこの巨匠が、引退を撤回し、新作長編映画に取り組んでいることが明らかにされたのが、2016年11月。NHKで放送されたドキュメンタリーでの発表でした。
前作から10年。『君たちはどう生きるか』と名づけられたこの新作は、ついに2023年7月に公開されることになりました。宮崎駿が作品を発表する間隔がこれだけ空くのは初めてのこと。80歳を過ぎた宮崎駿が見せる新たな世界を、人々が今か今かと待ち望んでいます。
引退宣言により一度は解散したスタジオジブリの制作部門ですが、制作が明かされた当時、多くの優秀なスタッフが再び集められていると、僕のところにも聞こえてきました。果たして新作はどんな物語になるのか。これまでの作風と異なるのか、それとも昔懐かしいジブリアニメの作風が戻ってくるのか。アニメーション技術などの面で、新たなチャレンジはあるのか。想像するだけで胸が膨らみます。
『君たちはどう生きるか』の全貌が見えてこない一方で、宮崎駿の作品世界はここ最近かなりの広がりを見せています。
国内では、『千と千尋の神隠し』が人気女優を主演に舞台化されたり、息子の宮崎吾朗が制作を指揮したジブリパークがオープンしたり。海外では、イギリスで『となりのトトロ』が舞台化されたり、アメリカのアカデミー賞映画博物館で宮崎駿展が開催されたり。どの展開も盛況で、宮崎駿世界に人々が飢えていることがうかがえます。
また、宮崎駿との直接の関わりは薄いですが、なんとスタジオジブリと、『スター・ウォーズ』を生んだルーカスフィルムのコラボ作品が実現し、ディズニープラスで配信されたそのアニメには『となりのトトロ』からマックロクロスケが登場しました。
こうした盛り上がりを見せる今こそ、それこそ新作に備えて、宮崎駿の過去作を振り返っていこうというのが、この本の趣旨です。宮崎駿はこれまでの作品で何を語ってきたのか、描いてきたのが、宮崎駿がジブリで監督した長編アニメを10作を解説していきます。
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アニメを作る立場も、見て語る立場も両方経験して僕が思い知ったのは、結局、アニメは作るよりも見るのが楽しいということ。スタジオジブリレベルの作品を作るのは、本当に大変だろうと思います。その苦労も考えると、作品の表層だけでなう、深層まで、深く味わってあげることこそが鑑賞者の礼儀かもしれません。
この本は、岡田斗司夫ゼミでの解説をもとにしていますが、書籍化の際に原稿を大幅に見直し、再構成・加筆修正することで、作品ごとにテーマを設けて解説しています。本書を読んで、そして作品を見返してみて、読者の皆さんにとっても何かしら新たな発見があれば幸いです。