陰極線
ウィキペディア(Wikipedia) より
陰極線(Cathode ray)とは、真空管の中で観察される電子の流れである。
真空に排気されたガラス容器に一対の電極を封入して電圧をかけると、陰極(電源のマイナス端子に接続された電極)の逆側にある容器内壁が発光する。その原因は陰極表面から電子が垂直に撃ち出されることによる。この現象は1869年にドイツの物理学者ヴィルヘルム・ヒットルフによって初めて観察され、1876年にオイゲン・ゴルトシュタインによってKathodenstrahlen(陰極線)と名付けられた。近年では電子線や電子ビームと呼ばれることが多い。
電子が初めて発見されたのは、陰極線を構成する粒子としてであった。1897年、英国の物理学者J・J・トムソンは、陰極線の正体が負電荷を持つ未知の粒子であることを示し、この粒子が後に「電子」と呼ばれるようになった。初期のテレビに用いられていたブラウン管(CRT、cathode ray tubeすなわち「陰極線管」)は、収束させた陰極線を電場や磁場で偏向させることによって像を作っている。
トムソンはこの仕事に対して1906年のノーベル物理学賞を授与された。陰極線理論に大きく寄与したフィリップ・レーナルトもまた、陰極線とその性質に関する研究に対して1905年のノーベル物理学賞を授与された。
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『マンガと図鑑でおもしろい! わかるノーベル賞の本』
うえたに夫婦/著 大和書房 2023年発行
みんなコレの研究に夢中だった! 1905
陰極線の研究 フィリップ・レーナルト(ドイツ 1842-1947)
1894年、レーナルトは陰極線の実験に使う新装置「レーナルト管」を考案。
これを用いた数々の実験結果は、その後の電子・原子の研究の基礎となった。また、陰極線装置を応用したのがブラウン管であり、かつての主流のテレビに使われていた。
コンピュータ社会の立て役者 1956
半導体の研究とトランジスタ効果の発見 ウィリアム・B・ショックレー(アメリカ 1910-1989)、ジョン・バーディーン(1908-1991)、ウォルター・H・ブラッテイン(1902-1987)
1947年、半導体の研究をしていたショックレー、バーディーン、ブラッテインはトランジスタ(現在のコンピュータの心臓部とも言える半導体チップの原型)の開発に成功する。
当時のコンピュータには数万個の真空管が内臓されていたが、壊れやすく大量の電力を消費していた。その一方で、トランジスタは丈夫で消費電力も少なく、小型で動作も速い。
トランジスタの発明は、コンピュータにおける最大の技術革新とされる。
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どうでもいい、じじぃの日記。
「三種の神器」という言葉がある。
本来は日本に古くから伝わる宝物を指し示す言葉だ。
しかし第二次世界大戦後の昭和時代の日本において、電気に関する生活を大きく変える存在となった3種類の電化製品のことを、「三種の神器」と呼んた。
「三種の神器」は、1950年代に登場した「冷蔵庫」「洗濯機」「白黒テレビ」の三種類のこと。
我々は電化製品を当たり前のように使って、その便利さになれてしまっている。
うえたに夫婦著『マンガと図鑑でおもしろい! わかるノーベル賞の本』という本を見ていたら、「陰極線の研究」という項目があった。