じじぃの「麻酔・植物状態と意識のあいだの関係は?禁断の進化史」

Teenage Girl Wakes Up in Coffin After Being Buried ALIVE by Mistake in Honduras

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=jLiln-5700I

埋められた棺桶から音が聞こえる?


その時まで花嫁は生きていた。墓場に埋められたお棺から音が聞こえる!急いでお棺を開けたものの・・・(ホンジュラス

2016年09月05日 カラパイア
https://karapaia.com/archives/52224273.html

植物状態の患者に意識はあるのか『生存する意識──植物状態の患者と対話する』

『生存する意識』
作者: エイドリアン・オーウェン,柴田裕之
出版社/メーカー: みすず書房
植物状態というと、通常は意識が完全にシャットアウトされ、意思疎通をはかることが困難な状態だという理解がされているだろう。
それに対し「実は違う、植物状態とされている患者の中にも、意識が応答を返す人もいる」と証明し、さらには植物状態の患者と部分的な意思疎通を行うことまで可能にしてみせたのが神経科学者の著者、エイドリアン・オーウェンである。本書は、その道程を一冊にまとめたものだ。

おわりに
科学的な内容、新しい領域を開拓していくワクワク感が素晴らしいのももちろんだが(fMRIを用いれば何を想像しているかでイエス・ノーの応答ができるんじゃね? と仮説して実際に試してみた時の描写など、その時の興奮がダイレクトに伝わってくるようだ)、
著者の元配偶者が植物状態となり、その後彼自身が植物状態の研究者となっていく過程などもあり、一人の研究者のドラマとしても素晴らしい内容だ。
https://huyukiitoichi.hatenadiary.jp/entry/2018/09/24/080000

『禁断の進化史 人類は本当に「賢い」のか 』

更科功/著 NHK出版新書 2022年発行

第2部 進化にとって意識とは何か より

第9章 意識を見つける

ニューロンの活動量と意識

かつては、睡眠中は、脳は休んでいる状態だ、と考えられていた。覚醒時には、ニューロンは眼や耳などから情報を得て、それを処理したり記憶したりして、必要ならば運動を指示して外部に働きかける。このように、覚醒しているときには、脳は働き続けているので、睡眠によって休みを取り、活力を取り戻しているのだ、というわけだ。

ところが、睡眠中も脳は活発に活動していることが明らかになった。これは、ルーマニアで生まれ、カナダで研究していたミルチャ・ステリアーデ(1924~2006)の功績によるものが大きい。

ステリアーデ以前にも、脳が刺激を受けたときのニューロンの活動は研究されていたが、脳がしげきを受けないときのニューロンの活動は、あまり研究されていなかったのである。しかし、ステリアーデは、刺激を受けていないときのニューロンの自発的な活動に注目した。そして、少なくとも電気信号を発する数で比べれば、睡眠中のニューロンも、覚醒時と同じぐらい活発に活動していることを明らかにしたのである。

植物状態と最小意識状態

ここで、4つの用語について簡単に説明しておこう。「植物状態」と「最小意識状態」と「閉じ込め症候群」と「昏睡」の4つである。

植物状態はいうのは、「自発的な呼吸が可能で、覚醒しているが意識がない状態」を指す。自発的に呼吸ができるので、脳幹の機能はほぼ保たれていると考えられる。眼を閉じて眠ったり、眼を開けて覚醒したりするけれど、意識的な反応は示さない状態である。

植物状態に近いものとして、最小意識状態がある。これは「意識が重度に障害されているが、完全にはなくなっていない状態」を指す。大脳が広範囲にわたる損傷を受けていると考えられるが、意識的な反応を繰り返すことができる状態だ。意識がある状態とない状態を行ったり来たりしているように見える。植物状態から少し、回復して最小意識状態に変わる場合もある。

閉じ込め症候群は、「意識はあるが、瞬(まばた)きや眼球の上下運動以外の反応ができない状態」のことであり、昏睡は「刺激に対して覚醒も反応もしない状態」のことである。

以上は、じつは欧米で使われている基準である。日本では、1972年に日本脳神経外科学会から植物状態の定義が示された。この定義には、欧米で言うところの植物状態に加えて、最小意識状態の一部(目を開けて下さいとか手を握って下さいといった命令にかろうじて応じたり、眼球がかろうじて物を追ったりすることがある)も含まれている。このあたりは少しややこしいけれど、かならずしも日本の定義が悪いわけではない。

そもそも、植物状態と最小意識状態をはっきりと分けるのは困難であるし、植物状態と診断された患者のなかに潜(ひそ)む最小意識状態の患者に対しても、きちんとしたケアを提供できるなど、日本の定義の優れた面を指摘する声もある。

ただし日本においても、「覚醒しているが外部も自分も認識できない」状態を遷延性(せんえんせい)植物状態と定義しており(『脳神経外科学・第13版』金芳堂、2021年)、これは欧米の定義と同じである。

そこで本書では、欧米の定義および日本における遷延性植物状態の定義に沿って、植物状態を「覚醒しているが意識がない状態」として話を進めることにする。

おどろくべき測定結果

26歳のイギリス人の女性がいた。彼女は保育士をしていたが、風邪をこじらせて、重篤なウイルス性の疾患に罹(かか)ってしまった。この疾患に罹ると、脳に炎症が起こり、大脳髄質が損なわれる。
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しかし、植物状態の患者には、本当に意識がないのだろうか。イギリスの神経科学者であるエイドリアン・オーウェン(1966~)は、それを確認するためにPETを使って彼女の脳の活動を測定した。1997年のことである。

本当に意識はあったのか

植物状態と診断されたにもかかわらず、彼女に知人の顔を見せると、健常者と同じように紡錘条回(ぼうすいじょうかい)が活性化した。しかしそれだけを根拠に、彼女に意識があると言ってよいのだろうか。

彼女は、自分がPETスキャナーのなかに横たわって、家族や友人の写真を見ていることを知っていたのだろうか。それとも、自分が横たわっていることも、写真を見ていることも知らずに、ただ脳が自動的に反応しただけなのだろうか。もちろん、前者の可能性もある。しかし、後者の可能性も否定できないのである。

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どうでもいい、じじぃの日記。

意識・・・一般に、「起きている状態にあること(覚醒)」または「自分の今ある状態や、周囲の状況などを認識できている状態のこと」を指す。意識は脳の働きが活性化し、五感に対する刺激を感じ取ることが可能な状態である。「意識がある」とは、脳において刺激を認識することが可能であり、刺激に対し明確な反応を示す状態を指す。これに対して、 無意識は五感に対する刺激が脳で感じ取られず、刺激を認識していない状態である。刺激に対する反応が部分的な状態である。
               ウィキペディアWikipedia

「知の巨人」と言われた立花隆さんが2021年6月に亡くなった(80歳)。

立花隆さんは晩年、「死はこわくない」とか言っていた。
  「死ぬというのは夢の世界に入っていくのに近い体験だから、いい夢を見ようという気持ちで人間は自然に死んでいくことができるんじゃないか」

全身麻酔」をかけると、一時 意識がなくなるらしい。
全身麻酔で意識がなくなっても、麻酔が切れると元の状態に戻る。
しかし、元の状態に戻らなくても、苦しまずに死ねるのだから、考えかた次第では「死はこわくない」のかもしれない。

まあ、「全身麻酔」も「植物状態」も意識としては似たようなものかもしれないなあ。

ついでに、「モルヒネ」はアヘンから生成される麻薬性鎮痛薬で麻薬の一種だそうです。