じじぃの「地球の話・オーロラ・地球は大きな磁石なの?面白い雑学」

Aurora: Sun's Shimmering Energy Shocks Earth's Magnetic Field | Video

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=BMhjNAHHX3I

Aurora


   

電磁石の原理と地球ダイナモ理論


地球は大きな磁石なの? 北極はS極?

トレンドピックアップ
ダイナモ理論とは?
ダイナモdynamo)とは発電機の意味で、地球の核自体が発電して、その発電で得た電流で電磁石になるという説です。
電線を円形に巷いたものをコイルといいます。鉄芯にコイルを巻き、そのコイルに電流を流すと電磁石になり、磁界が発生します。
地球では、鉄でできた核の外部(外核)が液体になっており、核の内部(内核)は固体の状態です。
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『面白くて眠れなくなる地学』

左巻健男/著 PHP研究所 2021年発行

Part1 ダイナミックな地球のはなし――地球は大きな磁石なの? より

磁石のN局が指す方角

小学校の理科の時間に、棒磁石をプラスチックトレーの上に乗せ、水に浮かべて方位を調べる実験をした方も多いのではないでしょうか。そのときに、「N極は北を指す」と習ったと思いますが、正確には、常に真北から少しずれた方角を指しているんです。
ずれの大きさは測定する場所によって変わり、東京では真北から約7度西にずれた方向を指します。つまり、N極が指した方向から東に7度ずらした(補正した)方向が真北です。磁石の指す方位と実際の方位とのずれを「偏角(へんかく)」といい、およそ350年前には、いまとは逆の東側に8度ずれていたことがわかっています。
これは地球の磁極(地磁気のN極・S極)がゆっくり移動しているからで、「地磁気の永年変化」と呼びます。この程度のずれなら、ふだん生活するぶんには無視しても困りませんが、例えば地図をつくるときなどには致命的です。
測量学者の伊能忠敬は、およそ200年前に驚くほど正確な日本地図を完成させました。まだ偏角の存在など知られていなかった時代、天体の動きと方位磁石(コンパス)での測量地が大きくずれてもかいしくなかったはずです。
いったい、どのような方法を使ったのでしょう。
伊能が全国を徒歩で測量した時代は、偏角がちょうど東から西に移り変わるタイミング、つまり偏角がゼロに近いときでした。測量値のずれは、ほぼ生じていなかったことになります。測量の技術もさることながら、そんな幸運に恵まれていたのですね。

地球は大きな電磁石

その昔、地球の内部には永久磁石があると考えられていました。確かに、核は鉄でできているので永久磁石になりえますが、その考えは誤りであったことが分かっています。
永久磁石は、ある温度よりも温度がが上がると磁性を失います。この温度を「キュリー点」といい、鉄でできた磁石の倍はおよそ4000℃以上なので、キュリー点を超えていて磁性を保つのは不可能です。
つまり、地球の中に永久磁石は存在できないことになります。そこで、新たに考えられたのが「地球ダイナモ理論」です。
ダイナモとは発電機の意味であり、核自らが発電して得た電流で電磁石になるという説です。
一般的な電磁石は、鉄心のまわりのコイルに電流を流すと磁界が生じます。地球では、鉄でできた核の外部(外核)が液体となっており、核の内部(内核)は固体の状態です。導電体である鉄が磁力をもって対流すると電流が発生し、その電流が内核の鉄のまわりを流れると、電磁石が作られるという仕組みです。
電磁石は、高温になっても磁性を失いません。さらに、核内の対流が変化すれば、磁極が移動したり逆転したりする現象も説明できるので、現在のところ最も有力な説となっています。