Cristina Ga Rodero Espana Oculta
La Espana oculta de Cristina Garcia Rodero
La Espana oculta de Cristina Garcia Rodero
18/05/2011 hoyesarte.com
https://www.hoyesarte.com/sin-categoria/la-espana-oculta-de-cristina-garcia-rodero_95711/
『死ぬまでに観ておきたい 世界の写真 1001』
ポール・ロウ/著、小川浩一、竹村奈央、風早仁美/訳 実業之日本社 2019年発行
カスティジョ・デ・ムルシア、スペイン、1975年 より
クリスティナ・ガルシア=ロデロ
撮影年:1975年
撮影地:カスティジョ・デ・ムルシア、スペイン
フォーマット:35mm
クリスティナ・ガルシア=ロデロ(1949~)は20年かけて母国スペイン中を旅し、極めて珍しい祝祭や宗教儀式、神秘的な伝統を探し出してカメラに収めた。
様々な宗教的背景の人々が、公的または私的に祈祷などの行為を行なう場面を写した彼女の画像は、儀式や霊歌が日常を謎めいたものに変えてしまう様子を描いている。この写真では、ムルシアで行われる宗教行事の一環として、悪魔の化身として知られるエル・コラチョが原罪を祓うために赤ん坊たちを飛び越している。
1974~89年にロデロがこのプロジェクトのために撮った写真は人類学的に貴重な記録であるが、同時によりスピリチュアルなものでもある。「スペインの大衆の情熱、愛、ユーモア、優しさ、怒り、痛みの中に、偽りのない姿の中にある、謎めいた、純粋な、神秘的な精神を写真に撮ろうとしました。こうした行事に参加する人々の人生のうちで、最も満たされている最も強烈な瞬間には秘めた力があり、圧倒的、混じり気がありません」と彼女は説明している。
この成果は1989年に『Espana Oculta(秘められたスペイン)』として出版され、アルル国際写真祭のブック・オブ・ザ・イヤーと、栄えあるユージン・スミス賞にに選ばれた。ロデロは2009年にマグナム・フォトの正会員になり、儀式というテーマを追い続けて、ハイチやインド、ベネズエラといった、人々の生活に神秘的行為が深く根付いた地域に関する数々の本を著した。
官能性と幸福というテーマに関してはカラーで表現するが、信仰をテーマにした作品では、散漫にならず、そして本人によれば「とても現実離れしている」のでモノクロで撮るというのが、ロデロの流儀である。