じじぃの「人の死にざま_1398_L・ロン・ハバード」

L Ron Hubbard: "Lafayette in Space" 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=zQoruq96bgU
L Ron Hubbard "Wisdom" Pt.2 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=4VwJn8U4Y5Q
L. ロン ハバードはどのような人でしたか?
世界大恐慌の時代、L. ロン ハバードはその調査の資金を得るために、その後50年に及ぶ作家としてのキャリアの第一歩を踏み出しました。1930年代半ばまでに、彼はアメリカの大衆小説の最盛期における最も人気のある作家のひとりになっていました。彼はまたハリウッドの黄金時代において何本もの脚本を残し、さまざまな大ヒット作やクラーク・ゲーブル主演の傑作映画によって、今なお記憶されています。
しかし彼は自らの第一の目標を見失うことなく主要な調査を続け、さまざまな未開の地を広範囲に探検しました。最終的には21の民族と文化を研究することになるのですが、その間彼は人類を向上させる実践的な哲学を構築する上での基盤となる、「存在の共通項」を探究し続けていました。1938年の初めに、L. ロン ハバードはその共通項「生存せよ!」を突き止めました。
生存があらゆる生命体の主要な動機だという考えは新しいものではありませんが、すべての生命が究極的に達成しようとしている唯一のものが生存であるという考えは、全く新しいものでした。彼はこの発見を、「エクスキャリバー(Excalibur)」として知られる原稿の中で初めて提示しました。しかしL. ロン ハバードは、それには改善のための実際の療法が欠けているとし、結局この作品を出版することはありませんでした。それにもかかわらず、彼はここで、以降のすべての研究をひとつに結び付ける基準となるものを手にしたのです。
この時期を通じて行われた探検における数々の業績が認められ、彼は1940年に有名な探検家クラブへの入会を承認され、当代一級の冒険家たちの仲間入りをしました。結果として、その後彼が行った探検はすべて、探検家たち垂涎(すいぜん)の探検家クラブ旗のもとで行われました。その第1回目となった1940年のアラスカ探検では、太平洋沿岸の先住民族に関する画期的な研究を指揮しただけでなく、20世紀後半の数十年にわたり、すべての海路と空路の航行に用いられることになった試験的航法を開拓しました。
http://www.scientology.jp/faq/scientology-founder/who-was-lronhubbard.html
L・ロン・ハバード ウィキペディアWikipedia)より
ラファイエット・ロナルド・ハバード(Lafayette Ronald Hubbard、1911年3月13日 - 1986年1月24日)はアメリカ合衆国のSF作家で、1950年に最初に出版された、ダイアネティックスという名のセルフヘルプ・システムを発明した。
その次の30年にかけて、ハバードは広範な考えをサイエントロジーと名づけた、1まとまりの宗教の教義と儀式として開発した。ハバードの著作はサイエントロジー教会と、数々のビジネス管理や識字能力開発や薬物リハビリテーションに取り組む組織への指導文章となった 。
ハバードは論争の的となる有名人であり、彼の人生の詳細はいまだに議論されている。サイエントロジーの公式な伝記は彼を「生命よりも大きな存在」として紹介し、その生涯は「驚愕すべき広範にわたる分野で、敬服すべき業績の数々にちりばめられている」としている。これらの主張の多くは以前サイエントロジー信者だった者や、サイエントロジーと関係の無い第三者の研究者たちによって議論されており、彼らはハバードに対して厳しく批判的な記述をしてきた。

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『神秘学マニア―荒俣宏コレクション』 荒俣宏/著 集英社 1994年発行
新しい宗教をつくりだす仕事は、SF作家に任せよう (一部抜粋しています)
世の中にはおそろしい本があるものだ、とつくづく思った。なぜって、ぼくはいやしくも活字で組まれた本をながめただけで気を狂わせた前歴はないし、またそんなにものすごい内容をもった世紀の奇書にめぐりあったこともない。けれど、こんな話がほんとうにあるらしいのだ――1948年、L・ロン・ハバードというSF作家が『王者の剣(エクスキャリバー)』と題された作者屈指の長編小説を書きあげたところ、それを原稿のままで読んだ最初の15人のうち、4人までが発狂した、と。そして一説によれば、その問題の長編は秘密に出版されており、あまりにもショッキングな内容のために、もしどうしても読みたい人間がいたら、ある著名な教会員たちを通じて、1800ドルで入手できるらしい。
この話を聞いて、『王者の剣』という作品を読みたいとは思った。なにせ最近は、虚構としての作品が突如として現実に変ってしまう時代だ。SLA(テロ集団)にすっかり感化されたパトリシア・ハーストの疑惑だらけな行動が、じつは何を隠そう1972年にでたポルノ犯罪小説『ブラック・キドナパー』に書れてあった内容とそっくりだったのだから。誘惑されたあと一転してSLAに参加して、銃を握って銀行強盗をやらかすところまでは、おそろしいことに小説『ブラック・キドナパー』とまるで同じだというのだ。だとすればSLAとパトリシア・ハーストの事件が片づくのは、その小説どおりということになりそう。そこでぼくはいま、この『ブラック・キドナパー』を探索している最中なのだ。
そういうわけで、本のなかには途方もなくおそろしい存在がある。ところで問題の『王者の剣』だけれど、最初のほうで挙げた「ある高名な教会員」というには、日ごろ「わが教会」という因縁の浅くない人びとがつくりあげた流言で、そんなものを流布した覚えはないのだという話だ。なるほど、15人のうち4人までを発狂させるほどの本は、そうザラに転がっているわけがない。『ネクロノミコン』だって『竹内文書』だって、みんなその実在性という点では、怪しげなバランスの上に乗っかっていた。にもかかわらず、ぼくはこの話に興味を惹(ひ)かれた。なぜか? L. ロン ハバードは、70年代のもっとも議論をかもした新興宗教といわれるサイエントロジーの教祖だからだ。たとえば、サトグルー・マハラジみたいなひたすら東洋的な若い宗派に関しても、もちろん人一倍興味はある。けれど、それ以上に首を突っこんでもたいと思ったのは、科学と瞑想が結びついたサイエントロジーの、矛盾と誤解であふれた大教団のほうだった。
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たとえば木の葉を半分に切りとって、その半ペラを特殊なカメラで撮影すると、木の葉全体のオーラがちゃんと乾板にあらわれることを立証したソ連の科学陣が、心霊現象や超能力の実験に、本気で取り組みだしたころ、アメリカに奇妙な人物が登場した。この男、合衆国が1962年に経験することになる全部の事件に対して善後策を検討するためのヒントを与えてやろう、とケネディ大統領時代のホワイト・ハウスに名のりをあげた。
男はさらに、「わたしが主宰するサイエントロジーを学べば、宇宙飛行士たちのトレーニングはもっと速度アップするだろう」と豪語した。かれの売り物は科学、そしてかれの目的は人類の救済にあった。世界じゅうに1500万人の会員を擁する新興宗教団体サイエントロジーの開祖、ラファイエット・ロナルド・ハバードは、こうして中央に登場する。
L・ロン・ハバードといっても、かれのSFはほとんど未訳の状態だから、知ってるだろう? と訊くほうが無理かもしれない。