じじぃの「古代エジプト人の世界・文明は夢から生まれた?世界を知る101冊」

Maat 動画 Youtube
https://www.youtube.com/watch?v=NBhWpZ8S8mQ
Ma'at

 ウィキペディアWikipedia) より
睡眠中あたかも現実の経験であるかのように感じる、一連の観念や心像のこと。睡眠中にもつ幻覚のこと。
カール・ユングは、夢は、意識的な洞察よりもすぐれた智慧をあらわす能力があるとし、夢は基本的に宗教的な現象だとした。
ユングによると、人間の無意識のさらに深い領域には全人類に共有されている集合的無意識があり、古代から継承されたアーキタイプ(元型)が宗教・神話・夢といった象徴の形で現れるとされる。

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世界を知る101冊――科学から何が見えるか』 海部宣男/著 岩波書店 2011年発行
カラー版 古代エジプト人の世界―壁画とヒエログリフを読む 村治笙子著、仁田三夫写真/岩波新書 '04 より
エジプトといえばまずピラミッド、ミイラとなるが、地下の墓室を彩る膨大な壁画は、美しい。ポケットに入る新書版でその見事な写真が見られるのは、ありがたいことである。つい最近まで、これだけの情報を得るのは大きく重い写真集だった。手にしただけで重々しい気分で、恭(うやうや)しくは拝見する。それもあってか型にはまって無味乾燥という印象が強かった古代エジプト壁画なのだが、生き生きした生活の描写、なまめかしくさえある迫力を持っていることに、本書ではじめて気づかされた。
「東西を砂漠に画された世界に住むエジプト人は、死の存在を常に意識させられ、それだけにこのナイルの岸辺の生活こそは、地上の楽園での生活にほかならないと実感させられていた」と、解説にある。墓室の壁画とはいえ、綿密に活写された世界からは、古代中国とも途方もなく隔たった思想が浮かび上がる。紀元前まで3000年に及んだ人類最古の文明社会の、分厚い思考の蓄積だ。
年月を経て今、私たちが眼にする王や貴族の壁画は、本来は神に見てもらうためのものだった。だから生を詳しく描くことで死者の人生の正しさを主張し、死後の世界もかくあれと願った。農民、漁民、収穫、スポーツ、工房、盛り上げられた貢物、もちろん戦い。数々の神の世界も、神話に色出られて豪華に展開する。
羽毛と壺が天秤にかけられた絵が、よくあるそうだ。今度エジプトに行ったら、気をつけてみよう。壺は墓室の主である死者の心臓、つまり「こころ」。羽毛は「マアト」で、真実あるいは真理、さらに「倫理、道徳、節度、良心、正義――つまり人間が共存していくために考えうるすべての心のありようから、もっと広くは宇宙の秩序、世界の秩序までを指す」のだそうだ。仏教で悟りによって得るという「真理」に比べるべき概念かもしれない。天秤は、死者の心と「マアト」が釣り合うかどうかを、冥府の支配者オシリス神が調べるためのもの(つまり、閻魔さまである)。
「人間はマアトによって生きるべきだ」と、古代エジプト人は考えたという。深い哲学なくしては得られない知恵に、人びとは達していたようだ。人間の思想は地域・民族の違いを超え、やがて共通性を獲得していくのだろう。

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どうでもいい、じじぃの日記。
認知革命・・・ホモ・サピエンスが高度な抽象思考の能力を獲得すること。
「夢のなかで祖先の影の訪問を受ける」
夢に出てくる亡くなった人物は、黄泉の国に旅立ち、それから彼らを訪ねてきたのだと考えるようになった。
つまり、「死ぬ」は「他界する」と表現するようになった。
文明は初夢から生まれたのである?