じじぃの「科学・芸術_491_スロークエイク(微細な地震動)」

地震予知は可能か? その1 - スロークェイク、プレート断裂 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=Z0YWOdzRkGU
A Quick Guide to Slow Earthquakes

A Quick Guide to Slow Earthquakes 04.15.2016 CNRS News
First detected fifteen years ago, slow slip events have now been observed in many parts of the world, opening up a new window into the processes at work in seismic faults. With magnitudes of up to 7.5 on the Richter scale, these earthquakes, which last from several weeks to several months, could eventually help improve mapping of seismic risk.
https://news.cnrs.fr/articles/a-quick-guide-to-slow-earthquakes
千葉・旭市で震度4の地震…M5.3と推定 2018年05月17日 YOMIURI ONLINE
17日午後0時12分頃、千葉県東方沖を震源とする地震があり、千葉県旭市多古町横芝光町で震度4を観測した。
http://www.yomiuri.co.jp/national/20180517-OYT1T50069.html
『地下に潜む次の脅威 NHKスペシャル MEGAQUAKEⅢ 巨大地震 NHK取材班/著 新日本出版社 2014年発行
海外でも「スロークエイク」に警戒が高まる より
「スロークエイク」に注目することで、次の巨大地震を予測できるのではないか――今、世界中の科学者たちは、競うように「スロークエイク」の研究を加速させている。
これまでに「スロークエイク」が確認されたのは、ニュージーランドやメキシコ、アラスカなど、世界の10の地域に上る。いずれも、地震が多発する地域だ。
その1つが北アメリカ大陸の西海岸、アメリカ・カリフォルニア州北部からカナダ南西部のバンクーバー島にかけてのびるプレートの境目、「カスケーディア」だ。ここでも、日本の太平洋側と同様、海側のプレートが陸側のプレートの下へ沈み込んでいる。しかも、アメリカのシアトルやポートランド、カナダのバンクーバーやビクトリアなど、大都市が並ぶ地域である。
これまでの研究で、「カスケーディア」では数百年ごとに巨大地震が発生していることが分かっている。最後に起きた巨大地震はおよそ300年前。この時は、同時に巨大な津波も発生し、太平洋を渡って日本の沿岸にまで押し寄せていたことが日本各地の古文書に記録されている。津波などの範囲から推定された自信の規模はマグニチュード9クラス。「カスケーディア」は、世界の中でも、次の巨大地震の発生が最も警戒されている地域の1つなのだ。
人口およそ300万のシアトル。近郊にはボーイング社などアメリカを代表する企業が立地し、イチロー選手が活躍したマリナーズの本拠地としても知られる。街の中心部には、未来的なデザインのスペースニードルというタワーをはじめ、超高層ビルが林立している。
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カナダ地質研究所のハーブ・ドラガード博士は、カスケーディア北部の地震活動や大地の動きを24時間観測しているモニタリングルームを案内してくれた。そこには、微小な波形を表示できるモニターがずらりと並んでいた。ここで博士は、「スロークエイク」研究で大切にしている心構えを語ってくれた。
「『スロークエイク』は、地球が発するひそひそ話(whispering chatter)のようなものです。その声を聞きとるため、私たちは耳を澄まさなけれなりません。ばしっかり聞こうとすれば、地球は何らかのストーリーを語ってくるはずです。私たちはそのストーリーが何を意味するのか解明しようとしているのです」
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取材の最後に、日本に甚大な被害をもたらした巨大地震をどう受け止めたか、ドラガード博士に尋ねてみた。すると、「国を挙げて地震津波への備えを進めていた日本でさえ、多くの犠牲者がでてしまったことに1番ショックを受けた」と語った。一方、カスケーディアに近い、シアトルやバンクーバーといった大都市では、巨大地震に対する備えが不十分だという。そして、これらの都市に暮らしている人々も、巨大地震の可能性があることを十分に認識していないという。ドラガード博士は、巨大地震が起きた時には、日本とは比べものにならないほどの大きな被害が生じるのではないかと、強く懸念していた。
「『スロークエイク』と巨大地震の関係は、まだはっきりとは分かっていませんが、何らかの関係はあるはずです。次の巨大地震が迫る中、今は、ある種の切迫感を持って研究しています。この地域でマグニチュード9クラスの地震が起こる前に、その関係性をなんとか解明し、人々に警告を発することができるようにしたいと考えています」