じじぃの「体内時計・世代で渡りをする蝶・オオカバマダラ!量子力学で生命の謎を解く」

5000キロ移動して越冬する蝶 個体数増を確認 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=-EtUEoZJNy0
オオカバマダラ(チョウ)の移動

オオカバマダラ 2014/12/18 ナショナルジオグラフィック日本版サイト
オオカバマダラは、毎年カリフォルニア州やメキシコで、何百万という規模で驚くべき集団越冬を行うことで知られている。
北米に生息するオオカバマダラは、5000キロにもおよぶ壮大な旅をする唯一のチョウだ。毎年、冬の到来を前に移動を開始する。少しでも旅立ちが遅れると死に絶えてしまうからである。
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/20141218/429075/
地球ドラマチック 「地中海を渡るチョウの大冒険!〜アフリカ発ヨーロッパ行き〜」 (追加) 2018年3月24日 NHK Eテレ
【語り】渡辺徹
ヒメアカタテハは、3月下旬にモロッコを出発。食料となる植物が豊富な場所を求めて北上し、スペインを経由して、3ヵ月後にイギリスに到着する。
なぜ飛ぶ方向がわかるのか。
最新の研究と実験の結果、ヒメアカタテハは太陽の位置と体内時計を手がかりに、長い渡りをしていることが明らかになった!さらに幼虫の天敵である、寄生バチの存在が、ヒメアカタテハの大移動と大いに関係があることがわかってきた。
寄生バチは小さなハチだが、ヒメアカタテハの幼虫であるイモムシを探しその体の中に卵を産み付ける。
イモムシの内部に潜む寄生バチが、ヒメアカタテハの渡りに重要なカギになっているのかもしれない。
https://www.nhk.or.jp/docudocu/program/183/2340510/index.html
量子力学で生命の謎を解く - 呼吸、光合成、嗅覚、磁気感覚…。生命の秘密は、量子の世界に隠されていた!』 ジム・アル=カリーリ、ジョンジョー・マクファデン/著、水谷淳/訳 SBクリエイティブ 2015年発行
チョウ、ショウジョウバエ、量子のコマドリ より
いまではオオカバマダラの移動は、世界的に大規模な動物の渡りとして認められている。毎年9月から11月のあいだ、カナダ南東部にいた何百匹というオオカバマダラが南西に向かって飛び立ち、砂漠や草原や野原や山々を越えて何千キロも旅し、テキサス州イーグルパスとデルリオのあいだを走る、地理的に見れば針の穴のような幅80キロの冷涼な谷を通り抜けて、メキシコ中央部にそびえるわずか10峰ほどの高山の山頂へたどり着く。メキシコのその涼しい山頂で冬を越して春になると、やって来た道を戻り、夏の餌場へ帰っていく。驚くことに、この旅を全うするチョウは1匹もいない。途中で卵を産みながら旅を続けるため、トロントへ戻ってきるチョウは、はじめにカナダを旅立ったチョウの孫なのだ。
いったいどうやってこのような昆虫が、これほどの精度で進む道を決め、出発点から何千キロも離れた祖先しか訪れたことのないごく狭い目的地にたどり着けるのだろうか? それは自然の大きな謎の1つで、最近になってようやく解き明かされはじめたばかりだ。このチョウは渡りをするほかの動物と同じく、視覚や嗅覚などさまざまな感覚を駆使している。日中は太陽コンパスを使うが、太陽の動きに合わせてそれを補正するために、すべての動物や植物が持っている、24時間周期で振動して昼夜のサイクルを追いかけていく生化学的プロセス、いわゆる体内時計を使っている。
体内時計は、我々が夜は疲れて朝は目が覚める原因としても、また長時間の空の旅でリズムが狂う時差ぼけの原因として馴染み深い。ここ20年ほど、体内時計のしくみについて興味深い発見が次々にあった。なかでももっと驚くべき発見の1つが、つねに光の変化から隔離されている被験者でも、外部のきっかけが何もないのにおよそ24時間で活動と休息のサイクルを示すことだ。ヒトの体内時計は本能に組み込まれているらしい。この内臓時時計、いわば身体の「ペースメーカー」、すなわち概日感覚は、脳の奥深くの視床下部に位置している。しかし、一定の光の環境に置かれた被験者でもおよそ24時間のサイクルを維持するものの、その体内時計は徐々に実際の時間からずれていくため、その覚醒と睡眠の周期は外界の人と一致しない。それでもひとたび自然光を浴びれば、「エントレインメント」(同調)と呼ばれるプロセスによって、すぐに実際の明暗のサイクルに合わせて体内時計が調節される。
オオカバマダラの太陽コンパスは、太陽高度と時刻とを比較することで作動するが、その関係性は緯度と経度の両方によって変化する。したがって、オオカバマダラの持つ体内時計もヒトのものと同じく、光によって調整され、長い渡りのあいだに日の出と日没の時刻が変化するのに合わせて補正されているはずだ。

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どうでもいい、じじぃの日記。
「驚くことに、この旅を全うするチョウは1匹もいない。途中で卵を産みながら旅を続けるため、トロントへ戻ってきるチョウは、はじめにカナダを旅立ったチョウの孫なのだ」
オオカバマダラはどうやって世代を超えて長い渡りをするのだろうか?
ほとんどの生物は、概日リズム(体内時計)をつかさどる時計遺伝子を持っているのだそうだ。
謎の行動は、体内時計と太陽コンパスにあるのだろうか。
そういえば、2017年のノーベル生理学・医学賞は、体内時計を生み出す遺伝子とそのメカニズムを発見した3人のアメリカ人が受賞した。