Chip Kidd: デザインと日常における第一印象 動画 TED.com
装丁家のチップ・キッドは、私達が最初の見た目から判断することがどれほど多いかよく心得ています。
楽しく軽快なこの講演で、キッドはデザイナーが瞬時にメッセージを伝えるためによく使う「明快さとミステリー」の手法を取り上げ、それが、いつ、どうして、どのように作用するのか解説します。美しく役立つデザインを称え、残念な作品をこき下ろし、自らの代表的な表紙デザインを生んだ思考過程を明かします。
https://www.ted.com/talks/chip_kidd_the_art_of_first_impressions_in_design_and_life?language=ja#t-609573
Chip Kidd reveals his book design process: FITC April 28, 2015 Designedge Canada
●“Fraud” - David Rakoff
CHIP KIDD: [David’s] book was going to be called Fraud, basically because he was getting hired by magazines to go and do something that he was not equipped to do. GQ would send him out whitewater rafting on the Colorado river to see if he survived, and he did, and he would write about that. And so he felt that he was a fraud doing all these things because he was misrepresenting himself as an authority on something that he knew nothing about.
https://designedgecanada.com/news/chip-kidd-reveals-his-book-design-process-fitc
『判断のデザイン』 チップ・キッド/著、坪野圭介/訳 TEDブックス 2017年発行
デイヴィッド・ラコフ 『Fraud(ペテン師)』 エッセイ集 より
そこで、デイヴィッド・ラコフのエッセイ集『ペテン師』にも、この「注釈」のコンセプトを使おうと決めたんです。
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そこで、私が考えたアイデアはこうです――デイヴィッド・ラコフが書いた新しい本を買って(カバーには著者名の外に何も記されていません)読み始めるや、自分は騙(だま)されていたのではないかという疑いが生じる。この男は、自分で主張している人物ではないぞ。そこで、フラストレーションのあまり、大きな赤いマジックペンを手にとって、表に「ペテン師」と書き殴るわけです。そこにはカタルシスがあり、見栄えもぐっと良くなる。しかも自然に生じた出来事に見えます。この表紙を印刷する過程で、本物の赤ペンのかすれた書き味を摸倣するのはとても簡単でした。
書店の棚にこの本が並んでいるのを見るのも愉快でしたね。まるでどこかの変わり者が終業後に忍び込んで、全部に落書きしていったみたい。
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どうでもいい、じじぃの日記。
人は見た目で決まる。実際に初めて会った人は第一印象で決まるともいわれる。
あまり、目立たない本。この本の表紙に「Fraud(ペテン師)」と、大きな赤いマジックペンで書き殴ったら、見栄えがぐっと上がることはまちがいない。
村上春樹の本の表紙に描かれた4つの色で塗りつぶされた長方形。
えっ、何だろう。
感受性の鋭いあなた。読んでみたいと思うに違いありません。