じじぃの「いくつもの天体望遠鏡を連携させてブラックホールを観測・重力は幻想なのか?時空を超えて」

報ステ】史上初!“ブラックホール”撮影成功(19/04/10) 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=3q9sRgFN1qQ
black hole shadow (image)

ブラックホール捉えた世界の望遠鏡 (2019.4.11)

おはよう日本 2017年4月11日 NHK
【キャスター】高瀬耕造和久田麻由子
●人類初のブラックホール観測プロジェクト。日本人天文学者の挑戦
太陽系が属する天の川銀河(銀河系)の中心にある巨大なブラックホールを観測する国際プロジェクトが4月から始まった。
チリ・アルマ望遠鏡、米国・ハワイ・マウナケア、メキシコなど、世界6ヵ所にある電波望遠鏡でデータをつなぎ合わせ観測できる。
挑むのは世界の100人を超える天文学者
プロジェクトメンバーの国立天文台・本間希樹教授。1971年生まれ。
本間氏がプロジェクト参加したのは9年前。
電波望遠鏡の第一人者である米国・ドールマン教授の論文を読んだことがきっかけだった。
本間氏は、ドールマン教授にプロジェクトへの参加を申し出た。
当時、本間氏は岩手、鹿児島、小笠原、石垣と離れた場所の電波望遠鏡を連携させより遠い天体の観測を行っていた。
現在はデータ収集の最中で、データを発表できるのは年内だとしている。
成功すればノーベル賞級といわれる。
http://www.nhk.or.jp/ohayou/digest/2017/04/0411.html
時空を超えて 「重力は幻想なのか?」 2017年2月10日 NHK Eテレ
【案内人】モーガン・フリーマン
ニュートンによる「万有引力の法則」の発見以来、身近な存在とされている「重力」に焦点を当てる。
自然界の基本的な4つの力「電磁気力」「強い力」「弱い力」「重力」のうち、力を媒介する素粒子が発見されていないのは、重力だけ。「重力子」は存在するのか? するならどんなものなのか? また、重力の謎を解く鍵はブラックホールにあると考え、世界各地の望遠鏡を連携させ、ブラックホールを観測しようという壮大な試みも紹介。
http://www.nhk.or.jp/docudocu/program/3452/1988015/
『大栗先生超弦理論入門』 大栗博司/著 ブルーバックス 2013年発行
空間は幻想である より
  私たちは習慣によって、甘味があったり、苦みがあったり、
  熱かったり、冷たかったり、色があったりすると思うが、
  現実に存在するのは原子と真空だけである。
古代ギリシャの哲学者デモクリトスは、物質の味や温度や色は基本的な性質ではなく、ミクロな世界のより根元的な法則から導かれるものであると主張しました。これは、マクスウェルやボルツマンの温度の理解と本質的に同じものです。
デモクリトスの著作は、残念ながら、ほとんど残っていません。ここに引用した文は、彼が書き残したとされる「知性」と「感覚」の対話の「知性」の発言の部分です。これに対し、「感覚」は次のように答えています。
  「知性」君、そんなバカなことがあるものか。
  君は私を通じて証拠を集めるのに、私をないがしろにするというのか。
私たちの感覚が、味や温度や色を感じることができるのは確かなことです。しかし、これらは、分子や原子の集まりの中から現れてくる性質であり、私たちは習慣によってあるように感じているが、実は幻想にすぎない。デモクリトスが予言したように、ミクロな世界で「現実に存在するのは原子と真空だけ」なのです。
ウィッテンの「双対生のウェブ」に始まる第2次超弦理論革命は、空間そのものも、味や温度や色のように、何かより根元的なものから現れてくる性質であることを明らかにしました。色や温度が幻想であるのなら、私たちが生きているこの空間も単なる幻想なのでしょうか。
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空間が基本的なものではないことは明らかです。たとえば、10次元空間の超重力理論を、2次元空間の重力を含まない理論や、5次元空間の重力を含まない理論と関係づけることができることもわかっています。しかし、こうしたさまざまな理論の間の関係を束ねる統一原理は、いまだ解明されていません。
重力があったり、なかったりする理論が、ウェブのような関係で結びついているのですが、その中のどれか1つの理論が基本になっているとは考えられません。その背後には、なにかより根元的な理論があって、そこからこれらの理論のウェブが現れてくるのだと期待されるのですが、それが何なのかは、いまだにわかっていないのです。
本章の最初に、デモクリトスの言葉を引用しました。これを超弦理論にあてはめると、次のようになるでしょう。
  私たちは習慣によって、
  重力があったり、
  次元があったり、
  空間があったりすると思うが、
  現実に存在するのは……
この「……」にあてはめるべき言葉を私たちはまだ知りません。

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どうでもいい、じじぃの日記。
2月10日、NHK Eテレ モーガン・フリーマン「重力は幻想なのか?」を観た。
こんなことを言っていた。
私たちが常に感じている力それが「重力」です。
しかし、物理学者にとって重力は今も未解決の謎です。
なぜ、重力はあらゆるものを引き寄せるのでしょうか? 最先端の科学がその謎に迫ろうとしています。
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光を出さないブラックホールの観測は天文学における最大の難問でした。
観測とは、星が出す光や電波を捉えることすなわち「見る」ことです。ところが、ブラックホールは、そもそも「見る」ことができないのです。
ブラックホールに入った光は、全て吸い込まれるため直接観測はできません。
しかし、事象の地平面の周辺では光が曲がるため、ブラックホールの影が作り出されます。
その様子を観測できれば、どのように重力が働いているかが分かるかもしれません。
その光は地球へ届くまでにかなり弱まるため、観測するにはかつてないほど巨大な望遠鏡が必要です。
シェップ・ドールマン(天文学者/EHTプロジェクト・代表)はそれを実現しようと決心しました。
大規模な国際共同研究プロジェクトを立ち上げるため、彼は世界中を訪ね歩きました。
そして、いくつもの天体望遠鏡を連携させ銀河の中心部にあるブラックホールを観測するシステムを作り上げました。
ドールマン、「私たちの銀河の中心には巨大なブラックホールがあります。他のブラックホールに比べると地球に近い位置にあるので実態を解明できる可能性があります」
ブラックホールを観測するため、ドールマンたちが編み出したのはいくつもの望遠鏡を連携させることで地球サイズのバーチャルな望遠鏡を作る技術でした。
ドールマン、「この野球場を地球だとします。ここで中心のホースから水が噴き出す様子を観察します。噴き出す水をブラックホールの周辺から出る光だと思って下さい。1台の望遠鏡では僅かなデータしか得られないので、エリアのあちこちに配置します。するとあらゆる角度から放水の様子を捉えることができて観測対象をイメージ化しやすくなります。ブラックホールに物質が吸い込まれる時、物質から光が出ることが確認されています」
ドールマンが目指しているのは、その光が出てくる時の様子を正確に再現することです。それは、ホースのノズルから水が出てくる時の様子とよく似ています。
遠くへ飛べば飛ぶほど、水しぶきは大きく広がり元の形は分かりにくくなります。
しかし、十分な数の計測器(天文台)をエリア全体に配置すればそれぞれが捉えたデータを総合することでノズル(ブラックホール)の形を再現することが可能になります。