じじぃの「人の死にざま_1668_パウル・ランゲルハンス(病理学者・医師)」

ランゲルハンス島 (igakude-pon.com HPより)

ランゲルハンス島の構造と特徴 | インスリン分泌を行う膵臓内分泌系組織 医学でポン
ランゲルハンス島は別名「膵島(すいとう)」とも呼ばれる膵臓内部の10%以下の割合で含まれる細胞塊の島・いわゆる細胞の集まりのことを指すんだ。
http://www.igakude-pon.com/islets-of-langerhans/
パウル・ランゲルハンス ウィキペディアWikipedia) より
パウル・ランゲルハンス(Paul Langerhans、1847年7月25日 - 1888年7月20日)はドイツの病理学者、医師。
1869年2月に、ランゲルハンスは「膵臓の顕微鏡的解剖」と題した論文を発表し、この中で彼は膵臓の至る所に見られる、周辺の細胞とは異なる染まり方をする、明るい細胞からなる島について言及した。
【ランゲルハンス島】
インスリンやグルカゴンなどを産生する膵臓の細胞塊で、膵島とも呼ばれる。膵臓の大部分は消化液である膵液を分泌する外分泌腺だが、ランゲルハンス島はホルモンを分泌する内分泌腺である。ランゲルハンスは1869年にベルリン病理学研究所における彼の博士号のための研究のなかでこれらの細胞を発見した。

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『医療の歴史 穿孔開頭術から幹細胞治療までの1万2千年史』 スティーブ・パーカー/著、千葉喜久枝/訳 創元社 2016年発行
血液型と糖尿病 (一部抜粋しています)
ラントシュタイナーが血液型を発見していた時、別の方面の研究が、どのようにしてエネルギーが血液から(ブドウ糖の形で)体中の何十憶もの細胞に運ばれるんおか、解明しようとしていた。そのプロセスが、膵臓で作られるホルモンのインスリンによって調整されること、またこのプロセスが崩壊すると糖尿病――すでに紀元前1500年までには古代エジプト人に知られていた不治の病――になることが発見された。糖尿病の英語の正式名称[diabetes mellitus]は、「蜜を通す」を意味するギリシャ語に由来する。病気を調べる初期の検査が尿の糖質を味わうことであったため、2世紀のギリシャの医師アレタイオスによって名づけられた。この糖質、すなわち血糖が体の主なエネルギー源で、インスリンの助けをかりて、肝臓などの器官で補給される。Ⅰ型糖尿病では、体の免疫系がインスリンを分泌するベータ細胞を攻撃するため、膵臓が十分なインスリンを作れなくなる(これと反対に、Ⅱ型糖尿病では、体がインスリン抵抗体となる)。これらベータ細胞は、ランゲルハンス島――1869年にこれを初めて記述したドイツの医学生パウル・ランゲルハンスにちなんで名づけられた――と呼ばれる、膵臓内に100万戸も散在する非常に小さな構造物で作られる。ンスリンが欠乏すると、細胞が血液からブドウ糖を吸収することができなくなり、きちんと機能しなくなる。使われないブドウ糖は血液内に蓄積し、高血糖と呼ばれる状態となる。体にエネルギーを供給するため、肝臓はその代わりに脂肪を分解し、血中にケトンとヤバレる酸性物質を危険なほど蓄積することになる(ケトアシドーシス)。これが逆に細胞と臓器を損傷し、「糖尿病性昏睡」を引き起こすほど症状が重くなる可能性もある。過剰な血糖は腎臓によって濾されて尿として排出される(尿中のブドウ糖は糖尿と呼ばれる)――したがって、「糖尿病」を診断するために古来より尿の味が検査された。
1889〜90年、ストラスブール大学リトアニア生まれの病理学者オスカー・ミンコフスキーとドイツの生理学者ヨーゼフ・フオン・メリングが、イヌから膵臓を取り除くことで、膵臓ブドウ糖の調節に果たす重要な役割を初めて明らかにした。その後35年以上にわたって、イヌが糖尿病研究の最前線にいた。1891年、ボルティモアのジョンズ・ポプキンズ大学を拠点としていたアメリカの病理学者ユージーン・リンゼイ・オービーが、糖尿病をわずらう人々のランゲルハンス島が変質している様子を観察した。一連の実験で、膵臓から腸に消化酵素を運ぶ管(膵管)が結集される(縛られる)と、その酵素を分泌していた膵臓の一部(腺房)が損なわれることが明らかになった。しかしランゲルハンス島は無傷のままで、ブドウ糖は尿に排泄されなかった。こうした発見から研究者の注目がランゲルハンス島そのものに集まった。