じじぃの「人の生きざま_522_カズオ・イシグロ(作家)」

Kazuo Ishiguro takes Nobel Prize for Literature 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=dgV5FANcB7w
映画『わたしを離さないで』予告編 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=LE9ny5VDt1c
カズオ・イシグロ

カズオ・イシグロ氏にノーベル文学賞 長崎生まれのイギリス人【UPDATE】 2017年10月5日 huffingtonpost.jp
2017年のノーベル文学賞に、日系イギリス人作家のイシグロ・カズオ氏(62)が選出された。スウェーデン・アカデミーが10月5日に発表した。
1954年に長崎で生まれたイシグロ氏は5歳のときに海洋学者の父親がイギリス政府に招かれ、家族で渡英。1983年に国籍を取得し、石黒一雄からカズオ・イシグロとなった。
http://www.huffingtonpost.jp/2017/10/05/kazuo-ishiguro_a_23233579/
解説・あらすじ - 『わたしを離さないで』  Yahoo!映画
イギリスの文学賞ブッカー賞受賞作家カズオ・イシグロの小説を基に、傷つきながら恋と友情をはぐくみ、希望や不安に揺れる男女3人の軌跡をたどるラブストーリー。
外界から隔絶された寄宿学校ヘールシャムで、幼いころから共に日々を過ごしてきたキャシー(キャリー・マリガン)、ルース(キーラ・ナイトレイ)、トミー(アンドリュー・ガーフィールド)。普通の人とは違う“特別な存在”として生を受けたキャシーたちは、18歳のときにヘールシャムを出て、農場のコテージで共同生活を始める。
http://movies.yahoo.co.jp/movie/%E3%82%8F%E3%81%9F%E3%81%97%E3%82%92%E9%9B%A2%E3%81%95%E3%81%AA%E3%81%84%E3%81%A7/337671/story/
カズオ・イシグロ ウィキペディアWikipedia)より
カズオ・イシグロ(Kazuo Ishiguro OBE, 石黒 一雄、1954年11月8日 - )は、長崎県出身の日系イギリス人作家である。
1989年に長編小説『日の名残り』でイギリス最高の文学賞ブッカー賞を受賞した。ロンドン在住。

                          • -

カズオ・イシグロ 文学白熱教室 2015年7月17日 NHK Eテレ
英タイムズ紙で「1945年以降の最も重要な英文学者50人」に選ばれたベストセラー作家カズオ・イシグロ
実際にあったかのようなリアリズムに徹しながら日常の小さな隙間から不条理な世界を描き人間の本質に迫る独特の作品世界を構築している。
今回来日中のカズオ・イシグロが文学を学ぶ学生を相手に行う特別講義が実現。自作を紐解きながら、自身の読書暦や発想法、さらには21世紀の文学の位置づけまで、ベストセラー作家ならではの白熱の講義となる。
カズオ・イシグロは、長崎県出身の日系イギリス人作家で、1989年「日の名残り」で、イギリス最高の文学賞ブッカー賞を受賞。2005年の「わたしを離さないで」は舞台や映画にもなり、今年発売の最新作「忘れられた巨人」も各国でベストセラーとなっている。
http://www.nhk.or.jp/hakunetsu/literature/
7月17日、NHK Eテレカズオ・イシグロ 文学白熱教室』 より
イシグロ アイデアは、時間や場所が決まっているわけではない。3作目の本は、完璧な執事になりたがっている男の話だ。私生活その他の事を投げ出しても、完璧な執事になりたいと願っている。舞台は日本でも4世紀前の設定でもいいし、未来にしてもいい。舞台設定を自由にしても良いと知ったら、困ったことになった。まるで高級レストランに行ってメニューを見て何を選んだらいいか困っているのと同じ状況になったのだ。ここ10年、舞台をどこに設定すればいいのか決められない。選択肢がありすぎて、だ。
男子学生 小説を完成させるまでの時間のうち、どのくらいロケーション、つまり舞台の下調べに費やしているのですか?
イシグロ まさにそこが問題なんだ。私はロケハンに時間を費やしすぎる。私は書き始める前にロケハンをして舞台設定を決めようとする。経済的に利にかなっているからね。小説『わたしを離さないで』は、2回書き損じているんだ。ロケハンが終わって舞台設定が決まったと書き始めたが、どうもうまくいかない。筆が進まなかった。舞台設定が悪いんじゃないか、と思った。『わたしを離さないで』では舞台設定は3回目でやっと決まったんだ。SF小説にしようとね。何らかの理由で若者たちがある意味、老人のように命に限りがある設定の物語を書きたかったからだ。
映画『わたしを離さないで』のシーンが流れる。
イシグロ 小説で使った手法は奇妙な馴染みのない設定の中に物語を置いて、際立たせるというものだ。そして、読んでいるうちにこう考え出す。この状況は自分たちが置かれている状況とよく似ている。主人公が語っているのは自分たち人間のことだ。富める者も貧しき者も、才能があろうがなかろうが、誰にしも寿命がある。『わたしを離さないで』では歴史上の問題とは違うが、臓器提供や科学研究の倫理的問題、遺伝子実験の問題も含まれている。書き始めたときに中心に据えていなかった一連の問題が避けようもなく吹き出してくる。小説を書くときに問題の層がいくつもあるということを認識する必要があり、私もそれを自覚している。付随する問題に対し真摯にあたる。小説の仕掛けとして使うのだから。心の奥底には罪悪感がある。