じじぃの「未解決ファイル_254_余剰次元」

Extra Dimensions Explained 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=BMvT2sriq34
余剰次元」と逆二乗則の破れ

余剰次元の探求 ―LHCで「マイクロブラックホール」ができれば、重力の謎が解ける?
例えば、空間には10次元あると仮定してみよう。
また、重力は私たちにおなじみの3次元を越える空間次元を通じて、私たちの元へと伝わってくるものだとする。
すると、次元が他にもあればあるほど、重力は、その伝わる距離が増すにつれて次第に「薄まっていく」はずだという。
つまり、重力が私たちにとって非常に微弱であるように観測されるその訳は、私たちに検知可能な次元を越える空間次元を伝わってくる間に、その力の大方があたかも希釈されるかのように弱まってきたからだ、というふうに説明することができる。
http://blog.livedoor.jp/dogon23/archives/32147564.html
『あっと驚く科学の数字 最新宇宙論から生命の不思議まで』 数から科学を読む研究会/編 ブルーバックス) 2015年発行
超弦理論が予想する宇宙の時空間の次元数 (一部抜粋しています)
私たち人間は長らく、この世は空間3次元と時間1次元からなる時空4次元世界だと考えてきた。しかしながら、「いやいや空間10次元、時間1次元の11次元だ」という人たちがいる。もちろん物理学者、それも素粒子物理学者の一群だ。
その源になっているのは「超弦理論」。すべての物質や力の素は、量子力学的な長さの最小単位といわれるプランク長さ程度(10-35メートル)の弦(ひも)だという理論だ。今の標準理論では素粒子とされている、クォークや電子などの「物質をつくる粒子」も、電磁気力を伝える光子などの「力を伝える粒子」も、同一の弦の振動の表れで、その違いは振動パターンの違いにすぎないと、と考えている。超対称性も含んでいる弦理論なので、「超」が頭に付いている。
超弦理論では、光子は横振動(横波)の表れとされるが、特殊相対論と矛盾しないためには、質量がゼロでなければならない。これを量子力学の支配する極微の世界で満足させるためには、空間9次元が必要なことが数学的に明らかになっている。さらに、6種類示されていた超弦理論を統一する過程で1次元増えて、空間10次元となった。
そして、私たちが認識できる4次元を除いた7次元(余剰次元)の空間はものすごく小さく、プランク長さ程度に丸まっているので、見ることも、感じることもできないというのである。
プランク長さとはどれくらいの大きさなのか。仮にプランク長さを1メートルとすると、原子や分子程度の大きさを示す1ナノメートル(1000万分の1ミリメートル)が100億光年と宇宙規模の大きさになってしまう。それほど小さいのだ。
じつは前世紀の終わりに、欧米の3人の研究者が、余剰の7次元すべてがプランク長さに丸まっているのではなく、いくつかはもっと大きく広がっている可能性があることを指摘した(ADDモデル)。
素粒子物理学では、宇宙には重力、電磁気力、弱い力(核変換を起こす力)、強い力(核力の源)の4つの力があり、宇宙の始めにはすべての力は同じ1つの力だったとされている(力の統一)。ところが、重力だけ桁違いに小さい。
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このように、余剰次元のいくつかの広がりは、素粒子物理核の難題、「重力を含めた力の統一」を解決に導くものだ。ADDモデルではその広がりについて、大きい場合はミリメートル単位としているが、これに根拠はない。同時に、超弦理論では、10-35メートルのプランク長さ程度に丸まっているとしていたが、これにも根拠がないことが明らかになっている。今のところ、余剰次元が広がっているのかどうか、広がっているとすればどのくらいなのか、についてはまったくわかっていない。しかし、ある程度広がっていれば、その存在の観測・測定技術で見出すことができる。今、その試みが進行中だ。
ひとつの方法は、最近ヒッグス粒子の発見で名をとどろかせた、 欧州原子核研究機構(CERN)の加速器LHCを使う観測実験だ。LHCは2013年から衝突エネルギーの増強をはかっており、最終的には14TeV(テラ電子ボルト)になる。もし余剰次元がある程度広がっていれば、新生LHCの実験でミニブラックホールの生成を観測できるかもしれない。ミニブラックホールはすぐに蒸発し、この世に何の影響を及ばさないので心配はないが、その痕跡を膨大な雑音記号から探し出すのは非常に難しい。
また、4つの力のうち、重力だけがこの4次元空間にとどまらず、他の次元に流れ出ることができると超弦理論では考えれている。だとすれば、重力が他の次元に漏れてしまい、エネルギー保存則が成立しないといった現象が見つかるかもしれない。さらに、新しい粒子、「カルツァ-クライン粒子」をLHCで捕まえることができるかもしれない。これは広がっている余剰次元の方向に振動する小さな弦の表れだ。
もうひとつの方法は、非常に近接している2個の物体間に働く重力を直接測ることだ。こういうと、「なんだ、そんな単純なことか」と思うかもしれないが、これが大変なのだ。
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まったく新しい方法で、なんと原子サイズの1000万分の1という極小距離間の逆2乗則がどうなっているのかを検出しようとしているグループが日本にある。立教大学の村田次郎教授たちだ。
この極小距離をねらう新たな実験方法では、原子核を重力源に、電子をジャイロスコープに見立てる。負の電荷を持つ電子は、電磁気力によって正の電荷を持つ原子核に行き寄せられ、まわりをぐるりと回ってきた方向に戻る。このとき、余剰次元が原子の大きさにまで広がっていれば、原子核のまわりの重力の強さは逆2乗則の場合より強くなり、時空の歪みが大きくなる。その結果、電子のスピン(自転)の向きが通常より大きくずれる。このずれを高精度で測定しようというのだ。重力が周囲の虚空を歪ませるのは、一般相対論の根幹だ。

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どうでもいい、じじぃの日記。
2013年、物質に質量をもたらす「ヒッグス粒子」の存在を理論的に予言したことで、イギリスのピーター・ヒッグスノーベル賞物理学賞を受賞した。
物質や宇宙誕生の謎が少しずつ解かれている。
最大の謎は、我々の宇宙が時間を加えた4次元世界以外からできているかどうかだ。
超弦(ひも)理論に重力が深く関わっているらしい。
「まったく新しい方法で、なんと原子サイズの1000万分の1という極小距離間の逆2乗則がどうなっているのかを検出しようとしているグループが日本にある。立教大学の村田次郎教授たちだ」
しかし、電子のスピンの向きのずれなど検出可能なのだろうか。
お釈迦様の世界はあるのだろうか。