じじぃの「人の死にざま_1502_グレン・ミラー(ジャズ)」

Glenn Miller - In The Mood [HQ] 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=_CI-0E_jses&list=PLE9672B2CDC3DE8B3
Tommy Dorsey, "Marie" 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=XgR0g6WKvgk
Duke Ellington Live 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=v7zfmiJaKVY
グレン・ミラー ウィキペディアWikipedia)より
オルトン・グレン・ミラー(Alton Glenn Miller、1904年 - 1944年)はアメリカのジャズミュージシャン(トロンボーン奏者、作曲家、アレンジャー、バンドリーダー)。グレン・ミラー・オーケストラ(Glenn Miller Orchestra)を結成。
カウント・ベイシーベニー・グッドマンデューク・エリントン等と共にスウィングジャズ、ビッグ・バンドの代表奏者に挙げられる。

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『映画を見るたびにぼくは少年に戻って行く―マイ・ティージング・ハート』 武市好古/著 話の特集 1992年発行
ジャズと映画の数値化できない呼吸 (一部抜粋しています)
ザ・トミー・ドーシー・オーケストラを聴いた。もちろんトミー・ドーシーはとっくの昔にこの世を去っているので、現在のリーダーはトミー以来5代目になるバディ・モローである。
そういえばオーケストラにザのつくのがあとふたつある。
ザ・グレン・ミラー・オーケストラ。ザ・デューク・エリントン・オーケストラである。
それぞれ偉大な音楽家でありきわめてオリジナルなスタイルとサウンドを持っていたオーケストラのリーダーであった。
だから、その名をいつまでも残そうという考えからリーダーが変ってもオーケストラは存続しているのである。
オーケストラのジャズは、譜面があって、アレンジに特色があるわけだから、メンバーが変ってもリーダーさえしっかりしていれば、おなじようなサウンドを出すことができるのである。
オーケストラの場合、その音楽演奏の生命は、何にもましてアンサンブルにあるので、メンバーひとりひとりのソロ演奏はそれほど重要ではない。
だからザつきのオーケストラが成立するというわけなのである。
ザ・トミー・ドーシー・オーケストラは、実のところはじめて聴いたのだが、可もなく不可もなくと、ぼくにしてはいささか歯切れのわるい採点なのである。
というのは、部分的になかなかいいサウンドもあって、やはり、サイ・オリバーのアレンジはいいな、という印象が強かったからで、こういう感じは、たとえばザ・グレン・ミラー・オーケストラの時にはなかった。
ザ・デューク・エリントン・オーケストラにもぼくはからい採点をつけたおぼえがある。
だから、ザつきオーケストラはきらいというか、そういう存在に疑問を持っていたのだ。
いくらアンサンブルさえよければおなじようなサウンドがきかれるとはいえ、シビアにいえばグレン・ミラーがそこにいて出る音やデューク・エリントンの耳を一度通過した音が、別人の指揮する音と同じであるわけがないので、ようなはあくまでもまがいものでしかないのだ。
「サイコ2」がこちらではまずまずの評判のようで、その原因は、監督がヒチコックの大ファンであり、巨匠の技法をうまくコピーしているところにあるらしい。いわばザ・ヒチコック映画だからいいというのだ。
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トミー・ドーシー・オーケストラのザつきサウンドを聴きながら、ぼくはこんなことを考えていた。譜面に書かれた音の世界でも、どの音も一色ではなく、いろんな音色があるし、それらの音のまとまり(アンサンブル)となるとこれはもう人間の顔ほどの違いがある。ジャズも映画も、だからおもしろい。