じじぃの「人の生きざま_401_渡辺・長武」

東京五輪金メダリスト アニマル渡邊不敗伝説 レスリングの骨指 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=b4_yvNDShLM
渡辺長武

渡辺長武 ウィキペディアWikipedia)より
渡辺 長武(わたなべ おさむ、1940年10月21日 - )は、日本のレスリング選手。1964年東京オリンピックレスリングフリースタイルフェザー級金メダリスト。北海道和寒町出身。

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『1964年の東京オリンピック 「世紀の祭典」はいかに書かれ、語られたか』 石井正己/著 河出書房新社 2014年発行
レスリング あざやかな攻撃ぶり 【執筆者】阿川弘之 (一部抜粋しています)
定刻6時少し過ぎ、1番左手のAマット上で、フライ級韓国のチャン選手と、パキスタンのニアーズ選手の試合から、夜の部がはじまった。やがて、ABC、3つのどのマットの上でも、たたかいがはじまる。
長い手を前にぶらりとぶら下げ、背をかかめ、相手をにらみながら、組み合っていくところは、砂浜で毛のないゴリラがけんかしているみたいなぐあいである。相手の片足をつかんで、グイグイ引っぱり、振りまわすところなどは、犬が大ガエルの足をくわえて振っているあんばいである。
しかし、素養のある観客には、これが何ともおもしろいらしく、満員の場内からしきりに拍手や歓声がおこる。
Cマットの上、韓国のチェ選手にたいし、日本の上武が一方的な勝利を占めようとしているころ、一段大きな拍手がわいて、まん中のBマットに、渡辺長武があがってきた。フリースタイル、フェザー級、相手はドイツのシリングである。
きのう、重量あげの三宅の金メダルにつづいて、渡辺は、2番目の金メダルは、必ず自分がとってみせるといっているそうである。
立ち上がる――たちまち渡辺は、シリングを背後からおさえこんでしまい、渡辺に赤いランプの得点がはいる。シリングはまっかな顔をしている。
そのうちシリング選手は、何か右もものあたり、ひどく痛めたらしく、しかめっつらをし、びっこをひき、やがてマット上にたおれた。ドイツ側のコーチが飛び出してき、シリングももももんでをやり、足の裏をトントンとたたいてやる。まるで、簡単な機械の故障をなおすようなやり方だ。すると、シリングの痛みは、実際簡単になおってしまった。
渡辺が「あんなの八百長だ」というっているという情報がはいる。
3人の審判の入れた得点、4対0、5対0、4対0のまま5分間で前半が終わる。
ちょっと休んで、後半戦。
渡辺の攻撃ぶりは、しろうと目にもあざやかである。得点のランプは、2分少々で80、100、90、とかわり、もはや渡辺の勝利は疑いなく、観衆はシリングの肩をおさえつけて、フォールになる瞬間だけを期待して見ているらしい。
シリングは、外へ逃げよう、逃げようとかかる。渡辺がそれを引っぱりこもうとする。
4分33秒、渡辺おさえこんで、フォール寸前となるが、惜しくもフォールならず、やがて5分、渡辺の減点つき、判定勝ちが決定した。ゆるやかに、それからしだいにはげしい拍手がわきおこった。

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