じじぃの「人の死にざま_1254_K・ジャンスキー」

Karl Jansky 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=unBF7woLD80
生まれたばかりの星がガスを噴出す様子「アルマ望遠鏡 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=ybFwHRvqGVk
ジャンスキーのアンテナ 画像
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/5/53/Green_Banks_-_Jansky_Antena.jpg
アルマ望遠鏡が解き明かす超巨大ブラックホールジェットのミステリー 2013年10月16日 アルマ望遠鏡 国立天文台
今日発行の天文学専門誌アストロノミー・アンド・アストロフィジクスに掲載された二つの論文で、アルマ望遠鏡による超大質量ブラックホールの観測成果が発表されました。
http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/news/info/2013/1016post_516.html
カール・ジャンスキー ウィキペディアWikipedia)より
カール・ジャンスキー(Karl Jansky, 1905年10月22日 - 1950年2月14日)とは、物理学者・無線技術者であり、電波天文学の開始者。 1932年に天の川方向より電波が飛来していることを発見し、電波天文学を開始した。
1905年10月22日にオクラホマ州に生まれた。ウィスコンシン大学に学び、1927年に学位を取得した。
1928年よりニュージャージー州にあるベル研究所に入所し、短波の研究を行った。 どの方位にでも向けられるように回転台の上に波長20.5MHz向けのアンテナを設置し、研究を行った。
数ヵ月かけて全方向からの入力信号を記録した後に、彼は3種類の電波雑音を確認した。それらは、近隣の雷、遠くの雷と未知のものであった。彼は、この未知の電波雑音の分析に1年以上を費やした。その電波は、一日周期で信号強度が変動したことから、初めは太陽起源のものではないかと思われた。しかし、数ヵ月後にそのピーク時期が変化したことから、太陽起源説は放棄した。信号は、24時間ではなく23時間56分周期で強度が変動していることから、恒星系に由来するものと判断された。
最終的に、この信号は銀河系中心(いて座)方向より発信されていることを突き止めた。これは、電波天文学の始まりとされる。

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『ゼロからわかるブラックホール 時空を歪める暗黒天体が吸い込み、輝き、噴出するメカニズム』 大須賀健/著 ブルーバックス 2011年発行
謎の電波源 (一部抜粋しています)
超巨大ブラックホールの話を始めるには、1930年代まで歴史をさかのぼらなければなりません。ベル研究所に勤めていたジャンスキーは、無線通信の雑音となる電波の検出を命じられます。当時、ヨーロッパとアメリカ間の電話は無線通信を利用していたからです。ジャンスキーはすぐに、雑音のもとが雷であることを突きとめます。しかし、雑音はそれだけではありませんでした。宇宙から電波が飛来していたのです。
次ページの写真(ジャンスキーのアンテナ・参照)がジャンスキーの使ったアンテナで、波長14.6メートルの電波を検出できます。ジャンスキーはこのアンテナを用いて、宇宙から飛来する電波を世界で初めて検出しました。1932年のことです。しかも、その結果は予想を大きく覆す驚くべきものでした。
ジャンスキーは太陽が放射する電波が最も強く観測されると予想していました。太陽は他の星々よりも圧倒的に近くにあるのですから、これは当然の予想といっていいでしょう。夜空に輝く星々よりも、太陽のほうがまぶしいことはあらためて言うまでもありません。私たちが肉眼で見ているのは可視光ですが、電波も同じことだろうと思えば、みなさんもジャンスキーの予想を納得していただけると思います。(実際、太陽を含めて恒星は主に可視光で輝いていますが電波も放射しています)。
しかしながら、観測の結果、太陽は最も強い電波源ではありませんでした。銀河系中心から飛来する電波のほうが強かったのです。
ジャンスキーの予想がどれほど妥当で、観測結果がいかに驚くべきものだったかについて、簡単な計算をすることで読者のみなさんにも体験してほしいと思います。
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太陽より10億倍離れた場所にある星からの電波の強さは、太陽の10億分の1の10億分の
(1018の1)になります。銀河系には1000億(1011)個の星があるのですから、その個数分だけ電波が強くなることを考えると、1018分の1 x 1011で107分の1(1000万分の1)となります。つまり、銀河系全体の星々から飛来する電波より、太陽1個からの電波の方が1000万倍も強いと予想されるのです。
ここでは星々までの距離や明るさを大雑把に仮定して計算しましたが、もう少し正確な計算をしたとしても、1000万倍という値はちょっとやそっとでひっくり返る値ではありません。
ジャンスキーでなくても太陽が最強の電波源と予想したはずです。ジャンスキーは、太陽が地平線に隠れると宇宙から飛来する電波は弱まるだろうと考えました。
しかし、ジャンスキーの予想に反し、宇宙からの電波の時間変化は太陽の動きに対応していませんでした。太陽の代わりに、銀河系中心(いて座の方向にある天の川の最も明るい領域)が真上にくると電波は強まり、地平線に隠れると電波は弱まったのです。この事実は、銀河系中心から飛来する電波のほうが太陽からの電波より強いことをはっきりと示していました。この驚くべき事実を確認したジャンスキーはさらなる調査を研究所に申し出ますが、残念ながら却下されます。第二次世界大戦に備え、無線の開発に専念するように命じられたのです。
このジャンスキーの観測は「電波天文学」の幕開けと言えるものです。電波天文学の分野では電波の強さを示す際に、いまでも「ジャンスキー」という単位を使っています。
ちなみに、ジャンスキーはいくつもの幸運に恵まれていました。まず、彼が波長14.6メートルの電波を利用したことです。それより長い波長だと宇宙からの電波は大気に遮られてしまいます。逆に短い波長を使っていれば、太陽からの電波が彼を悩ませたことでしょう。さらに、当時の太陽は静穏期(太陽活動が比較的静まっている時期)にありました。これらのおかげでジャンスキーは、銀河系中心からの電波に集中することができたのです。観測では幸運に恵まれたジャンスキーは、しかし人生においては不幸な一面もありました。44歳という若さで亡くなったのです(1950年)。長生きしていれば、間違いなくノーベル賞を受賞しただろうと言われています。

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