じじぃの「世界遺産・芸術家のいない島から・ジャワ・バリ島!こころの天気図」

地上の楽園〜バリ島 The Magic Island - Bali 動画 YouTube
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アキーラさんお薦め!バリ島の棚田!Rice-field,Bali,Indonesia 動画 YouTube
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なんとバリ島に世界遺産が「初」登場!! バリ島で登録されたすべての世界遺産を訪れてみました! 2012年9月12日 Pouch
まず、今回バリ島で世界文化遺産として登録された場所(主に棚田地域)は下記の通り。
・バトゥカル山林保護区内ジャティルウィ地区 (タバナン県)
・タマンアユン寺院 (バドゥン県メングウィ)
・パクリサン河川流域 (ギャニアール県)
・ウルンダヌ・バトゥール寺院 (バンリ県)
今回世界文化遺産に認定された一番の理由は、バリで維持されてきた「スバック」という仕組みが素晴らしいからだそうです。スバックとは「流水の分配」を意味しており、1000年以上にわたって棚田を支えてきた、バリの神、自然、人間の調和を大切にするという世界観や価値観「トリヒタカラナ」を具現化した水利システムなのだそうな。
http://youpouch.com/2012/09/12/81285/
『こころの天気図』 五木寛之/著 講談社 2000年発行
芸術家のいない島から (一部抜粋しています)
バリ島から送られてきた絵葉書に、美しい写真があった。ジャワ更紗(さらさ)の布地の模様の一部である。なんという綺麗な色だろう。見ているうちに、心が青く染まってくるような気がする。
私は芸術家と呼ばれる人々の作品も好きだが、職人の仕事のほうをもっと尊敬しているところがある。
絨毯(じゅうたん)の模様とか、壁紙のデザインとか、織物の色づかいとかに心を奪われて、ずいぶん遠くまで旅行をしたものだった。
ペルシャ絨毯の鮮やかな赤に惹かれて、イランの古都イスファハンを訪ねたり、ナイン産のブルーの色が見たくて砂礫(されき)の荒野をジープで走ったこともある。その前はウイリアム・モリスの壁紙のオリジナルをいろいろ集めて、ひとりで悦に入っていたこともあった。
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今はみんなどこかに四散してしまったが、その時の思い出だけは残っている。
以前に聞いた話だが、バリの言葉には<芸術>とか<芸術家>という表現が見当たらないという。もしそれが本当だとしたら、それは素晴らしいことだ。バリ島では古い時代から美しいものを作りだす工夫が、人々の生活の日常のこととして行われてきたらしい。
島の人々は、それぞれに自分で美しいと思うものを作り、それを使う。才能のある人間は賞賛され、大切にされるが、それはかならずしも他の職業、たとえば商人、農民、労働者などと区別して<芸術家>と見なされるわけではない。神様にそなえる花飾りひとつ、また店頭に並べる果物の並べかたひとつにも、美の感覚が大事にされるということだ。
そんな土地に生まれる布地が、美しいのは当然だろう。男性はイカットと呼ばれる絣(かすり)の民族衣装をもち、女性たちはバティックと称するジャワの更紗の布をまとう。綿地がほとんどだが、贅沢なものではシルクのバティックもある。
バリ島も日本列島とおなじように、古くから異国のさまざまな文化を受け入れてきた。インド、中国、ポルトガル、スペイン、そしてオランダ。そして20世紀後半にフランスやアメリカ文化も流れこんだ。
そんな外来文化を拒絶することもなく受け入れつつ、バリはバリ独自の美意識をさらに豊かに育ててきたのだろう。このバティックのデザインにも、現代の感覚が確かに生きて輝いている。
私たちが古典的芸術と呼ぶものは、そのほとんどが職人、芸能者、工人たちの手によって作られたものだ。いつのまにやら私たちは、それを芸術家と呼ぶ種族に委託するようになった。
芸術家は作る人、そして一般市民は使う人、というわけだ。
そんな区分けがない島では、いまも作者のサインのない美しいものたちが日日の暮らしの中に現れ、そして消えてゆく。博物館に保存されることだけが美の幸福ではないのではないか、とふと思うことがある。

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どうでもいい、じじぃの日記。
http://space.geocities.jp/hhiratsuka2005/
五木寛之著 『こころの天気図』という本を見ていたら、「芸術家のいない島から」というのがあった。
「私は芸術家と呼ばれる人々の作品も好きだが、職人の仕事のほうをもっと尊敬しているところがある」
確かに、名もなき職人さんが作った日常の工芸品が、後になって「芸術品」の評価を受けていることが多いのではないだろうか。
「そんな区分けがない島では、いまも作者のサインのない美しいものたちが日日の暮らしの中に現れ、そして消えてゆく。博物館に保存されることだけが美の幸福ではないのではないか、とふと思うことがある」
バリ島を旅行して、これは綺麗だとか、美しいと思ったものがすべて芸術品なのかもしれない。
バリ島には、そんなお宝がいっぱいあるのかもしれない。
そんなインドネシアのバリ島が、スバック(流水の分配)の水利システムが評価され、文化遺産として、2012年にユネスコ世界遺産に登録された。