じじぃの「ちょっとスウェーデン」考

Sweden - Greatest country in the world 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=lJA_neqOnj0&feature=related
外務省: スウェーデン王国
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/sweden/data.html
スウェーデン Google 検索
http://www.google.co.jp/images?hl=ja&rlz=1T4GZAZ_jaJP276JP276&um=1&ie=UTF-8&source=univ&ei=WgYqTcfJGJCAvgPT96HgBA&sa=X&oi=image_result_group&ct=title&resnum=1&ved=0CCMQsAQwAA&q=%E3%82%B9%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%87%E3%83%B3%20%E7%94%BB%E5%83%8F&tbs=isch:1
ノーベル賞の授与式と晩餐会 - スウェーデンの今
12月10日は毎年恒例のノーベル賞の授与式と晩餐会
毎年、SVT(公共テレビ)が生中継をしてきたのだけど、今年は民放のTV4が放送している。ノーベル賞の授賞式や晩餐会もついに放映権が売買される時代になってしまったようだ。
http://blog.goo.ne.jp/yoshi_swe/e/281080b07e8bce01094ea40e8ffa5fbc
国際競争力 2014
順位 国名 ()内は昨年の順位

                                          • -

 1位:スイス(1)
 2位:シンガポール(2)
 3位:アメリカ(5)
 4位:フィンランド(3)
 5位:ドイツ(4)
 6位:日本(9)
 7位:香港(7)
 8位:オランダ(8)
 9位:イギリス(10)
10位:スウェーデン(6)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0GY00X20140903
プライムニュース 「総選挙“論点”は何か 忘れられた?社会保障 消費増税延期どう対応」 (追加) 2014年11月25日 BSフジ
【キャスター】秋元優里、反町理 【ゲスト】大日向雅美(恵泉女学園大学大学院教授)、宮本太郎(中央大学教授)
安倍首相は衆議院解散の判断にあたり、消費税率10%への引き上げを1年半延期し、2017年4月からにすると明言した。消費税の引き上げ分は社会保障費に充てられることになっていたが、増税延期による影響はどう出るのか。
税と“表裏一体”の関係とも言える社会保障政策について、この総選挙で何が問われるべきなのか。
反町、「日本と北欧の国との社会保障・高負担の認識の違いはどこからくるんですか?」
大日向、「スウェーデンは高福祉です。高福祉・高負担がなぜ実現できているのか。スウェーデンには『悲しみの分かち合い』というのがある。悲しみを分かち合ってこそ社会が豊かになるという考え方があるんです」
前編:http://www.bsfuji.tv/primenews/movie/index.html?d141125_0
後編:http://www.bsfuji.tv/primenews/movie/index.html?d141125_1
『日本はスウェーデンになるべきか』 高岡望/著 PHP新書 2011年発行 (一部抜粋しています)
はじめに
はたして、日本はスウェーデンのような国になるべきだろうか。その選択を行うにあたっては、スウェーデンの経験を理解し、参考にすることが決定的に重要であろう。
一方で、筆者は無批判にスウェーデンを成功モデルとして礼賛するような風潮に与(くみ)しない。そもそも、スウェーデン自身が、リーマン・ショック以降の失業の増加、年金財政の悪化、移民問題等で苦しみ、経済、財政、雇用政策がどうあるべきか模索を続けている。スウェーデン・モデル自体が固定したものでなく、発展途上である。
また、ある日の日本の新聞の投書欄に、「スウェーデンは理想卿ではない」と題した、スウェーデンに在住の国際結婚をした日本人女性の投書が掲載された。本書の重要な論点に関連するので、ここに引用する。
「毎年、一時帰国するたび、日本で、福祉大国の理想郷としてスウェーデンが語られることを苦々しく思っています。(中略)月5万円のパート収入ですら3分の1を税金で持って行かれ、最高税率25%の消費税、住居・光熱・医療費、保育料も高く、普通の家庭ではお金が残りません。(中略)フルタイム労働で疲れ切った母親、冷凍物ばかりの夕食。これらが理想郷でしょうか」
生活実感のこもった意見である。筆者は、日本においてスウェーデンを参考にするのであれば、ここでなされているような問題提起も含めて、スウェーデンを多面的に、そして深く理解することが決定的に重要だと考えている。そして、日本にスウェーデン的な諸制度を導入する場合には、それらの制度の成立を可能にしているスウェーデン特有の事情をくみとらなければならない。
スウェーデンの本質
スウェーデン人の国民性として、清潔、能率的であり、決まりを守り、勤勉であるという点がよく指摘される。いずれも経済的豊かさを実現するためには有益な資質であり、先進国では教育上美徳とされるものである。
そうは言っても読者の中には、「いやいや。スウェーデンが勤勉、能率的だといっても、日本人ほとではないだろう」と思っている人がいるかもしれない。そういう人は、一度ご自分で車を車検場に持っていけば、疑いは晴れるだろう。
日本の陸運局の受付時間は、だいたい午前8時45分から午後4時が一般的、民間の車検場でも、せいぜい午前8時から午後7時といったところか。これに対し、ストックホルムの車検場は午前6時から午後9時まで受け付けている。
       ・
家に戻る時間を含めて2時間弱で済んだ。なかなか能率的ではないか。筆者は日本では車を買ったディーラーに頼んでいたので単純には比較できないが、車を家まで取りに来てもらって翌日返してもらうというパターンであった。車1台の車検を通すために合計何人の人間が何時間働くのかという観点を加味すれば、おそらく少数精鋭のスウェーデン方式の方が能率的といえよう。筆者はこれまで、イギリス、エジプト、アメリカ、イタリアに住んだことがあるが、正直なところ、日本人である筆者が、他の国の方が能率的と感心できる機会に遭遇したことはあまりなかった。
さらに、中庸を好む、横並び意識が強い、上下関係に敏感、内気でシャイだということになると、日本人としては、ますますスウェーデン人に対する親近感がわいてくる。実際日本人のことをアジアのスウェーデン人、スウェーデンのことを北欧の日本人(Japanese of the North)と表現した著名な文化人類学者がいる。
筆者は、初対面のスウェーデン人には、「『H&M』が日本市場で成功しているのは当然だ。両国ともhonest and modestだからだ」と言っている。
先日、スウェーデン外務省の関係者とワーキングランチを開催して、国際情勢について議論した。ひととおり意見交換が済んでメインディシュが終わったところでデザートを勧めると、局長から一言「ありがとう。私はコーヒーにする」との返事。すると、局長のいない所なら甘いものに目のない課長と、担当官だが、迷うことなく「私もコーヒーにする」と異口同音の返事が返ってきた。このような反応は、筆者が以前駐在したイタリアではあり得ない。同じヨーロッパ人だが、スウェーデン人は日本人の方に似ていると感じる場面である。
スウェーデン人の内気な性格は、ヨーロッパの中でも際立っているようだ。彼らが親密な関係を結ぶのは、家族や親友といったごくわずかの人に限られるのが一般的だといわれる。従って、外国人がこのような輪に入るのは難しい。先の文化人類学者の論文には、ドイツに生まれ育ったスウェーデン人が故国に帰って、人々があまりに内気に、用心深いため、感情のこもった交流が乏しいことをつらく思ったとの話も紹介されている。ストックホルムに着任したばかりの筆者にある南欧の国の外交官が、「スウェーデンは暮らしづらい国だ。妻が語学学校に通っているがスウェーデン人と友達になるのが非常に難しいと嘆いている」と愚痴を言っていた。筆者はその話を聞きながら、そのようなことは日本でもありそうだなと感じていた。
日本人の内気な国民性は、本音をさらすのは身内の間にとどめ、よそ者との関係は建前に終始するとの心性と結びついていると理解できる。スウェーデン人の場合も、gora bort sig(自らをさらけ出すとの意)をするのは、仲間内の間に限られるそうだ。酒に酔った場合は他人との間でも陽気になって本音をさらけ出してもいいという文化まで、両国の間で共有されている。12月のクリスマス休暇前、日本でいえば忘年会の季節にレストランに行くと、時々、職場の同僚と思(おぼ)しき男女が1つのテーブルを賑やかに囲んで、「フラ! フラ! フラ!」と掛け声をかけながらアルコール度40度のアクアヴィットで何回も乾杯したり、宴もたけなわになると皆で歌い出すといった光景に出合うが、日本の職場の宴会を彷彿(ほうふつ)とさせるものがある。

                                    • -

どうでもいい、じじぃの日記。
高岡望著『日本はスウェーデンになるべきか』という本を一通り読んだ。
本のタイトルが何か問題提起している。
「はじめに」の章にこんなことが書かれている。
「毎年、一時帰国するたび、日本で、福祉大国の理想郷としてスウェーデンが語られることを苦々しく思っています。(中略)月5万円のパート収入ですら3分の1を税金で持って行かれ、最高税率25%の消費税、住居・光熱・医療費、保育料も高く、普通の家庭ではお金が残りません。(中略)フルタイム労働で疲れ切った母親、冷凍物ばかりの夕食。これらが理想郷でしょうか」
えー。こんなはずではなかった。
スウェーデンをネットで調べてみた。
面積:約45万平方キロメートル(日本の約1.2倍)
人口:約930万人
首都:ストックホルム(市人口約83万人、都市圏は約200万人)(2009年)
言語:スウェーデン
宗教:福音ルーテル派が多数
日本の東北6県の2010年の人口は約932万人、仙台市の人口は約103万人だ。スウェーデンは人口規模で東北6県とほぼ同じだ。
この本を読んで印象に残った部分を書いた。
「北緯66度33分以北の地を北極圏といい、そこでは真冬は終日太陽が昇らないし、真冬には太陽が沈まない白夜の日々が続く」
1年のうち冬が半年も続くのだそうだ。
世界経済フォーラムが毎年発表している国際競争力指数によると、スウェーデンの国際競争力は第2位、ちなみに、1位はスイスで日本はアジアでは最高位の第6位だった」
スウェーデンの国際競争力は日本より上なのだ。
スウェーデンは、国を挙げて教育、科学技術の育成を重視している。そしてこれまで、その人口の割には多数に重要な発見、発明により人類社会に貢献してきた。摂氏温度計、交流電流、分類学といった現代科学の基礎をなす原理・原則の発見のほか、ダイナマイト、冷蔵庫、卓上計算機、ボール・ベアリング、三点式シートベルト、チャック、マッチ、牛乳の紙パック、パソコンのマウス、GPSといった身近なものの発明、開発も、すべて日本人の10分の1以下の人口しかないスウェーデン人の手によるものだと聞くと、感嘆の声を上げざるを得ない」
ふう〜ん。パソコンのマウス、GPSスウェーデン人の発明なんだ。
スウェーデンの本質」の章に「一見北欧の日本人」という文章が載っている。
「中庸を好む、横並び意識が強い、上下関係に敏感、内気でシャイだということになると、日本人としては、ますますスウェーデン人に対する親近感がわいてくる。実際日本人のことをアジアのスウェーデン人、スウェーデンのことを北欧の日本人(Japanese of the North)と表現した著名な文化人類学者がいる」
スウェーデン人って内気でシャイなんだ。
「家族と同居している高齢者は孤独を感じない、ましてや自殺など考えられないというほど、人の心は単純ではないかもしれない。しかし、1960年代から日本の自殺率は、バブル経済の全盛期を除いて常に増加しており、その背景に経済成長の低下に加えて、核家族化の進展があり、寂しい高齢者の増大があったとしたら、問題は深刻である。現在スウェーデンの高齢者の子供との同居率は4%、日本の高齢者は約5割である。それなのに、孤独を感じている人の割合は両国ともほぼ同じであるし、自殺率は日本の方が1.5倍以上も高い」
こんな日本の自殺率をみると、日本がより深刻な状態にあることが分かる。
スウェーデンという国はいろいろなことを教えてくれる。
一応、参考まで ↓
http://d.hatena.ne.jp/cool-hira/20100821/1282340017