じじぃの「未解決ファイル_84_膨張する宇宙」

村山斉の宇宙をめぐる大冒険 2017年01月06日 170106 動画 dailymotion
http://www.dailymotion.com/video/x57lv9a
Welcome to the Universe (Trailer) 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=M5McvNTdEAE&feature=player_embedded#
NHKドキュメンタリー 「村山斉の宇宙をめぐる大冒険」 (追加) 2017年1月6日
「宇宙はどう始まったのか?」
この究極の謎に迫るのが、世界の第一線で活躍する素粒子物理学者・村山斉さん。
36歳でカリフォルニア大学バークレー校の教授となり、東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構の機構長を兼任する村山さんが、多忙なスケジュールの合間を縫ってNHKの撮影に協力することになった。
宇宙はビッグバンで始まり、138億年後に私たちが生まれました。
宇宙は広がり続けていますが、いずれは止まりまた戻ってくると考えられてきました。
ところが1998年、宇宙の膨張を詳しく調べていた研究者たちはとても意外なことを発見したのです。
だんだんゆっくりになって勢いを失うと思っていた宇宙の膨張が、実はスピードを上げて加速している。そんな驚いた発見をしたのです。
その発見で大きな役割を果たしたのが、私の同僚でもあるカリフォルニア大学バークレー校教授サウル・パールムッターです。
ハワイの巨大望遠鏡やハッブル宇宙望遠鏡を使って超新星の正確な明るさを測定していた当時、常識を覆す観測結果が出ました。
宇宙の膨張が加速している。それはつまり宇宙が膨らむ速度がどんどん速くなっているということです。
その鍵を握るのがダークエネルギーというまか不思議なエネルギーです。
村山、「正直言いますが、私はこんなのありえない、と思いました」
パールムッター、「当時みんなそう思っていました。無理もありません。重力によって宇宙の膨張はだんだん遅くなると考えられていたからです」
最後に、この宇宙を象徴するあるものを見せてくれるという。
大地が侵食されて生まれた景観。ものすごく不安定に立っている岩(バランスロック)がある。
我々の宇宙もバランスロックのごとくダークマターダークエネルギーの絶妙なバランスで成り立っている。バランスが偏ると、星ができなかったり逆にブラックホールだらけになったりする。
http://www.nhk.or.jp/docudocu/program/92346/2346076/index.html
サイエンスZERO 「宇宙の未来を決める 暗黒エネルギー」 2010年9月4日 NHK教育
【キャスター】安めぐみ 、山田賢治 【コメンテーター】名古屋大学教授 杉山直 【ゲスト】東京大学教授 鈴木真二
137億年前、ビッグバンではじまった私たちの宇宙。その未来を支配するのが「暗黒エネルギー」だ。暗黒エネルギーは物を引き離す力=斥力の元になるエネルギーで、宇宙空間にあまねく存在していると考えられている。星や銀河の周辺では重力が強く、その力はほとんど目立たないが、宇宙の大部分を占める真空の空間では暗黒エネルギーが支配的になるという。
暗黒エネルギーが「発見」されたのは1998年。アメリカの研究チームが、宇宙の膨張が加速していることをつきとめたことがきっかけだった。それまでは、ビッグバンの後、星や銀河の重力によって、宇宙が膨張するスピードは少しずつ遅くなっていると考えられていた。しかし、観測結果は正反対で、宇宙の膨張スピードはどんどん速くなっていることがわかったのだ。重力に逆らって宇宙を膨張させるエネルギーは「暗黒エネルギー」と名付けられ、今ではその存在なくして宇宙の過去や未来を語ることはできなくなっている。
暗黒エネルギーの存在は従来の物理学や宇宙論の常識をくつがえす不思議なものだ。磁石などの斥力は距離が離れるにしたがって力が弱くなるが、暗黒エネルギーの力は距離が離れるほど大きくなる。さらに、暗黒エネルギーはすべての空間に等しく存在するために、宇宙の膨張とともにその量が増えているのだ。
暗黒エネルギーが増え続けると将来宇宙はどうなるのか。そのひとつのシナリオが「ビッグリップ」と呼ばれる宇宙の終末だ。今から1000億年後、暗黒エネルギーの力が極限に達すると、銀河や星はもちろん、原子までもがばらばらに砕け散ってしまうという。このビッグリップが起こるかどうかは暗黒エネルギーがどれくらいのスピードで増えているかによって決まるため、現在世界中の研究者が暗黒エネルギーの増え方を計測しようとしている。
テキサス大学の小松英一郎教授は、WMAPと呼ばれる探査機を使い、宇宙の果てから来る微弱な電波をくまなく観測した。そして、全宇宙にあるその電波の分布図を作成・解析し、宇宙に存在する暗黒エネルギーの量を導き出した。
http://www.nhk.or.jp/zero/contents/dsp317.html
オルバースのパラドックス フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』 (一部抜粋しています)
オルバースのパラドックス(Olbers’Paradox)は「宇宙の恒星の分布が一様で、光度も平均的に場所によらないと仮定すると、空は全体が太陽面のように明るく光輝くはず」というパラドックス(背理)である。このパラドクスの帰結は、星からの光は星までの距離の2乗に反比例して暗くなるが、距離が遠い星の数は距離の2乗で増えるので、これらはちょうど打ち消しあい、どの方向を見てもいずれかの星の表面がみえるはずだという推論に基づく。このパラドクスの名は、これを記述した19世紀の天文学者ハインリヒ・ヴィルヘルム・オルバースから採られているが、この問題自体はそれより古くから議論されてきたものである。
このパラドックスが成立するためには、空が星で覆い尽くされるほどに宇宙が空間的に非常に広くなければならない。また光速が有限であるため、そのような広大な空間を光が伝わってくるような非常に長い時間の昔から星が輝いていたとすることも必要となる。現在では、このために必要な距離や時間は、宇宙の大きさや年齢よりはるかに大きなものとなることが明らかとなったため、オルバースのパラドックスの前提は成立しないことがわかっている。

                                      • -

『つい他人(ひと)に自慢したくなる無敵の雑学』 なるほど倶楽部/編集 角川文庫 2003年発行
夜はなぜ暗いの?
宇宙には1000億個以上の銀河があるといわれています。そして、その銀河一つ一つに1000億個以上の恒星が存在しています。つまり、宇宙にある恒星の数は無限といえる数です。
では、これほどの数の恒星があるというのに、なぜ夜は暗いのでしょうか。
この疑問を最初に投げかけたのは、ドイツの天文学者オルバースでした。1823年のことです。この疑問は、彼の名前をとって「オルバースのパラドックス」と呼ばれています。
当時、オルバースは「星の数は1000万個程度しかないから、全天を明るくすることはできないのだ」と自ら答えを出しました。
しかし前述のとおり、実際にはオルバースが考えた数の1000兆倍の星が宇宙には存在しています。それくらいあれば明るくなりそうなものなのですが、実はオルバースはもう一つ過ちを犯していたのですね。彼は宇宙が静的なもので、しかも実際よりもはるかに小さいものだと考えていたのです。 ところが、実際には宇宙は驚くべき速さで膨張し続けているため、たとえオルバースが考えた数の1000兆倍の星があったとしても、なお宇宙を明るく照らし出すことはできないというわけ。

                                      • -

『ビジュアルでよくわかる宇宙の秘密 宇宙誕生の謎から地球外生命の真相まで』 中川人司/監修 クリエイティブ・スイート/編著 PHP文庫 2009年発行
宇宙が膨張すると、銀河も膨張するの? (一部抜粋しています)
アインシュタインが悔やんだ宇宙の「真実」とは?
128.8億年前の姿を見せるIOK-1。
しかし「いまこの瞬間」も地球から約129億光年彼方にあるかといえば、そうではありません。宇宙は膨張を続けているため、地球との距離は広がっているのてす。現在のIOK-1がどんな姿をしているのかは、私たちにはわかりません。
宇宙が膨張している可能性は、アインシュタイン一般相対性理論が示唆していました。しかし当のアインシュタインは、宇宙は永遠不滅であるという従来の考え方にとわれてしまい、その可能性を追求しようとはしませんでした (のちにこのことを激しく悔やんだそうです)。
「宇宙が膨張している可能性があるのなら、それを確かめてみよう」
と実際に観測して、その証拠をつかんだのがアメリカの天文学者エドウィン・ハッブルです。彼は夜空に見える多くの銀河を調べて、それらが遠ざかっていることを発見しました。
ハッブルは観測結果に基づいて、
「遠くにある銀河ほど速い速度で遠ざかり、その速度は距離に比例する」
という法則を導き出しました。これを「ハッブルの法則」といいます。
ハッブルの法則によると、たとえば、1億光年先にある銀河は秒速2200キロメートルで地球から遠ざかりますが、これが2億光年先の銀河になると秒速4400キロメートルで遠ざかっていくことになります。
宇宙はぶどうパンのようにふくらんでいる
宇宙の膨張によって銀河同士の距離が広がると、銀河そのものも膨張していくイメージがありますよね。でも、じつはそうではありません。
この場合、よく用いられるたとえが「ぶどうパン」。焼き上がる前と焼き上がったあとのぶどうパンは生地の大きさが違いますが、中身のぶどうの大きさは変わりません。ただ、ぶどう同士は離れていきます。生地を宇宙空間、ぶどうを銀河に見なすと、宇宙が膨張しても銀河が膨張しないことがイメージできると思います。
とはいえ、すべての銀河が宇宙の膨張によってたがいに離れていっているわけではありません。たとえば、私たちの太陽系が所属する銀河系は、203万光年先のアンドロメダ銀河との距離を縮めています。
その理由はたがいの重力が働いているため。膨張によって銀河同士を引き離そうとする力よりも、銀河同士が結びつこうとする力が強いわけです。

                                      • -

どうでもいい、じじぃの日記。
ハッブル1924年に、我々の銀河系の外にある銀河そのものが含まれていることを発表した。その後、ハッブルの発見した銀河の赤方偏移と距離の間の経験則を定式化して「ハッブルの法則」が生まれた。
当時ソ連ガガーリンが1961年に人類初の宇宙飛行を行ってから49年になる。
アメリカのニール・アームストロングが1969年に打ち上げられたアポロ11号で、月面に降り立ってから41年になる。
今、国際宇宙ステーションISS)の日本実験棟(きぼう)の中で、野口聡一さんがいろいろな実験を行っている。
地球から見た夜空の星は大気に遮られて、チカ、チカとしか見えない。
宇宙船から見た星はどんなだろう。星が宇宙いっぱいに広がっているのだろうか。
『ビジュアルでよくわかる宇宙の秘密 宇宙誕生の謎から地球外生命の真相まで』の本に「宇宙はぶどうパンのようにふくらんでいる」がある。
ハッブルの法則」の「遠くにある銀河ほど速い速度で遠ざかり、その速度は距離に比例する」では、銀河同士がどんどん遠ざかっているのだそうだ。
ぶどうパンを宇宙全体とすると、パンは膨らむけれど、中のぶどう(銀河)自体は膨らまないのだそうだ。
宇宙全体からみると銀河はほんの小さな星くずが散らばっているようなものなのだ。銀河の中の星(恒星)もまた銀河の中で小さな星くずのように散らばっている。
「オルバースのパラドックス」というのがある。
オルバースは1815年、周期彗星を発見し、その彗星にオルバースの名が付けられた。
オルバースは、「宇宙が一様で無限の広がりを持つならば、宇宙は無数の星によって無限の明るさを持たねばならないが、現実の夜空が暗いのは何故か」といった。
確かに宇宙には「1000億個以上の銀河」×「1000億個以上の恒星」個の星が存在する。
一見、夜空は星の明かりで満たされているように見える。
しかし、1個、1個の星の間には気の遠くなるような空間が存在するのだ。
1815年代に考えられた宇宙と現代では宇宙は様変わりしている。
オルバースが現代の宇宙を知っていたら、「夜空は星の明かりで満たされるはずだ」といっただろうか。
じじぃも宇宙船から星を見てみたいものである。
もしかして、「宇宙は星の明かりで満たされている」だったりして。