じじぃの「亜ヒ酸・人体が反応しない毒・反応する毒!理系の話」

Amadeus Mozart's death 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=TUt4DfGnyJQ
モーツァルトは毒殺されたのか?

ヒ素鉱物(砒素鉱物)  コトバンク より
自然ヒ素,およびヒ素を主要な化学成分にもつ鉱物。
元素鉱物,熱水作用により生成する硫化鉱物,さらに低温低圧の熱水作用により,また温泉,冷泉において生成する硫化鉱物および塩類鉱物,また硫化鉱物の酸化作用により二次鉱物として生成する酸化鉱物,塩類鉱物などが存在する。元素鉱物として産出する場合は自然アンチモンとの間に固溶体を形成することもある。硫化鉱物の一部はヒ素原料として利用されることがある。

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『世の中の裏が面白いほど見える理系の話』 話題の達人倶楽部/編 青春出版社 2011年発行
海藻の裏 なぜヒ素が入っているのに食べられる? より
ヒ素といえば、昔からネズミとりに使われてきた毒物。和歌山の毒入りカレー事件を思い出す人も少なくないだろう。
しかし、恐ろしい毒物のイメージをもつヒ素は、じっは人間の必須元素でもある。つまり、人は体のなかにヒ素をもっているのである。海水には、1トンあたり、亜ヒ酸とヒ酸を合わせて3ミリグラム程度のヒ素が含まれているが、人体にもその海水と同程度の濃度のヒ素が含まれているのだ。
むろん、海水にヒ素が含まれているのだから、海産物にもヒ素は含まれ、その濃度はひじょうに高い。たとえば、海のアジには海水の1万倍、コンブに至ってはその5万倍ものヒ素が含まれている。
しかし、人間がそれらを口にして「おいしいおいしい」と平気な顔で食べているのは、どういうわけだろうか? それは、海藻に含まれるヒ素は、人体には害のない形をしているからである。
海藻に含まれるヒ素は、そのほとんどが「ヒ素糖」や「ジメチルアルシン酸」など、炭素原子をもつヒ素化合物で、人間が食べても消化することができない。口から採り入れても、そのまま体の外に出ていくだけなので、人体がその毒性に反応することない。したがって、コンブをいくら食べても安心というわけなのだ。
ちなみに、毒入りカレーに混入されて死者を出したヒ素は、「亜ヒ酸」というヒ素化合物。体重50キロの人間なら、0.2ミリが致死量である。もし、海のコンブやワカメに含まれるヒ素がこの亜ヒ酸だったら、ひと口食べただけで即死するほどの猛毒だ。

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どうでもいい、じじぃの日記。
ヒ素を含む代表的な鉱物に硫砒鉄鉱(FeAsS)がある。
ヒ素は水に溶け出す。温泉水などではヒ素濃度が高いことがある。亜ヒ酸は三酸化二ヒ素(As2O3)を水に溶かして得られる酸(H3AsO3)である。
ヨーロッパで亜ヒ酸が頻繁に用いられるようになったのは、17〜18世紀である。当時、貴婦人向けに売りに出された「トファーナ水」という化粧水があり、その成分の中に亜ヒ酸が含まれていた。
貴婦人がワインやお茶に、このトファーナ水を数滴こっそり垂らし、邪魔になった夫に飲ませるという事件が頻発した。
モーツァルトは「だれかが私にトファーナ水を飲ませた。わたしは殺される」と言ったとか。