じじぃの「科学・芸術_347_日本の電子部品」

ボール上でフォーメーションダンスするグループ型ロボット「村田製作所チアリーディング部」誕生 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=KNi_WLYoRNY
中国「バカ売れ46万円EV」のモーターを日本電産が受注!それでも日系自動車に迫る危機

中国スマホの台頭で電子部品はどうなる? 2016年11月11日 東洋経済オンライン
●村田、TDKは「アップル1本足」からの脱却急務
スマホ向けが全体売り上げの6割弱を占める村田製作所の場合、2016年度上期(4〜9月)の通信向け売り上げは対前年比で1割減に沈んだ。要因は円高に加え、アップル向け部品の減少だ。iPhoneはユーザーをひきつけるような新機軸を打ち出せなくなり、アップルの売り上げは年初から3四半期連続で前年同期比割れの減収トレンドの渦中にある。
その落ち込みを支えたのが中国のスマホメーカー向けだ。2016年度上期の村田製作所の通信向け事業のうち、中国スマホメーカー向けが占める割合は20%と、前年同期から3ポイント上昇した。中国メーカー品が伸びた背景には、ローカルの需要とインドなど周辺国への輸出の増加が挙げられる。
http://toyokeizai.net/articles/-/144569

『新しいニッポンの業界地図 みんなが知らない超優良企業』 田宮寛之/著 講談社+α新書 2016年発行
電子部品はノウハウの塊 より
電子部品とは電気製品に使用される部品のこと。パソコンやスマホ、テレビなどのできに製品と違って目立たない。学生の間では部品メーカーよりもパソコンやスマホ、テレビなどの最終製品をつくっている会社のほうが人気がある。そもそもどんな電子部品メーカーがあるのかも知らない学生が多いのではないか。
しかし、収益性や成長性から見ると、電気製品を組み立てている企業よりも、電子部品を製造している企業のほうか先行き有望だ。
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実は日本の電子部品というのは、独自技術とノウハウの塊。中国、韓国、台湾のメーカーは、日本のような高品質な電子部品をつくることができない。日本製の電子部品を抜きに高性能の電気製品を製造することは不可能だ。
日本企業がつくる電子部品は品質が高いので、安売りをする必要がない。だから利益を稼ぐことができる。儲けたおカネを研究開発や設備投資に回せるので、さらに品質の高い電子部品をつくることができる。高品質な電子部品はよく売れるので、さらに利益を稼ぐことができる。当然ながら借金は少ない。非常にいい循環ができ上がっている。
京都に本社のある村田製作所は、スマホに使用されているさまざまな部品をつくっている。電気を蓄えたり放出したりする機能を持つセラミックコンデンサーという部品は世界シェアナンバーワン。ノイズを除去するために使用されるEMI除去フィルタという部品も世界シェアナンバーワン。村田製作所は、こういった競争力のある部品をたくさん持っているので、過去10年間で営業赤字になったのは1回だぇ。それも100年に一度の経済危機と言われたリーマンショックで世界経済か冷え込んだ2009年3月期のこと。あのタイミングで赤字は仕方ない。2011年3月の東日本大震災は1000年に一度の震災だったが赤字にはならなかった。借金は非常に少ないし、売上高の92%が海外向けというグローバル企業だ。2015年3月期の最終利益は過去最高だった。
京セラは総合電子部品メーカーで、電子部品のほかに太陽電池、通信機器、プリンタ・コピー機も手掛けている。創業者の稲盛和夫氏が日本航空の再建で活躍するなど有名だが、同社が電子部品を生産していることを知らない人が多いのではないか。
同社は、スマホに使用されるセラミックパッケージという電子部品を生産している。同社のセラミックパッケージの世界シェアは80%、断トツの世界ナンバーワンだ。過去10年間、赤字は1回もない。
TDK村田製作所や京セラと同様に売上高が1兆円を超える大企業だ。同社のHDD用磁気ヘッドは世界シェアナンバーワンで収益の柱。セラミックパッケージも作っていて世界シェア第3位。最近は自動車向けにも電子部品の売り上げが伸びている。過去10年間で営業赤字になったのは、リーマンショック時の2009年3月期のみ。
日本電産はモーターの総合メーカーだ。精密小型モーターや中型モーターの製造が得意でHDD用モーターの世界シェア80%で首位。そのほか、家電・AV用ファンモーターやCD・DVD用モーターなども世界シェアトップだ。
同社の製品はIT・O機器、家電・AV製品などはもちろん、自動車、ロボット、鉄道車両などにも使用されている。また、太陽光・風力発電システムや、工場で使われる産業機械にも採用されている。