じじぃの「未解決ファイル_87_3歳児神話」

3歳児神話 フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』 (一部抜粋しています)
3歳児神話とは、子供は3歳頃まで母親自身の手元で育てないとその子供に悪い影響があるという考えを指す。
【通時的関連事項】
・1998年、「厚生白書」において「自立した個人の生き方を尊重し、お互いを支え合える家族を」との省の主張が掲げられ、「これらのことを踏まえれば、3歳児神話には、少なくとも合理的な根拠は認められない。」と記述された。
・2001年、日本赤ちゃん学会において「3歳児神話」は2つの定義が論じられた。ひとつは「子どもは3歳までは常時家庭において母親の手で育てないと、その後の成長に悪影響を及ぼす」であり、懐疑的に見られた。いまひとつは「3歳までの脳の成熟は極めて重要であって、その間に正しい刺激を与えなければ、健常な発達が臨めないことがある」という定義である。
・2005年、文部科学省の「情動の科学的解明と教育等への応用に関する検討会」は、「適切な情動の発達については、3歳くらいまでに母親をはじめとした家族からの愛情を受け、安定した情緒を育て、その上に発展させていくことが望ましいと思われる」と報告。

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『雑学大王385 身の回りの「謎」がわかる!』 日本雑学研究会 2008年発行
幼いころの記憶はなぜないのか
ほとんどの人は生まれた時の記憶はない。最も古い記憶はだいたい3歳〜4歳のころのものである。生まれてから数年間は記憶がない。それはなぜなのか。脳はちゃんと記憶しているのに、それを引き出すことができないのだろうか。
記憶はまず脳の海馬やその周辺の大脳皮質で形成され、連合野に長期保存される。そこに長期保存されていれば、のちにその記憶を引き出すことができる。つまり、また思い出すことができる。
ところで、脳は場所によって発達・完成する時期が異なる。脳の中でも、感覚を判断する感覚野や、運動に関係する運動野などは発達が早く、生後の早い時期にほぼ完成している。
それに対して、記憶、認識、判断などに関わっている場所は発達が遅い。長期記憶を受け持っている連合野は幼いころは未熟で、記憶を長期貯蔵することができない。そのため幼いころの記憶がないと考えられている。

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『雑学全書』エンサイクロネット 光文社 2000年発行
成人病にかかるかどうかは2歳で決まる!?
「三つ子の魂百まで」とよくいうが、食生活の習慣は2歳で決まってしまうという説がある。
アメリカのルイジアナ州医科大学のニックラス助教授によると、2歳のころ、脂肪とコレステロールの多い食事をとっていた幼児は、4歳になってもその3分2が同じような食事をとっていることがわかった。さらに、糖分に関しても、2歳のころから糖分を多くとっていた幼児の6割が、4歳になってもやはり糖分を多くとっていたという。
おまけに、こうした子供たちはほとんどが4歳にしてすでに成人と同じ量の塩分をとっていたというから恐ろしいが、もっと怖いのは、こうした食習慣が成人になっても続くと予想されること。
成人病になるかどうかは、2歳で決まる?

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『人体の謎』未解決ファイル 日本博学倶楽部 PHP文庫 2009年発行
心も体も3歳が決めて!? 「三つ子の魂百まで」を科学する (一部抜粋しています)
日本には昔から「三つ子の魂百まで」という言葉があるが、この言葉を生み出した昔の人の知恵は驚くばかりだ。というのも、近年の科学の発展によって、人間の基本は3歳までに形成されることが証明されつつあるからである。
人間工学という分野では、0歳〜3歳そして6歳にかけてヒトとしての基礎が出来上がり、6歳〜15歳にかけて大人になるための基礎が作られていくと考えられている。なかでも、もっとも重要なのが妊娠中から誕生、そして0歳〜3歳までのごく短い時期だ。3歳までに心と体にひずみが作られてしまうと、思春期に過食や拒食、登校拒否などの行動があらわれ、社会への対応が難しくなるという。また、成人を迎えて以降も働きに出られないことがあるようだ。
3歳以前の記憶など、ほとんどの人が持ち合せていないだろうが、無意識のうちに性格や行動、情緒といった人間の基礎から、自律神経やホルモンなどの身体のバランスの基礎が作り上げられているのだ。こうした成長は、未発達の状態で生まれてくる大脳皮質が、生後急速に発達し、ほぼ3歳頃に完成するためにみられるのだと考えられる。偏食や味覚障害もこの時期の食生活によって決まるため、離乳食から普通食に馴染ませていく過程で、できるだけ多くの食材や植物を、偏りのないように食べさせることが重要になってくる。
さらに、生来肥満体質になるかどうかも、3歳までが決め手になるという。
肥満は、利用されなかったエネルギーが、脂肪細胞の中に貯蔵されるために起こるもの。エネルギーが過剰に貯蔵された結果、一つひとつの脂肪細胞が風船のようにふくらんでしまい、肥ってしまうのだ。
よく、太るのは脂肪細胞が増えたからと考えられがちだが、それは大きな誤解である。人間の脂肪細胞の数は、一度決まってしまえば変化することがなく、太ってもやせても変動しない。要は、脂肪細胞自体がふくらむか否かの違いだ。
そして、この脂肪細胞の数が決定するのが3歳までの幼少期なのだ。
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ちなみに、この「三つ子の魂百まで」の原理でいえば、3歳までの幼児教育も大きな効果があるように思えるが、これは一概にそうともいえない。
確かに脳は3、4歳頃までに急に重くなるし、脳の神経細胞ニューロン)の連結部分であるシナプスの増加も、3歳ぐらいまでがとくに目立つ。しかし、シナプスは、大人になっても年老いてもきちんと生まれている。この時期に大慌てで学習させたからといって、天才になるわけではないのだ。

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どうでもいい、じじぃの日記。
去年の11月、フジテレビで「アメリカ式英才教育の実態に迫る!」というのをやっていた。
シカゴに住む兄妹、兄と妹がアメリカでも驚くほど知能が高い(IQ200)のだという。日本人の父と韓国人の母の間に生まれた彼らの英才教育ぶりを映像化させた番組だった。
彼らが生まれる前から母親が胎児教育として音楽を聴き、幼児時に子供たちを膝に座らせ絵本を読み聞かせた。・・・。
彼らが知能が高いというのは英才教育の賜物だったのだろうか。
「三つ子の魂百まで」というのがある。
人は3歳までの期間の幼児経験で、その後の運命が決まってしまうのだろうか。
福沢諭吉は14歳で始めて学校に行った。それから寝る暇もないほど勉強したという。
ノーベル賞を取った人で英才教育を受けたというのはあまり聞いたことがない。
3歳までの期間の幼児経験で人間の性格や体質がほぼ決まるということで、知能が決定されるわけではないような気がするのだが。