じじぃの「未解決ファイル_64_人間の本能」

【話題の本】『脳に悪い7つの習慣』林成之 2009.11.7 MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/culture/books/091107/bks0911070814003-n1.htm
週刊朝日 1.15号 「新時代」を生き抜くワザ!
私たちは「脳」が望まない方向へ向かっている 話題の新書 著者が語る2010年『新時代』はこう生き抜け!! 【執筆者】『脳に悪い7つの習慣』の著者 林成之 (一部抜粋しています)
格差拡大が進む日本は、脳が望まない方向へ向かっている気がしてなりません。「経済優先で競争原理を大切にすれば、人間は進化していける」
この説には一理あるのですが、成果主義を求め過ぎて過当競争を起こすと人は、「自己保存の過剰本能によって人をキズつける脳のクセ」にはまり、不幸な人を生み出します。この複雑な社会システム作りは、もちろん主導しているのは政府ですが、正確には「人間の脳」が作り出すのです。
うんと簡単に説明しますと、脳の神経細胞は「生きたい」「知りたい」「仲間になりたい」という3つの機能を本能にしています。「生きたい」という本能は家庭を、「知りたい」本能は学校教育を、「仲間になりたい」本能は会社を作り、このために自分の仲間は自然に好きになるのです。
本能は生きてゆくために必要な脳機能です。脳細胞が集まって脳組織を作りますが、そこには、「自己保存」「統一・一貫性」「欲望」という、神経細胞由来よりもっと強い組織由来の本能が生まれます。このため、仲間のためと言いながら自分を守るほうを優先し、統一・一貫性からはずれるスジの通らないものは嫌なのです。
政治家が「国民のために働く」と言いながら、実は、自分の党や選挙のことを優先的に考えるのもこの本能のためなのです。これが誰もが幸せに生きたいと願いながら争いや戦争をやめられない理由になっているのです。
この2つの本能のギャップを埋めるために、人間は、複数の神経核の連合によって考えを生み出す仕組みを持っています。それが第3の「意見や立場の違いを認めて生きる」という本能で、この本能によってバランスをとっているのです。「自分を守ろう」という本能が強く働きすぎているなと感じたときは、意見が異なる他人のことを理解しようと努めることが大事で、人類はそれを可能にする考えを生み出す脳の力を持っているのです。
これまで地球上から絶滅した生命体には「近くにいる者と仲良くしない」という共通項がありました。つまり、第3の本能は、人類が地球上に生き残っていく生命体存続の掟(おきて)にもなっているのです。互いの違いを認め、共に生きる。この約束を守れば、生命体は絶滅せずに済む。
今の日本人は、人との違いを認めるどころか「違いを認めず戦う」方向へ向かっています。脳が求めている本能と逆方向け進んでいるのですから、住み心地の悪い社会が生まれるのは当然です。
脳のシステムは2大政党で管理されているわけではないのです。「多数決は絶対だ」と過剰反応するのではなく、違いを認め共に生きるためにはある程度の無駄は必要です。

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どうでもいい、じじぃの日記。
週刊朝日』 1.15号に特集で「『新時代』を生き抜くワザ!」が載っている。
五木寛之著『親鸞』が今、よく売れているのだそうだ。親鸞が生きた時代は平安期から鎌倉時代にかけての戦乱の時代であった。五木氏によると、親鸞が生きていた当時と今は似ているのだそうである。
「新時代」を生き抜くワザ!とは親鸞のような生き方をいうのだろうか。
特集記事の中で『脳に悪い7つの習慣』の著者が書いた「私たちは『脳』が望まない方向へ向かっている」があった。
脳の神経細胞は 「生きたい」「知りたい」「仲間になりたい」という3つの機能を本能にしているのだそうである。
「人間の本能」と「脳の神経細胞の本能」とはどこが違うのだろうか。
ネットで「人間の本能」をキーに検索してみた。
●<自然淘汰> 生き物は、突然変異などで遺伝子が変化し、少し違う者が生まれる。その中で、生き残れる者が生き残り、生き残れない者が消えていく。人間などの動物は、感じる(本能)ことで行動する。お腹が空けば、食べる。暑ければ、服を脱ぐ。眠ければ、眠る。怖ければ、逃げる。
 http://www.alpha-net.ne.jp/users2/awaid/hit.htm
●人間の生存本能やダーウィニズム的な自然淘汰が戦争の原因とはどういう事ですか? 回答 戦争の原因を動物的本能に求めるのはよくある誤りです。
ドッジボールをやったことがありますか? ドッジボールで、よく生き残るのは、相手を倒すのがうまい人ではなく、逃げるのがうまい人です。戦いはリスクが高いですから、生存本能から考えれば、しないにこしたことはありません。
●他の動物たちの本能には生きることの一方向しかありませんが、人間の欲動には自己保存欲動=現実原則で動こうとする欲動、性の欲動=快楽原則で動こうとする欲動、と云う(まったく正反対な)2つの方向性があるので、心の中が葛藤を起こしてしまうわけです。
 http://homepage3.nifty.com/act-prc/muishiki2/2-9.html
この他にも、人間が他の動物の本能と違うのに「言語能力」があるのかもしれない。
「今の日本人は、人との違いを認めるどころか『違いを認めず戦う』方向へ向かっています。脳が求めている本能と逆方向け進んでいるのですから、住み心地の悪い社会が生まれるのは当然です」と書かれている。
これからの「新時代」は、今までの生き方とは違うことだけは確かなようだ。