じじぃの「科学・芸術_73_神の遺伝子(人の信仰心)」

The Mystery of the Jews 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=j6k1jHAYtbI
祈りの手

なぜユダヤ人は知能が高いんでしょうか? 2016/9/11 Yahoo!知恵袋
1世紀ごろのユダヤ人の識字率は3%位で特別に優秀な民族というわけでもなさそうです。
ところが、現在のアシュケナージ(ヨーロッパのユダヤ人)はアメリカに移住した人も含めやはり特別に知能指数が高く、学力も高いといろいろな統計があるようです。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12164173177
『フューチャー・オブ・マインド 心の未来を科学する』 ミチオ・カク/著、 斉藤隆央/訳 NHK出版 2015年発行
意識と精神疾患 (一部抜粋しています)
神の啓示を受けたというのが彼女(ジャンヌ・ダルク)の嘘偽りのない言葉だったことを疑う者は、ほとんどいない。しかし多くの科学者は、神の声を聞いて以来、彼女が統合失調症を患っていたかもしれないと記している。一方、現存する裁判記録から、彼女が合理的な思考と発言する人物だったことがわかるとして、異議を唱える者もいる。イングランドは彼女に対していくつか神学上の罠を仕掛けた。たとえば、おまえは神の恩寵を受けているのかと尋ねた。イエスと答えれば、神の恩寵を受けているかどうかはだれにもはっきりと知りえないのだから、彼女は異端者ということになる。ノーと答えれば、罪を認めているわけで、彼女は詐欺師ということになる。どちらにしても、彼女の負けなのだ。
これに対し、彼女の答えはその場にいた人々を唖然とさせた。「もし受けていないのなら、神が私に受けさせてくださいますように、もし受けているのなら、このまま受けつづけさせてくださいますように」法廷の書記は、裁判記録に「彼女を尋問していた者たちはあっけにとられた」と記している。じっさい、尋問記録はなんとも驚くべきもので、ジョージ・バーナード・ショーは戯曲『聖女ジョウン』に裁判記録の逐語訳を使っているほどだ。
さらに最近になって、この非凡な女性にかんする別の説も浮上している。もしかしたら彼女は、側頭葉癇癪に罹っていたのではないか。この疾患の人はときどき発作を起こすが、なかには興味深い副作用を経験する人もいて、それが人間の信仰の仕組みを知るヒントになるかもしれない。側頭葉癇癪の患者は「宗教性過剰( hyperreligiosity)」を示し、どんなものの背後にも霊がいるように思えてならない。偶然の出来事は決して偶然ではなく、宗教的に何か深い意味があると考えるのだ。
歴史上の多くの予言者が神と話したと信じ込んでいることから、彼らがこの側頭葉癇癪に罹っていたのではないかと推測する科学者もいる。
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なかにはさらに、脳に宗教の素地を作る「神の遺伝子」が存在するとまで考えた科学者もいる。ほとんどの社会がなんらかの宗教を生み出しているのだから、宗教的感情に応える能力がわれわれのゲノムに遺伝的にプログラムされていたとしても、不思議はないように思われる(一方、一部の進化論者は、宗教が初期の人類の生存率を上げるのに役立ったと言って、こうした事実の説明を試みている。宗教のおかげで、言い争う者たちが結びついて共通の神話をもつひとまとまりの部族となり、ひいては部族が団結して生き残る可能性が増した、というわけである)。
「神のヘルメット」を使うような実験で、人の信仰心は揺らぐのだろうか? そして、宗教的な目覚めを体験している人の脳の活動は、MRI装置で記録できるのだろうか?