じじぃの「人の死にざま_1397_テリー・サバラス」

Kojak Promo 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=hYnj_gz4qoY
テリー・サバラス

テリー・サバラス ウィキペディアWikipedia)より
テリー・サバラス(Telly Savalas, 1922年1月21日 - 1994年1月22日)は、アメリカ合衆国ニューヨーク州ロングアイランド出身の俳優。表記はサヴァラスとも。本名、Aristotle Savalas。
禿頭がトレードマークで、日本では特にテレビドラマ『刑事コジャック』(1973年 - 1990年)の主演で有名。
日本語吹き替えは森山周一郎(主に「刑事コジャック」)が担当していた。

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『世界の怪奇夜話』 青木日出夫/著 河出書房新社 1997年発行
テリー・サバラスが出会った男 (一部抜粋しています)
テレビの『刑事コジャック』のコジャック刑事役で有名なテリー・サバラスは、ロングアイランドの友人宅から、マンハッタンの自宅に車で帰る途中、ガソリンの量を示す針がエンプティをさしているのに気がついた。午前3時のことである。
幸運にも、深夜営業のコーヒーハウスがあったので、なんとか車をそこまで動かし、中に入り、コーヒーを注文し、それからガソリン・スタンドがないかときいた。
近道をすれば、近くにスタンドがあることを教えられ、通りにでた。折も折、1台のキャデラックが近づき、運転していた中年の紳士が、困ったことでもあるのかときいてきたので、彼が事情を説明すると、ガソリン・スタンドまで送ろうと申しでてくれたのだった。
渡りに船と、好意に甘えたが、ふと気がつくと、財布をどこかに落としたのか、見つからなかった。その紳士は親切にも、必要なだけの現金まで貸してくれた。
テリー・サバラスがどうしてもお金を返したからといい張ると、紳士は名前(ハリー・アガニス)と電話番号を紙片に書き、彼にわたした。
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女性が電話口にでたので、名前を確認するとたしかにあっていた。そこで、ご主人に話したいというと、相手の女性は意外そうな声で答えた。
「それは不可能ですわ。夫は3年前に亡くなりました」
今度、驚いたのはサバラスのほうだった。信じられなかった。
とにかく未亡人とやらと約束を取りつけ、ハリー・アガニスが住んでいたという家に出向いた。
サバラスはアガニスが書いたメモを見せた。
夫人の驚きようは大変なもので、泣きだしさえした。それから夫の筆跡に間違いないと確認したのだった。
そのうえで、夫人は今度は夫の生前の写真をサバラスに見せた。あの親切な紳士にそっくりの男が写っていた。
「あの事件はコジャック刑事でも解決できなかったろうな。永遠に説明がつかないだろう」
と、サバラスは友人に話している。