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ドラッグ・ラグ フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (一部抜粋しています)
ドラッグ・ラグ(drug lag、新薬承認の遅延)とは、新たな薬物が開発されてから、治療薬として実際に患者の診療に使用できるようになるまでの時間差や遅延のことである。また、他の国や地域における使用の承認からの遅延を指して使われることもある。これらはいずれも、主として規制当局による承認の遅れに起因するものを指している。
日本においては、日本国外において既にその使用が承認されている薬剤が、国内では使用が承認されていないこと、また承認の遅れを指して使われる。
【日本におけるドラッグ・ラグ】
日本においては、諸外国より新薬認可が遅い原因を体制面の不備にあると指摘する意見がある。すなわち、諸外国においては、治験を担当する医師と製薬企業とが直接契約を結び、治験の報酬は直接医師に入るシステムになっている場合が多い。しかし日本では直接契約が認められておらず、治験業務に対する病院内での評価は一般に低く、医師が多忙な診療の合間をぬって治験を多く手がけたとしても、それが業績として評価される仕組みは一部の例外(国立病院機構など)を除き、存在しない。
日本で患者を1名集めるのにかかる時間は米国の18.3倍というデータもある。その他にも種々の要因があるものの、1症例あたりに換算した治験費用は、米国の2倍以上になるとも言われコスト面の問題も指摘されている。
しかし、最近では、治験に対する医師の理解が進みつつあることや、治験コーディネーターと呼ばれる職種の活躍などにより、日本の治験の質も改善している。厚生労働省は2006年(平成18年)10月、「有効で安全な医薬品を迅速に提供するための検討会」を発足、定期的にヒアリングなどを行っている。また、厚生労働大臣(当時)舛添要一は、「平成23年までに、新薬の審査にかかる時間を欧米並みに短縮する」と発言している。さらに、日本単独ではなく世界規模で治験を行う「国際共同治験」への関心も高まっている。
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あさイチ 「知って欲しい"ドラッグ・ラグ問題"」 2011.01.19 NHK
【司会】有働由美子、井ノ原快彦、西堀裕美 【解説員】柳澤秀雄 【ゲスト】室井佑月、假屋崎省吾 【専門家ゲスト】国立がん研究センター中央病院副院長 藤原康弘
▽知って欲しい"ドラッグ・ラグ問題"
抗がん剤や難病などの治療薬の中に、海外では患者の治療に高い効果を上げているのに、日本では承認されておらず使用できないものがたくさんあります。そうした薬が日本で使えるまでの時間差は平均4年。これが“ドラッグ・ラグ”と呼ばれる問題です。
もし、あなたや愛する家族が病気になった時、命を救える薬があるのに使えなかったら・・・。多くの人に今、知って欲しいドラッグ・ラグの問題について考えました。
【ドラッグ・ラグ0を目指して〜国際共同治験〜】
ドラッグ・ラグが起きる原因のひとつは、治験の開始が遅れ。この問題を解決する方法として注目を集めているのが「国際共同治験」です。国際共同治験とは、ある国で開発された薬の治験を、世界各国で同時に進め、同時に承認を目指すというものです。これに参加すれば、ドラッグ・ラグは生まれません。しかし、日本が参加している国際共同治験の数は少なく、今後これを増やしていくことが課題です。
http://www.nhk.or.jp/asaichi/2011/01/19/01.html
どうでもいい、じじぃの日記。
1/19、ぼけっと『あさイチ』の「知って欲しい"ドラッグ・ラグ問題"」を観た。
大体、こんなことを言っていた。(手抜きしている)
「ドラッグ・ラグ」。実はあなたの命に関わる大切な問題なのですが、何なのか分かりますか?
街の人1、「ドラッグ・ラグ? 知らない」
街の人2、「ドラッグ・ストア?」
街の人3、「薬の服用する期間?」
街の人35人にうかがいましたが、正解の人は一人もいませんでした。ドラッグ=薬、ラグ=遅れ。薬の遅れのことです。海外で作られた薬が日本では認められていないため、使いたくても使えないということなのです。がん、認知症、うつ病、心臓病、あなたがいつ起きてもおかしくない病気でこのドラッグ・ラグが起きています。
ドラッグ・ラグに悩まされる患者さんたちの映像が流れる。
西堀さんが欧米と日本のドラッグ・ラグの治験と審査の時期を書いたボードを前に説明する。
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【後半部】
国立がん研究センター中央病院副院長の藤原先生が解説を行う。
視聴者から1、(愛知県・30代)「アメリカで使える薬が日本で使えないから苦しんでいると、視聴者の不安をあおっています。アメリカとは医療費や保険制度が異なります。日本は他の先進国に比べて少ない医療費で良い医療を受けられる国だと思います」
視聴者から2、(薬剤師の方)「私は薬局勤務の薬剤師です。確かに治したい病気なのに薬が無いというのは深刻です。ただ、海外では承認されているんですが、アメリカでは国民健康保険が崩壊し、承認されていても難しい場合があります」
藤原先生、「アメリカではドラッグ・ラグよりも保険ラグが最近言われています。自身が加入している保険がお金を払ってくれないので使えません。薬があっても使えない。日本よりもそっちの方が問題です。お金のある人がいい薬を使えるという時代に変わってきています」
柳澤さん、「たとえば、高額な薬を保険適用にした場合には使える人が少ないかもしれないけど、大勢の人がそれをカバーしてやらないといけないという、本当の意味でのコンセンサスができていないと、なかなか承認できないというわけですか」
藤原先生、「高額療養費といっていい仕組みがあって、日本では個人負担は減っている。ただし、国が出すお金が非常に膨らんでいる。財政がもたないという実態があります」
有働さん、「どうしようもないんですか」
藤原先生、「皆さんが痛みを共用するという覚悟が必要です。このままいくとお金持ちだけがいい思いをするということになります」
西堀さん、「日本は治験と審査を短くしようという動きが出ているのですが、問題なのはアメリカの治験と比べて、日本の治験の遅れです。日本の治験の開始をアメリカと同じ時期から、始めようという動きが始まっています」
浜松医科大学医学部付属病院の映像が出てきた。
ドラッグ・ラグをなくすための新たな試みを始めている浜松医科大学医学部付属病院です。
全国に先駆けて、10年前に治験の専門部署を設けました。年間100人の患者の協力を得て治験を行っています。関わっているのは医師の他に治験専門の看護師、薬剤師、検査技師など総勢20人。今、積極的に行っているのは「国際共同治験」です。治験が始まるまでのタイムラグを無くすことができます。ある国で作られた薬をその国の他に、他の国でも同時に進め、同時に承認を目指すというものです。これに参加すればドラッグ・ラグは生まれません。
假屋崎さん、「100%完璧なものでなくても、当事者としては可能性に賭けたいのだと思う」
柳澤さん、「新薬の開発って、みんなこのように同時にやればいいんじゃない」
西堀さん、(国際共同治験を行っている各国の表を出して)「日本の場合は極端に治験を受ける人が少ないんです」
藤原先生、「理由はいろいろあるんですけど、英語がしゃべれないということがあります。海外のコミュニケーションが英語によってなされています。日本は英語がダメですね。英語をしゃべれない国とは共同開発したくないというのが1つあります。それから患者さんも医者もリスクを取りたくない。開発の段階では非常に危ないこともあるので恐いのです」
アメリカの製薬会社である米国研究製薬工業協会 日本代表のアイラ・ウルフさんは日本は治験を進めにくい環境だと言います。国際共同治験をリードしている外資系の製薬会社はここ数年、日本でなく韓国や台湾などで治験を行うケースが増えています。
ウルフさん、「日本で行う治験は非常に割高で、時間がかかり、効率が悪いと言われています。日本の患者は治験の参加に消極的です。医師も治験に消極的です。なぜならば、日常業務に忙しすぎて、治験の重要性を認識する間も無いからです」
じじぃの感想
「英語がしゃべれないということがあります。海外のコミュニケーションが英語によってなされています。日本は英語がダメですね。英語をしゃべれない国とは共同開発したくないというのが1つあります」
日本語のガラパゴス化だ。
すべてのホームページを日本語と英語の両方表示にしたら、感じが変わるかも。