じじぃの「ギャップ・イヤー」考

「履歴書に穴が開く」なんてぶっとばせ!(ギャップ・イヤーのこと) 動画 kenmogitv
http://www.ustream.tv/recorded/7382132
パナソニック採用の8割外国人 大学生就職深刻になる一方 海外脱出ブログ
http://escapejpn.blog29.fc2.com/blog-entry-39.html
大卒就職率が急落、60.8% 学校基本調査 2010.8.6 MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/education/100806/edc1008060108005-n1.htm
40代、再就職って難しいのね。 : キャリア・職場 : 発言小町 : 大手小町 2009年9月3日 YOMIURI ONLINE
http://komachi.yomiuri.co.jp/t/2009/0903/260508.htm?g=02
『感動する脳』 茂木健一郎/著 PHP研究所 2007年発行
ギャップ・イヤーという考え方 (一部抜粋しています)
日本社会の中では、どこかの組織に所属していて一人前という考え方があります。たとえ1ヵ月でもぶらぶらしていようものなら、それでもう人生のフェアウェイには戻ることができない。そういう社会に慣れたてしまったら、なかなか自由な発想ができなくなるものです。
私はイギリスに留学している時、ギャップ・イヤーという概念に出会いました。イギリスでは高校を卒業して大学に入る前に、約1年間どこにも属さずに過ごします。この1年間は高校生でもなく大学生でもなく、さりとて浪人生というわけでもありません。とにかく自分の意思に従ってボランティア活動をしたり、あるいは世界中を旅したりということに時間を使うのです。
このギャップ・イヤーという制度は、イギリスの中では非常に普及している制度です。
高速道路のサービス・エリアなどに入っても、そこにはギャップ・イヤー用の保険のパンフレッドなどが置かれています。「あなたのお子さんのギャップ・イヤーは大丈夫ですか?」なんてうたい文句が書かれていたりする。また、ギャップ・イヤーのためのガイドブックなども常に書店に並んでいたりします。
そしてこれは高校生が大学に入る前の1年間だけでなく、大学を卒業してから就職する前に1年間のギャップ・イヤーを持ったり、あるいは就職してからも途中で1年の空白をつくる人もたくさんいます。ちなみに故・ダイアナ妃とチャールズ皇太子の息子、ウイリアム王子は高校を卒業してからペルーに行きボランティア活動をしていました。
この制度から見ても分かるように、欧米ではどこかの組織に属することは、人生の選択肢の一つに過ぎないのです。組織に属さないで生活する生き方もたくさんあるし、時期によって属したり属さなかったりという選択肢もある。要するに自分はどういう人生を歩みたいのか、今の自分は何がやりたいのか、常にそれを自分に問いかけながら生き方を選択していく。そういう自由があり、その自由さを国全体が認めているということです。
日本の場合はこの選択肢が非常に少ない。たとえば会社を辞めてフリーランスになるということは、明らかに一方通行であり片道切符になります。何年間かフリーでやって、再び会社に入るということはなかなかできない。運よく戻れたとしても、そこには大きなペナルティが待っている、給料は明らかに下がるし、なかなか重要な仕事も回ってこない。それは空白の何年間を、会社がマイナスにしか見ないからです。会社で過ごす1年間よりも明らかに多くの経験を積んでいるにもかかわらず、その部分への評価はなされないというのが現状でしょう。
そのことは日本の企業の採用形態を見ればよく分かります。ほとんどの会社では、いわゆる新卒と言われる人を採用します。高校を出たて、大学を出たての学生です。大学を卒業して、1年間世界各地を放浪してきたような人間は、日本の企業はなかなか採用しません。
大学時代に遊び呆(ほう)けて、たとえば2年間も留学した学生がいる。それでもこの学生は新卒としてチャンスが与えられる。なのに4年間まじめに勉強して、卒業後に1年間、見聞を広めるために旅した人間は門前払いを食わされる。その理由が私には全く分かりません。まして欧米人には全然理解できないでしょう。
ギャップ・イヤーというものは、けっして楽しいものじゃないと思います。それは単にブラブラと遊ぶための時間ではなく、自らが何かを学ぼうとする時間だからです。その空白の時間に耐えてきた人間のほうが、目的もなくただ大学に通っていた学生よりも、はるかに役に立つ部分が多いと思う。おそらくは、私と同じ考えを持つ採用担当者もいるでしょうが、なかなか古い体質は直らないようです。
ギャップ・イヤーという制度を日本が取り入れるには、相当な時間がかかるでしょう。それは単に制度の問題だけでなく、個々人の意識改革が必要になってきます。特に学生はまだしも、会社にいる人間に対してギャップ・イヤーを与えることは今のところ無理そうです。

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どうでもいい、じじぃの日記。
今年春の大卒者は約54万人で、就職率は60.8%、短大卒の就職率は65.2%で、高卒の就職率は15.8%と過去最低を記録したという。
今年は大卒者10人に対し6人しか就職できない。
茂木健一郎著 『感動する脳』の本に「ギャップ・イヤーという考え方」が載っている。2008年9月にリーマンブラザーズが破綻し、世界が同時に不況に陥った。『感動する脳』の発行年が2007年である。アメリカ発の金融危機が発生する前に書かれた本だ。
「ほとんどの会社では、いわゆる新卒と言われる人を採用します。高校を出たて、大学を出たての学生です。大学を卒業して、1年間世界各地を放浪してきたような人間は、日本の企業はなかなか採用しません」
とか書かれている。今は、世界各地を放浪しなくても大卒者10人に4人は「ギャップ・イヤー」になってしまっている。
「ギャップ・イヤー」という言葉はあまり、耳慣れない言葉だが、「ギャップ・イヤー」のハンディはあるように思う。
いったん、「ギャップ・イヤー」をしてしまうと、大企業への就職はほとんど不可能なのではないのだろうか。
この不況で「ギャップ・イヤー」どころではなくなってしまった。
20代はまだしも、30代、40代、50代と就職氷河期である。(60代は超就職氷河期だ)
なぜ、日本では30歳を超えると再就職が難しいのだろうか。
それは、使われる人間が自分より高齢者だと使いにくいという潜在意識があるからだ。
日本には年功序列という古くからの慣習がある。
じじぃは人間関係のしがらみがよく分からないので、大人になってからの大部分を自営、契約社員として仕事をしてきた。
契約社員は関わったプロジェクトが終われば、さよならの世界である。
使う方がこいつは年上だから使いにくいと思っても半年や1年もすればいなくなる人間だ。
ある程度は使いやすい、使いにくいはあっても、仕事は能力で判断すべきだと思う。
昔は、契約社員でも仕事がしやすかった。今は労働者派遣法などによって、簡単に契約社員として仕事ができなくなってしまった。
せちがらい世の中になったものだ、と思う。