ニュース7 (追加) 2013年7月15日 NHK
▽リチウムイオン電池の開発の焦点は「長寿命化」
・山形県米沢市にあるエナックスは海洋研究開発機構に長寿命の電池を売り込んだ電池メーカーだ。この会社は電池の材料の見直しから取り組んだという。リチウムイオン電池はプラス極とマイナス極の間を行き来することで電流が生まれるが、この行き来によって電流は劣化する。そのため、「リン酸鉄」という材料を電極に使うことで劣化を抑えられないか開発に取り組んだ。その結果寿命10年の電池の開発にこぎつけた。エナックスの三枝雅貴社長は、長寿命電池に関して市場の広がりは非常に大きいとコメントした。
・長崎にある三菱重工業も長寿命の電池の開発を強化しており、寿命20年の電池が開発されている。コンテナに2000個の電池をつなぎ合わせ、100世帯が1日で使える電池をまかなえるシステムも開発された。三菱重工業リチウム二次電池室の久留長生次長は、今後世界中でシステムが実現化されると期待とコメント。また、京都大学の小久見善八特任教授は寿命電池が10年、20年なのは大変なことで、これをリードすることで非常に大きな産業競争力になるとコメントした。
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自動車革命 次世代カー 電池をめぐる闘い 2010年5月29日 NHKエコチャンネル 動画あり
ガソリンから電気への大転換。
自動車そのものの戦いとともに、今、し烈を極めているのが、核となる技術「電池」をめぐる競争です。
主役と見なされる高性能の「リチウムイオン電池」は、もともとは日本が世界に先駆けて製品化に成功した「お家芸」でした。
しかし今、中国やアメリカの猛烈な追い上げにあっています。
最前線の現場を追いながら、日本の生きる道を探ります。
http://cgi4.nhk.or.jp/eco-channel/jp/movie/play.cgi?movie=j_special_100509_0773
三菱商事・三井物産 リスク乗り越え資産獲得 - 日本は大丈夫!? 2012-09-23 産経新聞
チリの銅鉱山権益をめぐり、英資源大手アングロ・アメリカンと世界最大の銅メジャーであるチリ銅公社コデルコが対立していたが、アングロと三菱商事が共同保有する銅鉱山運営会社に、コデルコ・三井物産連合が29.5%を出資することで落ち着いた。総合商社にとって、優良な資源権益は今後の成長に不可欠。訴訟リスクにさらされながらも、互いに世界最大級の優良資産獲得に成功、次代の成長の糧を手にした。
一方、三井物産は「世界最大の銅メジャーのコデルコは何としても組みたい相手」(高橋康志執行役員)とコデルコと提携することにこだわった。提携分野を銅だけでなく、モリブデンやリチウムなど他の資源にも広げ、さらには鉱山作業車のタイヤ供給など非資源分野にも拡大する狙いだ。
http://blog.goo.ne.jp/dxo186556_001/e/b74159db56a63a82bb7b9ed1c74a4c6b
サンテックパワー ウィキペディア(Wikipedia)より
サンテックパワー (尚紱太陽能電力有限公司、suntec power)は中華人民共和国の最大手の太陽光電池・太陽光発電システム製造メーカーである。
2008年の世界シェアは3位。2008年の7〜9月期の売上高は5億9440万ドル(前年同期比53%増)。過去5年間で、売上高は約100倍、営業利益は約220倍になった。トヨタ自動車やパナソニックと同様にニューヨーク証券取引所のADRに上場している。
工場は無錫、洛陽、青海、長野県、上海にある。2000年現在8000人の従業員が働いている。
【日本企業の買収】
2006年には太陽光発電モジュール&太陽光発電システムを製造販売する日本大手のMSKを買収して経営統合をした。MSKの笠原唯男社長は、「買収提案を受ける前から施CEOとは意気投合する知り合いだった。サンテック傘下に入ることで、世界市場に一挙にビジネス範囲が広がった」と語っている。
【創設者】
創設者の施正栄(シ・ジェンロン)はサンテックパワーの代表取締役会長、最高経営責任者CEOである。
1992年から1995 年までは豪州のニューサウスウェールズ大学の太陽光発電工学最先端技術センターの薄膜太陽電池研究グループの上位研究担当科学者及びリーダーを務めた。
【リチウムイオン二次電池】
リチウムイオン二次電池とは、非水電解質二次電池の一種で、電解質中のリチウムイオンが電気伝導を担う二次電池である。現在では、正極にリチウム金属酸化物を用い、負極にグラファイトなどの炭素材を用いるものが主流となっている。単にリチウムイオン電池、リチウムイオンバッテリー、Li-ion電池、LIB、LiBともいう。
●歴史
リチウムイオン電池はかつては日本メーカーのシェアが高く、9割以上を占めた時代もあった。三洋電機、三洋GSソフトエナジー、ソニー、パナソニック エナジー社、日立マクセル、NECトーキンなどが主なメーカーとして知られている。一方、韓国(サムスンSDI、LG化学)、中国 (BYD)、台湾などで生産量が増えてきており、2010年には、それまでトップであった三洋電機がサムスンに抜かれ、日本メーカー合計のシェアも4割程度までに落ち込んでいる。
●リン酸鉄リチウムイオン電池
リン酸鉄リチウムイオン電池はリチウムイオン電池の一種である。正極材料にコバルトを使用する形式よりも資源的な制約が少なく、北米を中心に近年シェアを拡大している。代表的なメーカーはA123Systems、Changs Ascending Enterprise Co.,Ltd.、China Sun Group、BYDである。リン酸鉄リチウムイオン電池では従来のリチウムイオン電池とは異なる特徴がある。競合するコバルト酸リチウムイオン電池と比較した場合、放電できる電流が多い。
・単位体積あたりの蓄電容量がコバルト酸リチウムイオン電池よりも少ない。
・多くのリン酸リチウムイオン電池は鉛蓄電池やコバルト酸リチウムイオン電池よりも低い放電率である。
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ホンダとGSユアサの合弁会社がリチウムイオン電池工場を着工 2009年4月21日 Car Watch
本田技研工業は4月21日、GSユアサ(ジーエス・ユアサ コーポレーション)との合弁会社であるブルーエナジーが、京都府福知山市で工場の建設を開始したと発表した。
ブルーエナジーは、ホンダとGSユアサがハイブリッドカー用を中心とした高性能リチウムイオン電池の製造・販売・研究開発を行うことを目的に、4月1日に設立された合弁会社。出資比率は、GSユアサの子会社であるジーエス・ユアサ パワーサプライが51%、ホンダが49%で、取締役社長にはGSユアサの押谷政彦常務執行役員が就任している。資本金は30億円で、将来資本は資本準備金を含めて150億円を予定している。
工場は、京都府福知山市長田野町のGSユアサに長田野事業所内に建設される。敷地面積は1万6000m2、投資額は約250億円で、2010年秋ごろの稼働開始を予定している。
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20090421_152812.html
「オールジャパン」で現行3倍のエネルギー密度の蓄電池を開発、NEDOが発表 2009/06/11 Tech-On!
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、2009年度から開始する同機構のプロジェクト「革新型蓄電池先端科学基礎研究事業」の共同研究先として、京都大学を中心とするコンソーシアムを選定したと発表した(発表資料)。同事業では、電気自動車などに向けて2030年以前の早期実用化を念頭に、現行の技術水準の3倍以上のエネルギー密度を備える蓄電池の開発を目指す。プロジェクト期間は7年間で、総額210億円の予算を投じる計画。今回選定されたコンソーシアムには、京都大学のほか6大学、3つの研究機関、12企業が参加する。参加企業には、トヨタ自動車や日産自動車、本田技術研究所などの自動車大手のほか、三洋電機やジーエス・ユアサ コーポレーションなどの電池メーカーを含む。京都大学内に研究拠点を設置し、各企業などから50人以上の研究者を派遣して共同研究を実施する。
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20090611/171637/
NHKスペシャル「自動車革命 次世代カー 電池をめぐる闘い」 2010.5.9
【企業】中国江蘇省・Eモーター、栃木県芳賀町・ホンダ技術研究所、米国マサチューセッツ州・A123システムズ、米国イリノイ州・アルゴンヌ国立研究所、上海自動車、バンクオブアメリカ、サンテック、ブルーエナジー、米国ボストン 【施設】MITマサチューセッツ工科大学、NEDO新エネルギー産業技術総合開発機構 【施設】京都大学、大型放射光施設を紹介 【資料・協力】上海万博、北京モーターショー
【声の出演】和田源二 【出演】陳恒龍氏(Eモーター・社長)、伊東孝紳氏(ホンダ・社長)、関康成氏(ホンダ・開発責任者)、小川博久氏(ホンダ・主任研究員)、太田直樹氏(エナデル・COO)、アンディチュー氏(A123システムズ・副社長)、デービッドポー氏(A123システムズ・社長)、施正栄氏(サンテック・会長)、押谷政彦氏(ブルーエナジー・社長)、イエットミンチャング氏(MITマサチューセッツ工科大学・教授)、弓取修二氏(NEDO新エネルギー産業技術総合開発機構・蓄電技術開発室長)
ガソリンから電気への大転換。自動車の革命ともいえる激しい変化、競争をのカギを握るのが蓄電池の技術だ。主役と注目される高性能の「リチウムイオン電池」。元々は日本が最初に製品化に成功、世界を圧倒してきた。しかし今、アメリカや中国などの猛烈な追い上げにあっている。米中は急速に連携も深めている。日本はこうした動きにどう立ち向かい、世界一の座を維持していくのか。米中で急成長する新興企業やそれをバックアップする国の動きを追う一方、日本では大手自動車メーカーのホンダが電池メーカーと組んで進める最新の自動車用電池の開発や、オールジャパンの次世代電池研究などを取材。新たな時代の戦いを大きく左右する技術をめぐって重大な局面を迎えた「ものづくり日本」の行方を追っていく。
http://www.nhk.or.jp/special/onair/100509.html
どうでもいい、じじぃの日記。
5月9日のテレビ欄に NHKスペシャル「自動車革命 次世代カー 電池をめぐる闘い」が載っている。もう夜の寝る時間帯の番組だ。
面白そうなので、ばばぁ(女房)に録画してもらって次の日にゆっくり観た。
この番組は車の映像とナレーションで、解説者が登場というものではない。
ナレーションで言っていたことをつまみ食いして文章化した。
大体、こんなことを言っていた。
去年9月、私たちは中国で次々に生まれる電気自動車を取材した。中国山東省にある山東宝雅という電気自動車会社には日本人技術者がいる。
モーターと車輪に電池を積めば誰にでも電気自動車ができる。しかし、新しく参入した電気自動車会社は一般の自動車会社にははるかに及ばず、ちぐはぐが目立ってきた。ところが半年後、山東宝雅は1万2000㎡の新工場を作った。年間5000台、生産する計画だ。アメリカ、ヨーロッパ、南アメリカと販路を拡大中だ。20名だった従業員を120名に増やした。
ぞくぞくと生まれる電気自動車。それにともなって膨らむのが電池の需要だ。後押しするのは地方政府、そして戦いはより高性能な電池リチウムイオン電池だ。
電池リチウムイオン電池は日本がまっさきに製品化に成功した。世界の6割を握っている日本。"ALL JAPAN"。高性能電池の開発に乗り出し、一気に電気自動車(EV)の覇者を目指す。
今から100年前、アメリカではT型フォードの大量生産でガソリンエンジンの時代になった。
今、世界は石油の終りが見え始めたところで、電気自動車の時代に移ろうとしている。
今月から開幕した上海万博で中国は自国の電気自動車を強力にアピールしている。電池製造の会社「Eモーター」はバス用電池を作った。中国政府はバス用の電池を中国企業「Eモーター」に発注した。
「Eモーター」の陳恒龍社長はアメリカの大学で電池を学んだ。バス用電池は1個で約7キロ、120個搭載で合わせて800キロにもなる。小型自動車なみの重さだ。航続距離は1回の充電で200km。「Eモーター」の電池の水準は先進国のものに及ばない。今年の2月、陳社長は自前で電気自動車を作る工場を立ち上げた。
今年の4月に開催された北京モーターショー。リチウムを積んだ新モデルの自動車がたくさん展示された。
自動車メーカーの考え方は大別すると2つある。
・市場獲得優先
・性能優先
日本は「性能優先」だ。ホンダは自動車の次世代カーが電池になっても電気自動車でリードする考えだ。
ホンダは中国市場にホンダの車を売るために新しいプロジェクトを立ち上げた。車の世界の最高峰のレースF1、F1の開発拠点は環境技術開発の拠点になった。車の振動がどれだけ電池に影響するか、はげしい温度の変化がどれだけ電池に影響するか。どうすれば電池を守れるか。複数の電池をつないでモジュール化する。ナノの世界でリチウムイオンを化学反応をおこさせると何がおきているのか。信頼性に自信が持てるまで市場には出さない。
リチウムイオン電池は鉛などの電池とは異なり、リチウムイオン電子だけを動かす。大量のイオンを動かすことで電池を動かす。
いくら機械化が進んでも最後に頼りになるのは自分たちだ。自分でやっていると、あと少しで出来るなという感触が得られる。
開発者の言葉、「最悪の最悪を考える、その最悪に制限を加えなければならない」
電気自動車は今後、10年で生産規模は20倍に拡大するはずだ。
100年以上自動車王国を維持してきたアメリカ。アメリカのエナデル社で開発している太田直樹さんの言葉、「電気自動車での競争で優位になっていても、追いつく技術スピードは早い」
ベンチャー企業が次々と電気自動車に参入している。そしてアメリカ政府が援助している。アメリカの電池ベンチャー企業A123システムズが政府から200億円の援助を受けた。
A123システムズが中国の上海自動車との合弁会社作った。アメリカで設計と最終の組み立てだけを行い、中国で生産を行う。
陳社長がアメリカで電池の販売拠点探しをしている映像が出てきた。
陳社長の双子の弟。施正栄氏。太陽電池サンテックパワーの会長で陳社長の弟だ。弟の会社の太陽光パネルで陳社長の電気自動車を走らせるのが夢だ。
双子の兄弟は中国の北東部の貧しい農村で生まれた。陳社長は高校から推薦を受けアメリカ留学でチャンスをつかんだ。弟の施会長は太陽光発電技術に関する11件の特許の発明者であり、去年の中国長者番付の1位になった。
中国ではアメリカ留学したものが富をつかんでいる。
再び、ホンダの映像が流れる。
ホンダとGSユアサが京都府福知山にリチウムイオン電池工場を作った。自動車メーカーが1からかかわる電池工場だ。
車の瞬発力を高めるためにリチウムイオンの電極を可能な限り薄くしなければならない。イオンを大量に出し入れするからだ。1ミクロン、2ミクロンを管理しなければならない。
トヨタとホンダは長い自動車開発の実績を持つ。ホンダの技術者は言う。「今までの10年単位の経験はうちとトヨタ以外ない」
去年の11月、オバマ大統領は中国訪問で胡錦濤国家と会談した際、自動車と電池関連で共同開発することに同意した。
アメリカでは電池の材料に「リン酸鉄」を使う研究が進んでいる。
陳社長がこの「リン酸鉄」を使った場合の将来性を確かめるため、アメリカの大学MITを訪れた。リチウムにこの「リン酸鉄」を加えると高温に対して強くなる。そのかわり、性能が落ちるようになる。
「リン酸鉄」はもっとも競争力のある物質だ。「リン酸鉄」を加えることで高温でも壊れにくい構造になる。
アメリカと中国はこの「リン酸鉄」を使った方式を採用している。しかし、日本ではニッケル、マンガン、コバルトを微妙に入れた方式だ。
かって、半導体で世界一だった日本。その後、明確な戦略を打ち出せずトップの座を奪われてしまった。電池で半導体の二の舞を踏むわけにはいかない。
日本は「ALL JAPAN」(NEDO)を立ち上げた。NEDOへの参加企業は15社だ。
航続距離が今までの3倍以上、ガソリン車を超える性能を目指す。ガソリン車では当たり前の10年の耐久性を電気自動車にも求める。
リチウムイオン電池の謎に挑む。イオンが電極を飛び出すとき、衣のような物質がイオンにまとわりつく。この衣のような物質が邪魔をして電池の性能を悪くしている。ナノの世界で起きている現象を解明しなければならない。
NEDOに参加した企業はこれまでのお互いの開発した技術を明かし合うことになった。追い上げるアメリカ、中国に対し一刻も早く結果を出さないといけない。
さらに、資源大国である中国がリチウムの輸出制限をしても影響を受けない次世代の電池の開発を進めないといけない。
再び、陳社長が現われた。アフリカで弟が手がける太陽光パネルと陳社長の会社の電池をセットで販売するすることでビジネスを拡大できる。、陳社長の夢はどんどん膨らむ。
番組の最後
「自動車革命のスピードは上り続けているのです」
じじぃの感想
資源がない日本。日本の政府はもう少し、チリやボリビアなどの国の資源開発に積極的になってほしい。