じじぃの「人の死にざま_138_向田・邦子」

向田邦子 - あのひと検索 SPYSEE
http://spysee.jp/%E5%90%91%E7%94%B0%E9%82%A6%E5%AD%90/6084/
阿修羅のごとく(予告編) 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=Wc025sNX85w
今日の邦子『手袋をさがす』向田邦子 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=Sai-t118kyo
クローズアップ現代 「33年目の向田邦子 2013年9月4日 NHK
【キャスター】内多勝康 【ゲスト】澤地久枝(作家)
先月、33回忌を迎えた作家・脚本家の向田邦子。今、再びブームになっている。33回忌に開かれた企画展には多くの客が訪れた。著作は版を重ね、関連書籍も続々と発売、生前の向田作品を知らない若い世代にも共感が広がっている。
死後、向田邦子がブームになったのは初めてではない。バブル崩壊格差社会の顕在化・・・、時代の節目で常に読み返されてきたのだ。未曾有の震災を経て価値観を見失った日本人。決して“きれい事”に収斂しない人間や家族の、ありのままの姿を描き出した向田作品と、凜とした向田自身の生き様が現代人の心をとらえているのである。
http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail_3396.html
NHKアーカイブス 「向田邦子没後30年 ドラマ「阿修羅のごとく 2011年7月17日
【出演】女優 いしだあゆみさん 【司会】桜井洋子
家族の日常を舞台に、人間の奥深い内面を鋭く描き出した数々の名作ドラマを手掛けた向田邦子さん(脚本家・作家 享年51)が亡くなって30年。NHKアーカイブスでは、代表作の一つ『阿修羅のごとく』3回シリーズの第1話『女正月』を放送する。
亡くなる2年前に発表された本作は、日常の中に潜む深淵なドラマを描き出す向田作品の真骨頂。父の不倫をきっかけに、母を気遣う四人姉妹がそれぞれの物語を紡ぎだしていく。出演者の一人、女優のいしだあゆみさんをスタジオに招いて、昭和の家族像を生き生きと描き、今も輝きを失わない向田邦子の作品の魅力を語る。
http://www.nhk.or.jp/archives/nhk-archives/past/2011/110717.html
向田邦子 ウィキペディアWikipedia)』より
向田邦子は、テレビドラマ脚本家、エッセイスト、小説家。第83回直木賞受賞。
【エピソード】
小学生の頃、鹿児島市で数年を過ごした。この時期に家族や近所の人々との間に様々なエピソードがあり、その後の進路に多大な影響を与えた。エッセイ代表作『父の詫び状』のモチーフは鹿児島時代の家族団欒であるといわれる。事故死前に雑誌の企画で鹿児島を訪問し、その紀行短編エッセイ中で自分の後世に多大な影響を与えた第2の故郷と称した。
戦後の混乱期に両親は仙台に住んでいた。最初の居住地は現在の住居表示で仙台市青葉区国分町二丁目10-21(現在仙台市都心部の歓楽街だが当時はオフィス街の裏道)、のちに同市同区大手町4-49(旧・琵琶首丁33。広瀬川沿いの住宅地)に引っ越した。邦子は東京で下宿して夏冬の休みだけ仙台に帰省していたが、東京が極度の食糧不足にあえいでいた当時、仙台は別天地のように豊かであったと語っている。
3匹の猫を飼っており、その中でも特にコラットのオス「マミオ」を特に可愛がり、「眠る盃」などの著書でもマミオに関する記述がある。彼女が死去した後、残されたマミオは妹の和子が引き取り16歳で死亡するまで飼育していた。
赤旗新聞の愛読者であることを自ら明かした。(赤旗の匿名コラム『潮流』2009年10月6日)
晩年、癌による余命宣告されていたのだが、皮肉にも航空機事故により人生の幕を強制的に下ろされてしまう結果となってしまった。
【年表】
・1960年(昭和35年)、同社を退社後、脚本家となり、20年間で1000本以上の作品を手がけた。主な作品に『時間ですよ』『寺内貫太郎一家』(以上TBS製作)『阿修羅のごとく』『あ・うん』(以上NHK東京製作)『だいこんの花』『七人の孫』などがある。
・1964年(昭和39年)、東京都杉並区の実家を出て、港区麻布霞町(現:西麻布)へ転居。
・1970年(昭和45年)、東京都港区南青山五丁目へ転居。
・1975年(昭和50年)、乳癌の手術を受けたころから癌そのもののほか、輸血による肝炎と右腕が動かなくなる術後の後遺症と闘うこととなる。妹の和子の著書に詳しい。
・1980年(昭和55年)、短篇の連作『花の名前』『かわうそ』『犬小屋』で第83回直木賞を受賞した。
・1981年(昭和56年)8月22日、エッセイ集の取材旅行中の台湾苗栗県三義郷で遠東航空機墜落事故に巻き込まれ死亡。51歳没。
・1983年(昭和58年)、向田の功績を記念して優れた脚本に対して与えられる「向田邦子賞」が創設された。

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昭和 僕の芸能私史 永六輔/著 朝日新聞社 1999年発行
昭和56(1981)年 亜星を役者にした向田邦子 (一部抜粋しています)
昭和56年、『窓際のトットちゃん』(黒柳徹子著)がベストセラーになり、子供の教育のありかたについて大きな影響を与えた年になった。
トットちゃんの通った学校のように、教え育てるよりも子供の能力を見つけ出すことが優先される環境こそ大切なのである。
幼い子供は初めての体験を繰り返しながら、驚き、怖れ、感動を身につけていくのが普通だったが、今は知識のほうが先に身についてしまう。
小さな子供が、小渕首相の不人気を知っているのである。
政治の現状を知っていると同時に、体験が乏しい。
夏休みはその体験を増やす絶好のチャンスであって、テレビゲームよりも自然とつきあうべきだというのだが・・・・。
どちらにしても、トットちゃんに比べると大人が余計な世話をしすぎているような気もする。
・・・・と子育てについて触れるとなるとわが家のことも問題だ。
いつのまにか2人の娘が成長して、長女・千絵は映画についてのエッセーを書き始め、次女・麻里はアナウンサーになりつつあった。
わが家の親と子の関係は僕自身がそうだったように、「子供のおかげで親にさせていただいたのだから、子供にそれ以上のことは要求しない」という父の言葉を守っていた。
「子供の将来に、親が影響を与えるのはよくない、ましてや絶対に邪魔をしてはいけない」
僕が好きなように生きてきたのだから、娘たちにもそうしてほしかった。
そのためには「永六輔の娘」という負担をかけたくない。
こうして必要以上に他人行儀な親子関係になった。
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さて、そんな僕を役者にしたいというテレビ作家がいた。作曲家・小林亜星を役者にした向田邦子さんである。
向田邦子さんとは彼女がラジオのライター時代からのつきあいで、僕に「いつか役者として協力してね」というのが約束だった。
放送作家として名をなしてからの海外旅行では、その国の物差しを土産にいただいた。
それぞれの国の物差しをプレゼントしてくれるのが、彼女なりの粋な尺貫法復活の支援だった。
「台湾は日本の尺貫法が生きているから昔の物差しがあるかもしれない」
この年の夏、8月22日。
向田さんはその台湾で航空機事故のため亡くなってしまった。
同時に役者になるチャンスもそのままになってしまった。
惜しい人を無くし、惜しい役を逃した。
今、テレビドラマは女性作家なしでは成立しない。
シナリオ作家教室も女性、特に、子育ての終わった婦人でいっぱいになっている。
向田さんだけでなく、伴淳三郎五所平之助監督が亡くなり、有楽町の日本劇場がサヨナラ公演を行った。

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『人間臨終図巻 上巻』 山田風太郎著 徳間書店
向田邦子(むこうだくにこ) (1929-1981) 52歳で死亡。 (一部抜粋しています)
エッセーの名人山本夏彦からエッセーの名人と嘆賞された向田邦子は、そのエッセーの中で書いた。
「私はいつでも(飛行機の)離着陸のときは平静でいられない。・・・・このところ出たり入ったりが多く、1週間に一度は飛行機のお世話になっていながら、まだ気を許してはいない。散らかった部屋や抽斗(ひきだし)の中を片づけて乗ろうと思うのだが、万一のことがあったとき『やっぱりムシが知らせたんだね』などと言われそうで、ここは縁起をかついでそのままにしておこうと、わざと汚いままで旅行に出たりしている」
向田邦子は昭和55年『花の名前』『かわうそ』『犬小屋』で直木賞を受け、多忙をきわめた。仕事には脂(あぶら)が乗り切っていた。昭56和年8月20日、彼女は「充電のため」といい、台湾旅行に出かけた。
妹の和子は語る。
「整理整頓の悪い人で、部屋中新聞や雑誌で足の踏み場もないほどだったのが、1ヵ月前にいったら、それこそ何年ぶりどころではないきれいさでした。全部段ボールに詰めてキチンとしてました。寂しいくらいでしたよ。虫の知らせでもあったのかしら。
そういえば最近こんなことを話しあったことがありました。どうせ死ぬなら、働いてお金をためて外国旅行に出かけ、お金のなくなったところで飛行機が空中爆発という死に方をしたいわ、と私がいったら、あの人は、それができたら最高ねって」
8月22日午前10時、向田は蝶採集のため、台北から高雄へむけて、台湾の旅客機ボーイング737で飛び立った直後、午前10時9分、飛行機が墜落して、110人全員死亡の犠牲者の1人となった。

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