じじぃの「科学・芸術_503_独占企業・アマゾン」

アマゾンの光と影 NHKクローズアップ現代+」2018.5.29作成 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=FT1m65pxMmU
 格差社会 (i2.wp.com/editor.fem.jp HPより)


米アマゾン、中小向けの「金融」でも存在感 2017/7/10 日本経済新聞
ネット小売り最大手の米アマゾン・ドット・コムが、「金融」の分野でも存在感を高めている。
2011年に始めた中小事業者向けの融資総額がこのほど30億ドル(約3300億円)に達し、対象企業も2万社にまで膨らんでいる。金融危機以降、大手銀行が中小企業向け融資に慎重になるなか、アマゾンは小売事業を通じて集めた与信情報を武器にシェアを伸ばしている。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO18604760X00C17A7X17000/
クローズアップ現代+ 「生活すべてが “Amazon(アマゾン)化”!? 〜巨大IT企業の光と影〜」 2018年5月29日 NHK
【キャスター】武田真一、田中泉 【ゲスト】ドミニク・チェン(早稲田大学文化構想学部准教授)
ネット通販大手アマゾン・ドット・コム。本国アメリカでは、今や通販だけでなく、AI=人工知能スピーカーやデータ管理などサービスを次々と拡大している。
今回、アマゾンの担当者や元幹部が、その世界戦略の一端を明かした。一方、急成長の影で、アメリカでは去年1年だけで7000近い店舗が廃業に。トランプ大統領は「アメリカの小売業を破壊している」と対決姿勢をとる。私たちの生活を一変させる一方で、ひずみも浮き彫りになっているアマゾン。今後こうした巨大IT企業とどう向き合うべきか、考える。
https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4137/index.html?1527497834
5月29日、NHK クローズアップ現代+ 「生活すべてが “Amazon(アマゾン)化”!? 〜巨大IT企業の光と影〜」 より
アマゾンといえばインターネット通販のイメージが強いかもしれません。
しかし今、本場アメリカではその姿を大きく変貌させているのです。
留守中でも、配達員が鍵を開け荷物を届けるサービス。財布もカードもいらず商品をそのまま持ち出せるコンビニ。ついには声だけであらゆるものが買えるサービスまで。
すべてを売るエブリシング・ストアとして巨大化するアマゾン。
一方、アマゾンの急拡大によって社会に、ひずみも生まれ始めています。
巨大IT企業の生み出す究極の利便性と、そのひずみ。私たちの未来はどこへ行くのでしょうか。
世界の時価総額ランキングでは上位を独占しています。
アップルに次ぐ2位にいるアマゾン・ドット・コムです。
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アマゾンの本社があるシアトルは今、好景気に沸き経済効果は4兆円に上ります。
不動産価格はこの7年で1.6倍に上昇しました。
シアトルでは今仕事をしているのに家賃が払えずホームレスになってしまう人が増えています。
ホームレスの数は全米3位1万人を突破しました。
今月14日、シアトルでは大企業に絞ってさらに課税することを市議会が議決しました。
チェン、「このITビッグ5の時価総額の合計、イギリスのGDPに匹敵する、あるいは超えるまでに成長してきているのです。そういった中で、こういったIT企業が社会に対して、なんらかの責任を負うべきじゃないかという声も上がってます。経済的にものすごい企業であるということと、社会的にいい企業であるということは、必ずしもイコールではないですね。そういうこともあって、アマゾン1社に責任を追及するということにはかなり限界があるというふうに考えています」

じじぃの「デビル顔面腫瘍性疾患・伝染性のがん!病理学講義」

The wild Tasmanian Devil 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=MnUOsPOPWAE
タスマニアデビル

絶滅危機のタスマニアデビル、「死の病」克服の兆し 2015.12.22 ナショナルジオグラフィック日本版サイト
繁殖期のタスマニアデビルが求愛行動の際に互いにかみつくと、感染している個体の腫瘍細胞が相手の傷口に入り込み、顔面に大きな腫瘍ができる。腫瘍が大きくなると餌を食べるのが困難になり、約半年で死に至る。
タスマニアデビルを病から守るため、タスマニア大学の免疫学者ブルース・ライオンズ氏を中心にワクチンの開発も進められている。
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/a/122100054/
『こわいもの知らずの病理学講義』 仲野徹/著 晶文社 2017年発行
伝染(うつ)るんです より
タスマニアデビルは、顔は結構かわいく見えるのですが、文字通りの肉食で攻撃的な性格です。口はがばっと開き、鋭い牙を持っています。そしてエサをねぐって争うときに、タスマニアデビル同士が傷つけ合うことがよくあります。その際に、がんが「伝染」するのです。顔面に侵入したがん細胞が増殖して腫瘍を作り、いずれ餌を食べられなくなって死んでいきます
最初の論文を読んだ時はほんとうに衝撃的でした。悪魔が悪魔に宿ったのかと思ったほどです。伝染性はかなり高く、腫瘍細胞がクローンであることがわかっているので、もともとは1個だったものが、いまやタスマニア島全土のタスマニアデビルに広まっているのです。この病気のために、過去20年間で、14万匹いたと推定されるタスマニアデビルの8割以上が死に、絶滅危惧種に指定されるに到りました。さらに、第2のデビル顔面腫瘍クローンも報告されています。
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タスマニア州政府は、絶滅を防ぐため、腫瘍を持たない個体を小さな島に隔離し保護を始めています。また、タスマニア大学の免疫学者はワクチンの開発を進めていて、効果のあることが確認されています。しかし、保護区での生息数にはおのずと限界がありますし、ワクチンは4回も接種しなければならないので、いずれの方法でも、劇的な回復は望めそうもありません。しかし、ここ数年、どうやら減少に歯止めがかかってきました。
驚いたことに、タスマニアデビルが、進化によって、この伝染病のがんに抵抗性を獲得してきているようなのです。この病気が出現する前と、出現後20年ほどたった時点でのタスマニアデビルのゲノムが解析されました。その結果、2つのゲノム領域に変化が生じていることがわかりました。その領域には7個の遺伝子があるのですが、うち5個が、ヒトでの研究において悪性腫瘍と免疫機能に関係していることがわかっている遺伝子でした。
さらに驚くべきことは、この進化が、わずか20年、なんと4〜6代目の子孫において認められたことです。いかに、デビル顔面腫瘍性疾患がタスマニアデビルに強い進化の淘汰圧をもたらしたかがわかります。
もうひとつのおもしろい進化は、攻撃性の弱い個体の出現です。この病気が出現するまでは、攻撃性が強いことが、おそらく餌をたくさんとれるために、生存していく上で優位だったのです。ところが、腫瘍が出現してからは、攻撃性が強い個体は、相互の攻撃によって傷つきがん細胞に感染しやすいために、死ぬ確率が高くなってしまいました。その結果、進化の淘汰圧が逆向きになって、攻撃性の弱い個体が有利になってきたのです。

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どうでもいい、じじぃの日記。
細菌やウイルスのように、伝染するがんがある。
タスマニアデビルは小さいときは結構可愛いが、大きくなるとうなり声が恐ろしいのと、動物の死体を食べることからデビル(悪魔)と名付けられた。
タスマニアデビルが口をがばっと開き、仲間同士でエサをめぐって傷つけ合うときに、がんが伝染するのだそうです。
「さらに驚くべきことは、この進化が、わずか20年、なんと4〜6代目の子孫において認められたことです。いかに、デビル顔面腫瘍性疾患がタスマニアデビルに強い進化の淘汰圧をもたらしたかがわかります」
タスマニアデビルが進化して、この伝染性のがんに抵抗性を持つようになったというのも驚きです。
がんとタスマニアデビルについてのお話でした。