じじぃの「神話伝説_57_大乗仏教」

100分de名著 般若心経 2/4  「世界は"空"である」 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=bn5u3b5SUyo
仏教の伝来

100分 de 名著 名著19 『般若心経』 2014年9月10日 NHK Eテレ
【司会】伊集院光島津有理子 【語り】小野卓司 【ゲスト】佐々木閑花園大学国際禅学科教授)
●世界は“空”である
世の中は、様々な複雑な要因がからみあいながら、常に移り変わっています。そして世の中の変化のすべてを、人間が完全に予測することはできません。
例えば気候変動にしても、宇宙や気象のメカニズムからある程度のことは予想できます。しかし次の氷河期がいつになるか、はっきりとしたことはいえません。つまり、人間は、何がいつどのような形で起きるかを、正確に知ることは出来ないのです。
古代インドの仏教徒たちは、この不確かな世の中をどうとらえるべきか、様々な考察をめぐらしました。その中から生まれてきたのが「空」の思想です。変化し続ける世の中の背後には、複雑すぎるがゆえに、人智が及ばない何らかの法則がある。その「見えない変化の法則」を「空」と呼んだのです。
「般若心経」は、私たちは「空」のもとで生きているとしています。そして人間が、どのような心構えで人生をおくるべきなのかを語っています。
番組では、日本人の心の原点ともいえる般若心経を読みときながら、「空」の思想を今どのように受けとめるべきかを考え、生きるヒントを探っていきます。
http://www.nhk.or.jp/meicho/famousbook/19_heart-sutra/index.html
『人類の歴史を変えた8つのできごとI――言語・宗教・農耕・お金編』 眞淳平/著 岩波ジュニア新書 2012年発行
宗教の誕生 (一部抜粋しています)
大乗仏教は、特定の人間が広めた特定の思想を指しているわけではありません。
さまざまな思想や信仰が相互に影響し合い、形づくられていったものです。
しかし共通する要素もあります。たとえばそのひとつは「利他行」です。さらに、それを実践する主体として、「菩薩」などといった存在を想定することも多くあります。
あるいは先ほども述べた、釈尊の超人化・神格化、奇跡やたとえ話などといった要素が見られる、という点も挙げられます。
このうち利他行とは、多くの人々を救うための行動を意味しています。
そのひとつの主役となるのが、菩薩です。
もともと菩薩は、釈尊の前世を指す言葉でしたが、ここでは人々を救うという「利他の請願」を起こし、悟りを開くために修業をする人、という意味に変っています。そこから、自らを菩薩のような存在だと考え、人々を救おうとした人もたくさんあらわれました。
しかしその後、信仰の対象となる菩薩も登場します。これが、観音、地蔵、文殊、普賢、虚空蔵などといった菩薩です。人々は、そうした菩薩に祈りをささげ、自分や家族などの幸福を願うようになっていきました。この場合の菩薩は、超人的な存在であり、ある意味で、多神教の神々と似た性格を持っている、といってもよいでしょう。
そこからは大乗仏教を、釈尊の教えとの関係でどう位置づけるのか、という命題も生まれました。一方で、大乗仏教釈尊の考えとはなんの関係もない、とする「大乗非仏説」を主張する人がいます。それに対して、ひとりでも多くの人々を救うことこそが釈尊の願いであり、大乗は釈尊の思いを実現させるための教えだ、と考える人もたくさんいます。
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大乗仏教には、ひとつのユニークな特徴があります。それが「空(くう)」という概念の重視です。
空は「ゼロ」と同じ概念で、「なにもないこと」を意味しています。
この空の概念は、古代インドの思想の中で受け継がれてきたものですが、大乗仏教ではその教えの大きな柱のひとつとして、この空を位置づけています。
具体的には大乗仏教は、この世のすべてのものに実態はなく、その本質は空である、と説きます。この説には、いっさいすべてが空という説と、物事を認識する心・意識だけは実在するという説、のふたつがありますが、その違いについては置いておきましょう。
ともあれ大乗仏教では、この空の概念をとても重要視しています。
たとえばそれは、仏教の基本概念である「縁起」とも、大いに関連があります。
つまり物事は、縁起によってあらわれるものであり、物事自体にもともと備わった実体はない。本質は空である。そうであれば実体のない物事に執着しても仕方ない。それよりも、物事への執着から心を解き放ち、自由になることこそが大切だ、と説いているのです。
空の概念は、インドの古代思想の中から登場した考え方であり、初期仏教では解説がなされています。しかしこの空の重要性に注目し、精緻な理論の中で論じたのが、大乗仏教の大きな特徴のひとつであることは間違いありません。

じじぃの「ユダヤ教に伝わる自分で動く泥人形・ゴーレムとは何者か!ホラー実話」

Golem: a legendary Jewish clay man and his impact on art | DW Documentary
動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=O6KZEUdTGsk

カバラの秘儀

ヨーロッパ ホラー&ファンタジー・ガイド 魔女と妖精の旅(荒俣宏 講談社BOOK倶楽部
怪談が人気を集めるのは日本だけの現象ではない。世界の多くの国で、その国ならではの怪談が民衆の人気を集めている。例えば博物学者で妖怪評論家でもある荒俣宏の『ヨーロッパホラー&ファンタジーガイド―魔女と妖精の旅』(講談社)は、中欧に古くから伝わる怪奇物を多数収録した1冊。チェコの首都・プラハで、迫害されゲットーの中に閉じ込められたユダヤ人が身の安全を守るために作り出したといわれている泥の怪物「ゴーレム」の伝説をはじめ、実在した魔女狩りや古代信仰などを、荒俣が現地を訪れたエピソードを交えて紹介している。
http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062566629

カバラの秘儀 mask_of_22
魔法、錬金術、そのほか神秘学のおおもとといわれる古代の知識がカバラである。カバラとは、ヘブライ語で「伝統によって引き継がれてきた智慧」という意味を持つQabol(受け取る)が語源である。
http://blog.goo.ne.jp/maskof22/e/5ea2cb51eb1221777901bbf7c1bb4c96

『世にも不気味なホラー実話―世界中から集めた』 ミステリーゾーン特報班 KAWADE夢文 2008年発行
「ゴーレム」とは何者か
巨人「ゴーレム」の伝説をご存じだろうか。若い時代には、ゲーム『ドラゴンクエスト』シリーズなどに、モンスターとして登場する「巨大な土(石)ロボット」といったほうがわかりやすいかもしれない。
ゲームでは、ゴーレムは、城や財宝、重要アイテムを守る役割として登場することが多いが、そのゴーレムも、もとはといえば、チェコプラハに伝わるゴーレム伝説をもとに創作されたものだ。
ゴーレムは、16世紀、プラハユダヤシナゴーグユダヤ教会堂)で生まれたという。そのいきさつはこうだ。ある夜、シナゴーグの筆頭ラビ(司祭のような人)だったレーフが神に祈りを捧げていると、「ユダヤ人を救うために、ゴーレムをつくりなさい」という神のお告げを受けた。
その時期すでにユダヤ人は迫害され、プラハでも迫害の嵐が吹き荒れていた。そのことに心を痛めていたレーフは、神のお告げを受けると、さっそく弟子とともにモルダウ川へ赴き、川底の土を使って泥人形をこしらえた。そして、ユダヤ教に伝わるカバラの秘儀を用いて、泥人形に命を吹き込み、ゴーレムを誕生させたという。
ゴーレムは働きもので、レーフの命令をよくきいた。薪や木を運ぶなど、教会の手伝いをして重宝がられた。しかし、夜になると、ふっと姿を消してしまう。彼はどこへ行っていたのだろうか?
ゴーレムは、ユダヤ人街の外へ偵察に出かけていたという。ユダヤ人らはゲットーに隔離されて外に出られなかったが、ゴーレムは自在に姿を消すことができた。そのため、ユダヤ人に迫害の危機が迫っていないかどうか、ゲットーの外に出て様子を探っていたのだという。
いわばゴーレムは、ユダヤ人の守り神的な存在だったわけだが、後に、運用方法を誤ったために主のいうことを聞かなくなり、暴走をはじめてしまう。ゴーレムは岩をも砕く怪力の持ち主であり、殴られれば人間などひとたまりもない。そこでゴーレムは、ふたたび秘術によって土に戻された、という。

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どうでもいい、じじぃの日記。
ぼけっと、『世にも不気味なホラー実話―世界中から集めた』という本を見ていたら、「『ゴーレム』とは何者か」があった。
「ゴーレム」とは、土塊で造られた泥人形にユダヤ神秘主義カバラの秘儀により生命を吹き込まれた人造人間のことである。
旧約聖書「創世記」に、神が最初の人間アダムを土塊から創られたと書かれている。
1580年、プラハにはユダヤ人虐殺の嵐が吹き荒れた。
このことが直接の原因となり、カバラの秘儀を用いて司祭ラビ・レーフがこの人造人間ゴーレムの創造に成功したといううわさが立った。
ゴーレムは、虐げられるユダヤ人を守るために夜な夜なプラハの街で暴れまわったという。
そして、チェコ皇帝のユダヤ人保護が発令されると同時に、使命を終えたゴーレムはレーフによって再び土塊に戻されたという。
信じるか信じないかはあなた次第です。