じじぃの「科学・芸術_387_スマートシティ(賢い都市)」

10 Smartest Cities In The World 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=E6l0wLG7c9I
Smartest City Tokyo

The 10 Smartest Cities In The World 05.14.14
Economy, sustainability, technology, and urban planning. Where do the world’s cities rank on these and other important metrics?
https://www.fastcompany.com/3029331/the-10-smartest-cities-in-the-world
『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』 リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット/著, 池村千秋/訳 東洋経済新報社 2016年発行
雇用の未来――機械化・AI後の働き方 より
未来の雇用環境を具体的に予測しようとするのは馬鹿げているが、過去から学び、さらにはいま起きつつあることの延長線上になにがあるかを考えれば、将来の展望を得ることはできる。長い人生を送る人にとって、未来の雇用環境について展望をもつことはきわめて需要だ。以下では、まず広い視野から将来興隆しそうな産業を検討し、そのあと、いま台頭しつつある「スマート・シティ(賢い都市)」について考え、最後に、雇用とテクノロジーの関係について、そして急速な変化を遂げる労働市場で予想される勝者と敗者について掘り下げて論じたい。
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変わるのは、どういう企業で働くかという点だけではない。働く場所も変わる。いま私たちは、人類史上最も特筆すべき大移住を目撃している。それは農村から都市への人口移動である。2010年、世界全体の都市生活者の数は36億人だった。2050年には、それが63億人になると見られている。これは毎週130万人が都市に移り住む計算だ。都市で暮らすこと、とりわけいわば「スマート・シティ(賢い都市)」に住むことを望む人が増えているのだ。この点は今後もおそらく変わらない。
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スマートシティは、柔軟な働き方が実践される最前線にもなるだろう。テクノロジーイノベーションのおかげで、人々は仕事をする場所と時間を柔軟に選べるようになる(その結果、在宅勤務やバーチャル勤務が増える)。それに、求職者と企業や、同じ関心をもつ人間同士が出会いやすくなり(労働市場への参入がしやすくなる)、コミュニケーションもより手軽に、安価になる(バーチャルなチームやグローバルなチームを組んで仕事をすることが容易になる)。そして、多くの人が協力して問題を解決する余地も大きくなる(同じようなスキルや考え方の持主を集めて、大規模なコミュニケーションを築ける可能性が高まる)。
「オフィス」という概念がばかばかしいくらい古臭く、あまりに無駄だと考えられるようになる可能性もある。以前、ユニリーバの幹部たちが温室効果ガスの排出源を調べたところ、会社への通勤が莫大な量の温室効果ガスを生み出していることがわかった。この問題も一因になって、自宅で仕事をしたり、勤務先の会社が地区ごとに儲ける小規模な仕事場や、誰でもが利用できる地域のコミュニティセンターに出勤したりするケースが増えるだろう。ホログラム(立体映像)やバーチャル会議などのテクノロジーの低価格化も、この潮流に拍車をかける。企業のマネージャーたちがバーチャル・チームのマネジメント技術を磨き、在宅勤務への理解を深めるにつれて、こうした働き方が当たり前になっていく。ただし、在宅バーチャル勤務を拡大するにあたっては、前述した地理的な「近さ」の重要性とのバランスがつねに問われることになる。

じじぃの「ミルクとチーズ・突然変異はいつどこで出現したのか?ゲノムが語る人類全史」

Iranian Faces (Aryan) vs Turkish Faces 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=bcn4R_eyFPA
Scheme of Indo-European

Aryan

『サピエンス全史(下) 文明の構造と人類の幸福』 ユヴァル・ノア・ハラリ/著、柴田裕之/翻訳 河出書房新社 2016年発行
帝国が支援した近代科学 より
モヘンジョ・ダロインダス文明の主要都市の1つであり、紀元前3000年紀に栄え、紀元前1900年ごろに壊滅した。イギリスは以前にインドを支配したマウリア朝も、グプタ朝も、デリーのスルタンたちも、ムガル帝国も、遺跡には見向きもしなかった。ところが1922年、イギリスが実地した考古学調査は、モヘンジョ・ダロの遺跡に注目した。それから、イギリスの調査隊は遺蹟を発掘してインド初の大文明を発見した。その文明のことは、インド人たちもそれまでまったく知らなかった。
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ヨーロッパの諸帝国は、科学との密接な協力により、あまりにも巨大な権力を行使し、あまりにも大きく世界を変えたので、これらの帝国を単純には善や悪に分類できないのではないか。ヨーロッパの帝国は、私たちの知っている今の世界を作り上げたのであり、そのなかには、私たちがそれらの諸帝国を評価するのに用いるイデオロギーも含まれているのだ。
ところが科学は、帝国主義者によってもっと邪悪な目的に使われた。生物学者や人類学者、さらには言語学者までもが、ヨーロッパ人は他のどの人種よりも優れているため、彼らを支配する(義務とは言わないまでも)権利を持っているとする科学的証拠を提供した。ウィリアム・ジョーンズがすべてのインド・ヨーロッパ語族は単一の古代言語を祖先とすると主張した後、多くの学者が、その言語を話していたのが誰かを突き止めたいと熱望した。最初期にサンスクリットを話していたのは、3000年以上前に中央アジアからインドに侵攻した人々で、自らをアーリアと称していたことに学者たちは気づいた。最古のペルシャ語を話す人たちは自分たちをアイリイアと称していた。そこでヨーロッパの学者はサンスクリットペルシャ語を(ギリシャ語、ラテン語、ゴート後、ケルト諸語とともに)生み出した原初の言葉を話していた人々は、自らをアーリア人と呼んでいたに違いないと推測した。インドやペルシャギリシャ、ローマの堂々たる文明を起こしたのがみなアーリア人だったのは、偶然の一致などということがありうるだろうか?

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『ゲノムが語る人類全史』 アダム・ラザフォード/著、垂水雄二/訳 文藝春秋社 2017年発行
農業革命と突然変異 より
最初のヨーロッパ人は、4万年前にアフリカを出て、ユーラシア中部を経て北上した狩猟採集民で、土着のネアンデルタール人と重なり合い、交配した。9000年前から7000年前のあいだに、東方の農耕民の遺伝子的な指先がこの集団に届いたのを見ることができる。だが彼らは、侵入者を侵害することも放逐することもしなかった。2つの集団が厳密に隣り合って生活したわけではないが、同じ時に、あるものは狩猟民、あるものは農耕民であったことがわかっている。そして、狩猟民の遺伝子がゆっくりと農耕民のゲノムに統合されていったのが見られる。
その後、5000年前にあたりになると、東方からもう1つの大きな波が到達した。ヒツジを追い、馬車に乗り、青銅器の宝石をつくり、埋葬儀礼の一部として死者に顔料を塗ったヤムナヤの遊牧民が、ロシアのステップ地帯からやってきたのだ。彼らは速やかに中部ヨーロッパにひろがっていき、文化と遺伝子と色白の肌をもたらした。農耕が支配的となり、最終的に、狩猟採集生活に完全に取って変わった。
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6000年前には、ミルク新石器時代の生活の一部になっていた。ルーマニア、トルコ、およびハンガリーの遺跡から発掘された陶器片にはこびりついた汚れの痕跡があり、それを洗い流したものが、ブリストル大学のリチャード・エヴァーシェツトらのチームによって、ガス・クロマトグラフィーにかけられた。極端に細長いチューブのなかをヘリウムなどの不活性ガスによって運ばれて、残留物の成分は構成する分子に分離される。各分子はキャリアー・ガスからしたたり落ちるときに異なったスピードで動くので、リファレンス・ガイドによって厳密に同定される。そして、数千年のあいだ埋もれていた残骸のただなかには、乳製品の脂肪の特徴があった。彼らにミルクを貯える習慣がないかぎり、そうなる理由はあまり考えられない。
紀元前5500年になると、私たち人類はチーズをつくっていた。現代のチーズ漉(こ)し器によく似た、篩(ふるい)や陶製のざるが、2012年のポーランドで発見された。またしても、これらの太古の調理器具から動かぬ証拠の残骸が掻き取られた。最善に準じる洗浄技術によって、ミルク由来の脂肪が明らかにされたのだ。もちろん、チーズそのものが不思議な食べ物で、それを私たちが食べたというのも奇妙である。それは腐ったミルクで、おそらく最初の加工食品だったが、栄養豊かなミルクを固形で保存する有効な方法だったかもしれない。たぶん、円筒形のスティルトンチーズよりはモッツアレラチーズの塊に似ていたと思われる。これによりずっと後に、ローマ人がヤギやヒツジのチーズを食べていたことがわかっているが、彼らは家畜を主として荷役に用いていた。ローマ人は、ドイツやイギリスの人間はミルクを飲むのを好むと記していた。

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どうでもいい、じじぃの日記。
ドイツやイギリスなどヨーロッパ諸国には、白い肌、金髪、青い眼をもつ人が多い。
これらの人々のことをアーリア人とも呼ぶようだ。
アダム・ラザフォード著『ゲノムが語る人類全史』という本によれば、これらは約1万年前に、ミルクを飲むようになった人の突然変異なのだそうだ。
しかし、ミルクやチーズを食べることで、金髪、青い眼などになるものだろうか。
アンデス山脈の高地に住む人にも、こんな人がいたのだろうか。(たぶん、ミルクやチーズを食べていたと思う)