じじぃの「カオス・地球_471_人類はどこで間違えたのか・第2部・狩猟採集生活の普遍性」
30万年前の人類化石は初期ホモ・サピエンスか
動画 YouTube
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/17/060900217/
人間はどのように進化したの?

人間はどのように進化したの?
2021年10月 学研キッズネット
700万年前にアフリカで生まれた祖先がゆっくりと進化してきました。
https://kids.gakken.co.jp/kagaku/kagaku110/science210302/
『人類はどこで間違えたのか――土とヒトの生命誌』
気候変動、パンデミック、格差、戦争……20万年におよぶ人類史が岐路に立つ今、あらためて我々の生き方が問われている。独自の生命誌研究のパイオニアが科学の知見をもとに、古今東西の思想や文化芸術、実践活動などの成果をも取り入れて「本来の道」を探る。
第2部 ホモ・サピエンス20万年――人間らしさの深まりへ より
17 狩猟採集という生き方を現代の目で見る
古代人は現代人と同じホモ・サピエンス
40億年の歴史を持つ生きものたちの1つとしての人間が、「『私たち生きもの』の中の私」を意識しながら、「他の生きものたちと連続しながら不連続」という特殊性を生かした暮らし方を探るというテーマは決まりました。それは科学技術社会である現代社会の持つ問題点の見直しです。でも、科学技術社会はこの100年ほどのこと、長く見つもっても18世紀に起きた産業革命以後のことです。それ以前の農耕文明も1万年ほどですから、人間の歴史の中に置けば決して長くはありません。認知革命という人間独自の革命を起こした後も、人類は基本的に他の生きものたちとの連続性が大きい狩猟採集生活をしていたのです。そこで、現代社会での生き方だけを人間のありようとする思い込みを捨てて、狩猟採集生活をていねいに見ていくと、本来の道が見えてくるかもしれない。生命誌の立場からはどうしても考えてみたいアプローチなのです。
他の生きものと共通性の高いとされる狩猟採集時代は、これまで人間としての能力を充分発揮していない、価値のない時代と位置づけられてきました。しかし最近になぅて、考古学、人類学、脳科学、心理学などさまざまな分野の研究から、この時代を生きた人間は決して現代人より劣った生き方をしているとは言えないと考えられるようになりました。まずその身体能力や心のはたらきは、基本的にいまの私たちと同じであることがわかっています。身体感覚を生かした環境への対応など、現代人より優れているところがあることも明らかにされています。生きものとしての基本構造は同じであり、神体や古悪露の持つ能力は環境に応じて発揮されるのですから、複雑な自然の中で単純な道具を用いて暮らしている古代人の方が優れている部分があってもふしぎではありません。
狩猟採集生活の間に言葉や芸術を生み、石器などの道具を改良し、土器もつくるようになりました。家族やその集まりである仲間づくりも、少しずつ形を整えていきました。ゆっくりとしたテンポではありますが、他の動物とは異なる、人間としての暮らしができ上がっていったのです。
そこで、狩猟採集という人間社会の始まりを見ることで、私たちは本来どのような暮らし方を望み、どのような暮らしを幸せと感じるのだろうかと考えてみたいのですが、これは非常に難しいことです。というのも、7万年ほど前にアフリカを出たホモ・サピエンス(これ以前にもアフリカを出る例はありましたが、本格的出アフリカはこの時)はまず中東からユーラシア大陸の中で拡散を始め、さらにはオーストラリアへ、その後南北アメリカ大陸へと広がっていきました。日本列島にっも3万8000年前には渡ってきていたことがわかっています。
このような地球のあらゆる場所での暮らしが一様なはずはありません。社会の最終段階dの人口は数百万人(500万~800万)とされていますが、これらの人々は言語も文化も多様でした。その土地の自然に合わせた暮らし方が生まれ、文化が育っていくのであり、この多様性は重要です。その底には普遍性があるはずであり、生命誌としては多様と普遍を重ねて探りたいと思います。
地球に生きるというグローバルを
このように地球全体に広がった大型の生きものは他にはいません。同じ時にアフリカの森で暮らしていたチンパンジー、ボノボ、ゴリラなどの霊長類仲間は今も変わらずアフリカにいます。人間だけがグローバルな存在。このユニークさには注目しなければなりません。新しい土地へ移って生きていくためには、新しい生き方が必要になります。雪の降る平原、気圧の低い高地など、さまざまな気候の土地に暮らす間に身体的変化も起きましたが、それ以上に自然をよく知ってそれを活用する工夫がなされました。他の生きものとの違いは大きくなっていきます。
現代はグローバル社会と言われます。本来祖先を1つとする仲間なのですから、世界中の人が地域や国のレベルを超えて、つながる社会になるのは好ましいことです。けれどもグローバル社会の実態は、交通手段が発達し、情報化社会になる中、資本主義における経済競争の勝者が「グローバル企業」となって世界を席巻しているのです。これを支えているのは単一の価値観です。多様な自然の中で生まれた多様な文化を持つ集団が相互に交流し合い、多様性を尊重しながらつながりをつくっていくのが地球。つまりブローブで暮らす生きものとしての生き方であるのに、今のグローバルはそうなってはいません。