じじぃの「科学目線・免疫力低下・痛むから生きている?ノーベル賞の雑学」

ノーベル賞特番【生理学・医学賞】(2021年)

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=JJuojAaXJbw

トウガラシでノーベル賞


<科学編>からさは「痛み」研究にノーベル賞

2021年10月28日 東京新聞
今年(2021)のノーベル医学生理学賞(しょう)は、わたしたちの体が外からの刺激(しげき)をどのように感じるのかを明らかにしたアメリカの研究者2人に決まりました。
このうちデービッド・ジュリアスさん(65)は、トウガラシのからさを感じ取る体内のセンサーを発見しました。トウガラシには「カプサイシン」というからさの原因(げんいん)になる成分がふくまれていますが、ジュリアスさんは、カプサイシンに反応(はんのう)する「受容体(じゅようたい)」とよばれるセンサーが、体の細胞(さいぼう)の表面にあることを見つけたのです。
このセンサーは、からさだけでなく熱さにも反応すること、体はからさと熱さを「痛(いた)み」と同じものとして感じることを明らかにしました。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/139382

『科学目線 上から、下から、ナナメから』

元村有希子/著 毎日新聞出版 2024年発行

本物か、偽物か、それが問題だ。
混迷の時代をわたしたちはどう生きるか。
文系出身科学記者による最新エッセイ!

2章 森と薪と人 より

痛むから生きている

帯状疱疹発症から2週間。薬が効いたようで、外見はほとんど元通りになった。

この病気、子ども時代にかかった水ぼうそうのウイルスが「再燃」することで起きる。きっかけは疲労などによる免疫力低下だ。加齢もリスク要因の1つとされる。

一度やっつけたつもりのウイルスが体内に潜んでいて、暴れ出すチャンスを虎視眈々とうかがっていたなんて、すごい話である。私の場合、10歳のころ水ぼうそうにかかったから、潜伏なんと45年!

急性期を乗り切ったら、次は後遺症が心配になってきた。「帯状疱疹後神経痛」というやつだ。皮膚症状が治まった後もつらい痛みが半年以上続くという。

痛み。ややこしい存在だ。平時にはその存在すら忘れている場所が、痛むことで強烈に意識される。痛むとつらい。治まっても、「また痛むのでは」という心理が働いて、気力が減退する。

ただし、痛みは生物が生きていく上で不可欠なシグナルである。
もし大けがをしても痛みを感じなければ、出血多量や感染症で命取りになりかねない。今回の病気だって、経験したことのない種類の痛みに驚いて受信したからこそ、大事に至らずに済んだのだ。
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一方、医療の現場では、痛みをいかに取り去って楽にするかが問われる。痛みは、病む人のQOL(生活の質)を下げるからだ。

指先に、見えないほどのトゲが刺さっただけで「痛い!」と感じる。人間が持つこの鋭い感覚には確かに、奥深い仕組みを潜んでいそうだ。

2021年のノーベル賞医学生理学賞を思い出した。トウガラシを「辛(から)い!」と感じる時に働くたんぱく質を特定した科学者が受賞した。

この「辛い」、実は「痛い」感覚と機構が共通しているという。

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じじぃの日記。

トウガラシでノーベル賞

2021年、トウガラシの辛さを感じ取る体内のセンサーを発見したデービッド・ジュリアス氏は、ノーベル生理学・医学賞を受賞しました。

2匹目のドジョウはいないのか?

ワサビはどうだろうか?  (^^;;