じじぃの「PRESIDENT・安楽死・なぜ自殺はいけないのか?孤独の雑学」

スイスで物議を醸す自殺カプセル『サルコ』とは? 安楽死の新たな形にスイスが反発する理由

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=JzuZ0pslVsY

安楽死マシン 「サルコ(Sarco)」


スイス「安楽死カプセル」使用費は3200円…再燃する自殺幇助論争

2024/7/21 Yahoo!ニュース
ボタン1回で5分後に死亡 酸素を窒素に…低酸素症状態に
1回のボタンで死に至る「安楽死カプセル」が近い将来、スイスで使われるものとみられる。カプセル内の酸素を窒素に変えて低酸素症で死亡させるものだが、あまりにも簡単な方式のため、安楽死などの自殺幇助(ほうじょ)についての論争が再燃するものと思われる。
https://news.yahoo.co.jp/articles/32584b391bad44bb5267709ab05eca7b6816c53b

『PRESIDENT』2024年8/16号

どうせ死ぬのになぜ生きるのか より

ルポ「生きることを諦める」は罪なのか 「安楽死」のリアル 宮下洋一

安楽死マシン「サルコ」とAIは患者を救うのか

数年前、3Dプリンターで作られた安楽死マシン「サルコ」が話題になった。棺のようなカプセルに入り、患者本人がボタンを押すだけで窒素が充満し、苦しまずに死に至るのだという。
これを発明したフィリップ・ニチケ氏は、将来的には人工知能(AI)で患者の精神医学的な審査を判断するとまで公言している。

実際、このマシンが活用されている例は聞かないが、これこそ個人主義社会の典型ではなかろうか。人間は本当にそのような社会を望んでいるのだろうか。日本人であれば、この合理的なマシンに議論を抱かないだろうか。死を目的とする人間を、たった1人で逝かせることができるだろうか。

日本人と欧米人の最大の違いは、「苦しい姿を家族や友人に見せることができるか」という点かもしれない。これは善悪でなく価値観の問題だが、やはり私は、欧米人と日本人の間には、大きな感覚のズレがあるように感じる。

安楽死とは、その響きからは想像できない闇がある。患者だけでなく、医師や家族も納得できる最期が安楽死であると断定するには、日本ではまだしばらく年月が必要だろう。宗教的な壁を乗り越えながら、「死ぬ権利」を勝ち取った西洋諸国の精度を真似るだけでは、宗教も文化を異なる日本は、想定外の「滑り坂」に陥る可能性がある。

現時点で認識すべきことは、日本には独自の価値観があり、個人に頼らざるをえない社会で生きているのではないことを知ること。その中で培われてきた特有の死生観を再確認したうえで、安楽死議論を始めることだ。
人にはそれぞれの生き方があり、死に方がある。「理想的な死」など、実際は存在しない。私は、そう思うようになった。

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『死因の人類史』

アンドリュー・ドイグ/著、秋山勝/訳 草思社 2024年発行

第5部 不品行な死 第18章 「汝殺すなかれ」 より

みずからの命を奪う人間

自殺には複雑な原因がかかわっており、強烈な精神的な苦痛が明らかにうかがえる。精神疾患、とくにうつ病双極性障害を抱えて苦しんでいる自殺者が少なくない。うつ病はとりわけ厄介な病気で、気がつかないうちに進行して何十年も続くこともある。また、自殺を図ろうとする人たちには、社会的な地位の低さ、性的マイノリティ、子供がいないなどの傾向がうかがえる。人間はとくに社会性が高い動物で、他人からどう見られているかをきわめて気にしている。激しい羞恥心のせいで自殺に追い込まれる場合もある。また、マスコミやソーシャルメディアによる無責任な自殺報道や情報拡散にも問題がある。たとえば、傷つきやすい人が共感を寄せるような人物が用いて自殺方法を書き込むことは、その摸倣を招くことにつながるかもしれないのだ。

自殺に対しては、どちらかと言えばそれを容認する文化もあれば、犯罪だと見なす文化さえある。主要な宗教は自殺を断罪し、生命は神から授かったものであり、捨ててはいけないと説き、それでもみずから命を絶てば地獄に落ちるか、あるいは来世で生まれ変わるのは非常に悪い業(カルマ)を生み出すと説いている。だが、私たちのような宗教的な信条を持たない者にとって、なぜ自殺はいけないのだろう? 自分の体をどうしようと、それはその人の権利であるのはまちがいないはずだ。
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だが困ったことに、自殺にまで追いつめられたときの妄想は、自分は大切にされていない。人の重荷になっている。自分が死ねばほかの人にはなにがしかの救済になるなどの思い込みだ。また、事態はいずれ好転すると考えられなくなっている。このような誤った思いは、自傷行為へのハードルを低くしてしまうだけである。
それだけに同じ立場の人とともに過ごし、自分が愛されているとあらためて認識することは自殺のリスク軽減につながる。心優しき人との触れ合いは、なんであれ助けになるうる。

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じじぃの日記。

『PRESIDENT』8/16号に「生きることを諦める」は罪なのか 「安楽死」のリアルが、載っていた。

高齢者の自殺

後期高齢者男性全体では、第1位が身体の病気で57.7%、第2位がうつ病で16.2%、第3位がその他の精神疾患で5.5%と健康問題が上位を占めている。項目数では上位10位のうち、健康問題が5項目、家庭問題が3項目、経済・生活問題が1項目、その他が1項目となった。
4階層でみると、すべての階層で身体の病気が第1位となっている。年齢階層が上がるほどに孤独感及び家族の死亡の割合が増え、特に90歳以上では孤独感が第2位となっている。
https://www.mhlw.go.jp/content/r2h-2-4.pdf

私の場合はひとり暮らしなので、孤独と関係があるのだろうか。

「数年前、3Dプリンターで作られた安楽死マシン『サルコ』が話題になった。棺のようなカプセルに入り、患者本人がボタンを押すだけで窒素が充満し、苦しまずに死に至るのだという」

窒素ガスを用いることで、苦しまず死ねるのだそうだ。

あとは、死んだ時の遺体の処理だ。

あまり、周りに迷惑をかけずに死にたいものだ。