Highlights | Xiaomi MWC 2024
新型スマホ 「Xiaomi 13」
シャオミがMWCで新型スマホ「Xiaomi 13」など発表、電動キックスケーターも
2023.02.27 xTECH
中国・小米(Xiaomi、シャオミ)は「MWC Barcelona 2023」の開催前日となる2023年2月26日、スペイン・バルセロナで新製品発表会を開き、スマートフォンからスマートウオッチ、完全ワイヤレスイヤホン、電動キックスケーターまで多彩なラインアップを披露した。近年はMWC開催のタイミングで新端末を発表する大手スマホメーカーが減っているが、代わりにシャオミのような新興メーカーの存在感が高まっている。
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/02372/022700006/
『2035年に生き残る企業、消える企業――世界最先端のテクノロジーを味方にする思考法』
山本康正/著 PHP研究所 2024年発行
世界のテクノロジーは、かつてない速度で進化しています。
2022年11月に登場したChatGPTのユーザー数は、公開からわずか5日で100万人を超え、瞬く間に世界中に広がりました。これはIT史上最速のスピードです。このブームに乗って、生成AIに必要な半導体を製造するエヌビディアの時価総額は、2024年6月、マイクロソフトやグーグル、アップルを抜き、約500兆円で、上場企業の時価総額において世界一となりました。
これまでIT業界を牽引してきたのはビッグテックのGAFAMが中心でした。
第1章 いま押さえておくべき最新テクノロジーの潮流 より
CESと並ぶ欧州の展示会「MWC(Mobile World Congress)」
ここまで、CESという最もメジャーなイベントを例に挙げてきましたが、テクノロジーの動向をキャッチできるイベントは、もちろんこれだけではありません。
必ず足を運んでいるわけではありませんが、「MWC(Mobile World Congress)」もCESと並んで、筆者が最新テクノロジーの動向を追う上で毎年チェックしているイベントです。
MWCは、毎年2月にバルセロナで開催される、世界最大規模のモバイル関連の展示会です。主催は移動体通信事業者や関連企業からなる業界団体「GSMアソシェ―ション」です。
開催地がスペインであるにもかかわらず、というべきか、CESが開催されるアメリカよりも近しいからか、例年、MWCで目立つのは中国企業です。ヨーロッパ初の革新的なプロダクトも発表はされていますが、霞(かす)んでしまい、テクノロジーにおけるヨーロッパの存在感の低下がうかがえます。
前年のCESで見かけたアメリカ企業の新製品が、今年のMWCでは中国企業によって大幅に改良された形で登場した、なんてこともまったく珍しくありません。アイデアの源泉は誰が見てもアメリカ企業でも、性能がさらにブラッシュアップされていて、価格も大幅にダウンしているとなれば、アメリカ企業にとって脅威でしかありません。
アメリカや韓国の企業が目立つCESと、中国企業が目立つMWCを比較することで、トレンドの向かう先や輪郭が、さらにくっきりと浮き彫りになってくるはずです。
MWC2024に見えた中国経済の失速
MWCについても2023年と2024年を比較してみると、2023年にはエネルギッシュに宣伝をしていた中国企業の新プロフダクトの発表は、2024年にはやや縮小し、トーンダウンした印象を受けました。ファーウェイ(Huawei)が5Gと6Gの間の5・5Gのプロダクトを展示したり、スマホメーカーのシャオミ(Xiaomi)が初めて開発したEV「SU7」の展示があったりしたものの、中国経済の低迷の影響が感じられました。
そのため、CESと比べると全体的に盛り上がりに欠けた2024年のMWCでしたが、その中で存在感を見せたのは、やはり韓国です。
半導体であればサムスン電子、バッテリーであればLG化学を擁する韓国は、やはり、どの国であろうと無碍(むげ)にはできません。
MWCは、革新的な新製品・新技術が発表される場として見るよりも、それぞれの国や企業の現時点でのパワーバランスを確かめるという視点でも見たほうが、収穫が多いかもしれません。
ちなみに、2024年のMWCにおける日本企業のハイライトを挙げるならば、KDDIの出展でしょう。
MWCへの出展を続けてきたNTTドコモの社長である井伊基之と、2024年が初出展となるKDDIの社長である高橋誠氏。競合にあたる両社トップが海上で共演を果たしたことは、国内メデイアでも取り上げられました。
例年、MWCに出展しており、バルセロナの地元プロサッカーチーム「FCバルセロナ」のスポンサーにもなっていた楽天グループにも好意的に言及し、日本のモバイル市場の存在感をアピールしたことからも、今後の展開への意気込みが感じ取れました。