じじぃの「ドジャース・大谷の社会学・第2章・おいしいとこ取り!OHTANIの雑学」

Shohei Ohtani homers off Paul Skenes! (FULL AT-BAT!) | 大谷翔平ハイライト

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?app=desktop&v=kKKjHCAPU-4


Curtain Call: Aaron Judge hits two home runs

07/29/2024 MLB.com
https://www.mlb.com/video/curtain-call-aaron-judge-hits-two-home-runs-x1301

大谷翔平社会学

内野宗治/著 扶桑社新書 2024年発行

リベラル時代の新ヒーローはアメリカでどう受容されたのか?結婚フィーバーからグローバル資本主義まで、大谷翔平を知ることで“世界”が見えてくる。

第5章 ビデオゲーム化する現代野球と「パワプロ的」な大谷のホームラン より

大谷のホームラン映像が持つ中毒性

iPhoneで動画の再生ボタンをタップする。画面手前に映るピッチャーズマウンドの投手がセットポジションに入る。画面の奥に見える左打席には赤いヘルメットをかぶった背番号17、大谷翔平がバットを構えている。

投手が東急モーションに入り、キャッチャーミット目がけて投げる。時速150kmを超える速球を大谷が無駄のない、優雅で力強いスイングで弾き返し、良い角度で上がった打球は左中間にグングン伸びていく。打球を追いかけようとした外野手に早々に諦めて打球を見送っている。空中からようやく落下してきた白球はフェンスの奥にある岩山を直撃し、大きく弾む。アナハイムの夜空に花火が打ち上がり、大歓声のなか、大谷が涼しげな顔でダイヤモンドを1周する。

現地で実況を担当するアナウンサーは「スゴイ!」「オハヨーゴザイマス!」などと知っている日本語を適当に交えて、特大ホームランの興奮を視聴者に伝える。大谷は三塁を回ったところでベースコーチャーとハイタッチして、ホームイン。ダッグアウトに戻った大谷の頭に同僚のマイク・トラウトが「兜」をかぶせ、チームメイトやスタッフの一人ひとりが大谷とハイタッチを交わす。画面にはリプレイが流れ、測定された打球の速度と角度が表示される。打球速度112.4マイルは、大谷が今年放ったホームランで何番目に速い打球かうんぬん……。

大谷がロサンゼルス・エンゼルスの選手として6年間で放った計171本のホームランは、その全てが30秒から1分程度のハイライト動画として編集され、メジャーリーグMLB)公式サイト「MLB.com」やMLB公式アプリ「At Bat」で公開されている。

YouTubeMLB公式チャンネルでも同じ映像を観ることができるし、日本のテレビニュースで同じ映像が流れることもある。「野球の華」であるホームランの瞬間を切り取って、忙しい現代人でも楽しめる短時間の「動画コンテンツ」としてパッケージ化したものだ。3時間を超える野球の試合を今どき、プレーボールからゲームセットまで見ていられる人はそう多くない。

僕らはだいたい、大谷のホームランや奪三振シーンなどを「おいしいとこ取り」できれば満足なのだ。

3時間を超える野球の試合を見続けるのは退屈だが、大谷のホームラン映像は不思議なことに何度見ても飽きない。
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大谷のホームランには電子音楽にも通じる、反復的で中毒的な快感がある。

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じじぃの日記。

6月19日、NHK BS1MLB ロッキーズドジャース戦を観た。

ドジャース1番打者ベッツ選手は、左手に約158キロの直球が直撃。検査の結果、骨折が判明。長期離脱が決まった。

大谷選手はベッツ選手の穴埋めをするかのように、2番打者から1番打者に変更になった。

大谷選手のホームラン20号(今季のメジャー最長飛距離となる145メートル)もすごかったが、9回の逆転劇はすごかった。

「9回に5点差を逆転する勝利は球団では1929年以来95年ぶり。ビハインドの展開で9回以降に満塁弾と3ランを同イニングに記録したのは史上初だ。8回を終えて5点ビハインドのビジターチームは327連敗中だったが、この記録にも終止符を打った」

ロバーツ監督は試合後、「チームは全体的に素晴らしいパフォーマンスだった。ショウヘイはリードオフの打順(1番)でそつなく仕事をしてくれたのは大きい」と語った。

この頃のドジャース戦は7~9回で逆転勝ちするケースが多い。

このあたりが、「おいしいとこ取り」です。