じじぃの「植物学・ダイコンとニンジン・色を塗らないとよく似ています!面白い雑学」

大根を輪切りにすると


大根1

野菜日記(農健クラブ)
●肥大の仕組み
大根を輪切りにすると、外側の表皮に近い部分が輪になっています。これを「形成層輪」と呼びます。
形成層輪の外側を「師部」、その内側の柔組織を「木部」といいます。大根の師部は極めて薄く、形成層輪の内側にある木部柔組織が生育するに従い肥大するので、大根は「木部肥大型」と言われます。これとは逆に人参は師部が肥大化します。
http://oisi-yasai.jugem.jp/?eid=451

『面白くて眠れなくなる植物学』

稲垣栄洋/著 PHP研究所 2016年発行

PartⅡ 面白くて眠れなくなる植物学――ニンジンの上手な描き方 より

ニンジンの横線

ダイコンとニンジンのイラストを描くことができますか?
色を塗らないと、ダイコンとニンジンとはよく似ています。
それでは、ニンジンの方には、何本か横線を描いてみてください。横線を書くと、ニンジンらしくなります。

実際に、ニンジンを見ると表面に横線があります。これは、細い根っこが生えていた跡です。この根っこの跡は、でたらめに出ているわけではありません。根っこの痕跡を見ると四方向に並んでいることがわかります。
線ではなく、点々を盾に並べて書くとダイコンに見えます。
ダイコンにも、ニンジンと同じように根の痕跡がありますが、ダイコンは線のようにならず、点が並んでいます。ちなみにダイコンの根の痕跡は二方向に並んでいます。

断面からわかる「形成層」

ニンジンを輪切りにして断面を見ると、木の年輪のような同心円があり、内側の芯の部分と、外側の部分とに分かれているのがわかります。この境目が形成層と呼ばれるものです。

形成層の内側の芯の部分が、根っこで吸った水を運ぶ導管がある木部と呼ばれる部分です。そして、形成層の外側の部分が栄養分を運ぶ師管がある師部と呼ばれる部分です。この導管と師管のセットと維管束と呼びます。ニンジンは維管束が形成層に沿って規則的に並んでいるのです。

ニンジンの横線のところに包丁を当てて、縦に切ってみると、横線のところから、内側に根が伸びていて、木部と師部の境目にある形成層までつながっているのがわかります。根で吸われた水分は、形成層まで運ばれ、木部を通って地上に吸い上げられていくのです。
ただしダイコンは、輪切りにしてみても、ニンジンのように明確に同心円は見られません。ニンジンは主に形成層の外側の部分が肥大して大きくなりますが、ダイコンは形成層の内側が肥大しています。そのため、形成層は皮のごく近くにあり、目立たないのです。
このような形成層があるのは、双子葉植物の特徴です。

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どうでもいい、じじぃの日記。

ダイコンとニンジンはどうが違うの?

「色を塗らないと、ダイコンとニンジンとはよく似ています」
しかし、ダイコンとニンジンを切って中を見ると、かなり違っている。

「ニンジンは主に形成層の外側の部分が肥大して大きくなりますが、ダイコンは形成層の内側が肥大しています」
肥大化した部分の違いで、見た目が変わってくるのだとか。

実は、ダイコンにはビタミンCが多く含まれていて、ニンジンには「アスコルビナーゼ」という酵素が多く含まれている。
アスコルビナーゼ」はビタミンCを破壊してしまうので、ダイコンとニンジンの食べ合わせは良くないのだとか。