じじぃの「ニトログリセリンの発見・狭心症の治療薬!ケミストリー世界史」

狭心症治療薬】国試頻出薬剤 ニトログリセリンの作用、適応、副作用

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=JGFEcaGkACo

ニトログリセリンの使い方

神戸掖済会病院
ニトログリセリン狭心症に対するお薬で、狭心症のある患者さんは外出する場合など常に携帯してください。
胸痛時にはすぐに一錠を舌の下に入れてとかしてください。本来狭心症であれば1~2分程度で効果は見られます。もし、5分以上しても症状が軽減しない場合はもう一錠舌下して下さい。これでおさまらない場合はすぐに医師に相談しましょう。
http://www.kobe-ekisaikai.or.jp/kakuka/junkanki/attention/nitoro.html

『ケミストリー世界史 その時、化学が時代を変えた!』

大宮理/著 PHP文庫 2022年発行

第12章 資本主義から帝国主義へ より

1846年 ニトログリセリンの発見――のちのノーベル賞創設に大きく貢献

狭心症の画期的な治療薬
スイスでシェーンバインが妻の木綿のエプロンを吹っ飛ばした1年後の1846年、イタリア4のアスカニオ・ソブレロは、グリセリンというありふれた液体に濃硫酸と濃硝酸を加えることで油のような液体をつくりあげました。正体不明の新しい液体をなめると激しい動悸で脈が速くなり、頭痛に襲われました。
この液体が衝撃で激しく爆発する物質だとわかるのに、そう長くはかかりませんでした。ソブレロも実験中に爆発事故に遭遇しています。この液体こそ、爆発性のニトログリセリンだったのです。
ニトログリセリンの製造が始まると、爆発事故が起こる一方で、狭心症(心臓の血管が狭くなって発作に苦しむ病気)の従業員は製造工場にいるかぎり発作にならないことがわかり、狭心症の画期的な治療薬になったのです。

●一酸化窒素は血管を拡張する
このメカニズムは長いあいだわかりませんでしたが、ニトログリセリンから代謝で生じるごく微量の一酸化窒素(NO)に血管を拡張する作用があり、生体内でもつくられていることを解明した3人の科学者に、1998年のノーベル生理学・医学賞が贈られました。
ヒルや蚊のような吸血生物が血を吸うときも、一酸化窒素を放出して血管を拡張させています。新生児の肺動脈が開かず、生後すぐに亡くなる病気があるのですが、現在では、一酸化窒素を利用して肺動脈を拡張させることで治療できるようになりました。
また、血管が常時拡がっていては心臓に負担がかかり、短命になってしまいます。血管を拡張する一酸化窒素を打ち消す酵素によって、血管をもとどおりにすることができるのですが、この酵素を邪魔してブロックする分子が発明され、世界中の殿方たちの救世主となりました。その薬はクエン酸シルデナフィル、商品名「バイアグラ」です。

ニトログリセリンで油田火災を消火
ソブレロが発明したニトログリセリンは爆発の威力が凄まじいので、あっという間に世界中で利用されるようになりました。液体の爆薬として鉱山の発破用爆薬などの需要が激増しましたが、輸送中の船や馬車、倉庫、製造工場、ありとあらゆるものを容赦なく吹っ飛ばしたのです。
フランスの名作映画「恐怖の報酬」(1953年)は、巨額の報酬をめあてに液体のニトログリセリンを油田火災現場までトラックで運んでいく4人組のスリル満点の作品で、ニトログリセリンの威力と恐怖を描いています。
今日でも、油田の火災では火が噴き出ているまわりに爆薬を並べ、それを爆発させて空気を遮断し、燃焼を阻害することで消火します。

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どうでもいい、じじぃの日記。

ニトログリセリン狭心症に対するお薬で、狭心症のある患者さんは外出する場合など常に携帯してください。

私は昔から、心臓に毛が生えている、と言われてきた。
たぶん、褒め言葉じゃないだろうなあ。 (^^;;