じじぃの「ガルバーニのカエル実験・そのとき脚が動いた!ケミストリー世界史」

Personalized Deep Brain Stimulation Therapy (DBS)

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=XCY8uQr2LKo

電気刺激を受けた死体の漫画


ガルヴァーニ電気

ウィキペディアWikipedia) より
ガルヴァーニ電気とは、18世紀後半の物理学者・化学者であるアレッサンドロ・ボルタによって命名された化学的作用による電流の発生を指す用語。
その名は、生物内で電気が発生し、またその作用によって生体の筋肉組織が収縮・痙攣することを発見した同時代の化学者ルイージ・ガルヴァーニに由来し、特にこの現象を指してガルヴァニズムと呼ばれる(今日の電気生理学の嚆矢)。ボルタは、ガルヴァーニの発見に対して電流発生の仕組みを非有機体によって再現し(ボルタ電池)、理論化したが、ガルヴァーニは自分の発見を有機体に生命を与えるもの(「動物電気 (animal electricity)」)の発見だと考えていた。
【医療分野】
ガルヴァーニの甥であるジョヴァンニ・アルディーニは、伯父が主張した原理(生体への電気の作用)を応用して、「心神喪失の数例」の症状の緩和に成功し、「完全な成果」を収めたと主張した。今日に電気けいれん療法は、重度のうつ状態の妊婦(胎児への影響が最も少ない)や、治療抵抗性を持つ大うつ病患者への治療法の1つとして用いられている。半数に改善の効果が期待できるが、残りの半数は12ヵ月以内に再発する可能性があることがわかっている。
医療分野での診断や治療のために人体に電気を流す応用技術は、今日では電気生理学の名の下で実践されている。これは心臓や筋肉、また脳の電気的活動を記録するというものも含まれ、すなわち、心電図検査、筋電図検査、脳波検査のことである。

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『ケミストリー世界史 その時、化学が時代を変えた!』

大宮理/著 PHP文庫 2022年発行

第11章 産業革命と市民革命 より

1791年 ガルバーニ動物電気――カエルの実験から電気の流れを発見

●そのとき、脚が動いた!
イタリアのボローニャ大学は世界最古の大学で創立は1088年(日本では平安時代)。その由緒ある大学の医学部の解剖学者ルイジ・ガルバーニ1780年代末、解剖したあとのカエルの脚に鉄と銅などの2種類の金属が触れ合うと、脚が痙攣することを発見しました。ガルバーニは、動物から発する電気、すなわち動物電気のせいだと結論づけたのです。
それまで、人類が知っていたのは静電気しかありませんでした。古くはギリシャ時代に、琥珀をこすると物を引きつける現象が知られていました。1600年、エリザベス1世の侍医まで務めた、医師で科学者のウィリアム・ギルバートは、琥珀のこの性質は磁石の力とは別の力であるとして、「琥珀」を意味するギリシャ語の「エレクトロン」から「エレクトリック」と名づけています。
その後も静電気の実験は盛んに行われましたが、電気の流れ=電流というものを取り出した人は誰もいませんでした。ですから、動物から電気の流れを発見したというのは大発見だったのです。

●2種類の金属が触れていることが電気の発生の本質
このガルバーニの報告が1791年に発表されると、大ブームとなり、動物電気を見たさに学者たちはカエルを乱獲して実験しました。映画「アマデウス」で描かれたように、モーツァルトが死の床で最後の名作「レクイエム」(鎮魂曲)を命を削って作曲しているとき、カエルもまた受難の時代を迎えたのです。
物理学、とくに静電気の実験などで、電気発生の大家だった大学教授アレッサンドロ・ヴォルトは、ガルバーニの報告を見てから研究に着手し、やがて動物の体から電気が発生しているのではなく、触れている2種類の金属が本質だと見抜いて、金属の種類を変えるなど、さまざまな実験をした。
具体的には、自分の舌に銀のコインとスズ箔を接触させて酸味を感じる実験をしたり、目に2種類のコインを振れさせて電気を感じたりする実験など、自身の体で容赦なく実験をしまくったのです。

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どうでもいい、じじぃの日記。

脳に電気刺激を与えるデバイスを埋め込み、抗うつ剤の効かないのうつ病を治療することに成功

うつ病は、気分が強く落ち込み憂うつになる、やる気が出ないなどの精神的な症状のほか、眠れない、疲れやすい、体がだるいといった身体的な症状が現れることのある気分障害の一種です。
大学の研究グループが行なったのは、脳の奥へ電極を差し込み、電気刺激でうつ症状を緩和する治療法(「脳深部刺激法」)です。
しかし、脳深部刺激法でうつを治療するやりかたは確実なものではないし、今回のこの成果が今後もずっと続くとは限らないのです。
とか。