じじぃの「科学・芸術_998_米国の企業・エヌビディア(半導体)」

半導体大手エヌビディア 純利益8.7倍 業績急拡大(2024年2月22日)

動画 YouTube
アメリカの大手半導体メーカーエヌビディアが先月までの3ヵ月間の決算を発表し、最終的な利益が前の年の同じ時期と比べておよそ8.7倍になり、過去最高となりました。
https://www.youtube.com/watch?v=IE8Mzx52y-Q

NvidiaIntel時価総額の比較


【朗報】Nvidiaが止まらない!時価総額で王者Intelを超える!!

2020年7月8日 東大ぱふぇっとの米国株式投資ブログ
2020年にコロナウイルスパンデミックが、Nvidiaのテクノロジーを使用するクラウドベースのデジタルサービスへのシフトを加速させたことを投資家が確信しているため、株価が70%以上も上昇しました。
これによってNvidia時価総額は1,000億ドル以上増加し、約2450億ドルとなりました。一方でインテルの市場価値は2,490億ドルで、今年のシェアはこれまでに約2%減少しています。
https://selfinvest.net/2020/07/08/good-news-nvidia-wont-stop-market-capitalization-exceeds-king-intel/

エコノミスト』2022年2.1号

需要大爆発 半導体 メタバース、グリーン、デジタル

GPUの重要性が高まり、エヌビディアがメタバース時代主役に 【執筆者】津田建二 より

躍進エヌビディア GPUの重要性が高まる メタバース時代の主役へ

米エヌビディアは、製造専門のファウンドリー(受託生産)企業も含めた半導体企業ランキング(IC Insights調べ)で、2021年に7位に位置づけられており、売上高230億ドル(約2兆6000億円)のファブレス半導体メーカーだ。同社の株価は上がり続け、時価総額は21年11月には一時8000億ドルを超えた。現在は7000億ドル程度だが、いずれ1兆ドルに向かうという報道もある。
エヌビディアは長年、半導体業界トップだった米インテル時価総額2200億ドルを超えるような企業になぜなったのだろうか。もともとゲームの絵(グラフィックス)を描くためのチップであるGPU(画像処理回路)を設計していたファブレス企業だった。今でもゲーム部門の売り上げが全社の中で最も大きい。ところが近年、AI(人工知能)ブームである。また、クラウドコンピューティングも当たり前に使われるようになってきた。ここにGPUが大量に使われ始めたのである。

「工業用にも使える」

エヌビディアのグラフィックスチップは、ゲームで描いた映像を現実の世界にも適用できることでVR/AR(仮想現実/拡張現実)の世界にも使われている。コンピューターで絵を描く作業はGPUの機能そのものだからである。
VR/ARで描く画像を、できるだけ実写に近い状態に近づけようとする「レイトレーシング技術」は昔からあったが、写真と区別がつかないくらいの出来栄えにするためには、とても長い時間がかかっていた。生まれた時が高齢者で年を取るにつれて若返っていく、という映画「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」でもレイトレーシング技術が使われたが、絵を描くのに何週間も要したといわれている。
エヌビディアはリアルタイムのレイトレーシング技術を開発、これによってVR/ARで描く実写に近い映像を瞬時に描けるようになり、最近これはメタバース(Metaverse)と表現されるようになった。メタ(Meta)とは日本語の「超」、バース(Verse)は宇宙(ユニバース)を意味する造語だ。
メタバースの世界はVR/ARによるゲームや、Zoomなどのビデオ会議だけではなく、工業用にも使われる」と、同社のトップであるジェンスン・ファンCEO(最高経営責任者)が述べている。
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三次元シミュレーションを用いて現実と仮想の世界を創出する「デジタルツイン」をもっとビジュアルに表現する技術がメタバースでもある。

時価総額1兆ドルへの道

エヌビディアが狙うデータセンターは、インテルや米AMDなどとも競合し、データセンター市場は場激しい取り合いとなるだけではなく、推論と学習機能を含めたAIチップメーカーとも競合することになろう。また、クラウドスーパーコンピューターのようなHPC(高性能コンピューティング)分野でも彼らとは競合する。しかし、幸いTSMCのようなファンドリーとは補完関係にあり、互いに成長できる。また、メモリーメーカーの韓国サムスン電子ともエヌビディアぼGPUやCPUは補完関係にある。
一方で、英アーム買収の動向にも注目が集まる。エヌビディアは、ソフトバンクグループの孫正義会長から要請を受け、アーム買収を決断した。アームの超並列処理が可能なメ二―コアのCPUコアを搭載したシステムLSIは、データセンターなどで、GPUの制御にも威力を発揮する。
ただし、この買収は問題がある。アームの中立性、すなわち、どの半導体メーカーやシステムメーカーにもライセンス供与できるという立場が崩れてしまう恐れがあるからだ。特定の1社の傘下に入ってしまえば、他の半導体メーカーはアームに注文しづらくなる。米連邦取引委員会(FTC)は、この中立性を問題視、独占禁止法に触れるとして買収を阻止する訴訟を起こしている。
しかし、ITが今後とも長期にわたって成長することは間違いない。それもクラウド、AI、IoT(もしくはデジタルトランスメーション)、5G(第5世代移動通信システム)、さらには自律化、そしてサイバーセキュリティーなどのITトレンドも見えてくる。さらにメタバースが加わる。エヌビディアがここに技術を集中している限り、時価総額1兆ドルも夢ではないだろう。