じじぃの「カプサイシン受容体・なぜトウガラシは痛みを引き起こすのか?痛覚のふしぎ」

Why Do Hot Peppers Cause Pain?

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https://www.youtube.com/watch?v=73yo5nJne6c

ノーベル物理学賞・真鍋淑郎さんに“メダル授与” (2021年12月7日)

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https://www.youtube.com/watch?v=UkvtxGUYzAc

唐辛子の効果・効能 カプサイシンによる健康効果と効能

香辛料・高温、刺激感じる仕組みは同じ

2021年11月12日 日経サイエンス
2021年のノーベル生理学・医学賞は、温度受容体および触覚受容体を発見した功績で、米カリフォルニア大学サンフランシスコ校教授のデービッド・ジュリアスと、米スクリプス研究所教授のアーデム・パタプティアンの2氏に授与される。
人間は様々な感覚を通じて自分の周囲にある環境を把握しており、体には目や耳などのセンサーが備わっている。しかし、物体の温度や肌触り、自分の体の姿勢、さらには痛みといった感覚は一体どんなセンサーでとらえているのか。視覚や聴覚の仕組みが20世紀の前半から精力的に研究されてきたのに比べ、その仕組みは長らく謎に包まれていた。
ジュリアス研では当時トウガラシの辛み成分であるカプサイシンの受容体を探す研究を進めており、富永も途中からチームに加わった。ジュリアスらはトウガラシの刺激に反応する痛みの受容体を探していた。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC26A910W1A021C2000000/

『痛覚のふしぎ 脳で感知する痛みのメカニズム』

伊藤誠二/著 ブルーバックス 2017年発行

トウガラシの主成分カプサイシンの受容体 より

トウガラシが多く入った辛いものを食べると額や鼻の頭から汗がふき出るのを経験したことがあるでしょう。トウガラシの刺激は舌から顔面の感覚を支配する三叉神経を通って脊髄のすぐ上にある延髄に伝えられ、自律神経を介してあるいは反射的に額から汗が出てくるようになります。以前は冬にトウガラシを新聞にくるんで背中に入れたり、靴の中に入れたりするとほかほかしてくるので、カイロ代わりに使っていたようです。赤色トウガラシのエキスを胃に入れると体温が下がることも古くから知られていました。これはトウガラシの、熱の放散を高めて体温を下げようとする放熱作用によるものです。
興味深いことに、トウガラシの主成分カプサイシンがヒトを含め多くの動物種で体温を下げるだけでなく、痛みを誘発することもよく知られていました。お風呂で石鹸が眼に入り痛い思いをした経験があるでしょう。同じように、カプサイシンも眼にたらすと非常に強い痛みを引き起こします。ちなみに、インカ帝国の人々は16世紀に侵入してきたスペインの軍隊に対して、トウガラシを乾燥させ粉にしたものを眼潰しに使用していたことが記録に残っています。今でも護身用の催涙スプレーカプサイシンが含まれています。

ガルバーニ動物電気と興奮性細胞

18世紀の後半、イタリアのガルバーニは、カエルを解剖した際に、偶然、切断用と固定用の2つのメスをカエルの脛の神経にあてたところ、神経が震えたことから、カエルの脚の中に電気が起きているのを見つけたといわれています。2本のメスが電極の役割をしたのです。
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ヒトの体は約40兆個の細胞からできていて、細胞外のさまざまな情報分子を細胞内のシグナルに変換しています。光、音、熱などの感覚情報を視覚、聴覚、体性感覚に変換する仕組みは、これまでの慣習で感覚受容器と呼ばれますが、細胞外のさまざまな情報分子を細胞膜で結合して、細胞内のシグナルに変換するタンパク分子は受容体と呼ばれます。これから述べるカプサイシングルタミン酸などの化学物質が結合して活性化されるイオンチャネルも、受容体あるいは受容体チャネルと呼ばれます。

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どうでもいい、じじぃの日記。
「辛い」はどこから来るのだろうか?
2021年度のノーベル生理学・医学賞は、人間の熱さや接触を感じるセンサーの発見で、アメリカのデビッド・ジュリアス氏とアーデム・パタプティアン氏の2人に贈られた。
「熱い」とか「冷たい」という温度の感覚。
実は、「温度センサー」で感じている。唐辛子を食べると口の中が熱く感じる。
ジュリアス氏は、1997年にトウガラシの辛み成分カプサイシンを感じる「カプサイシン受容体」を見つけた。
辛いと対応するイオンを流す。これが辛さだけでなく43度以上の熱さでも流す。同じセンサーが別の刺激でも動く。そして両方とも辛い、熱い、でなく「痛い」と感じる。
ということで、辛さか熱さかどっちでも動くセンサーを発見した。
とうがらし(カプサイシン)の辛味と痛みは「温度を感じる分子」を刺激するのだとか。
2021年、ノーベル賞メダルの授与は去年に引き続き、受賞者が居住する国で行うことになった。