じじぃの「アレクサンドロス大王・マラリア蚊に刺されて死んだ?人類はパンデミックをどう生き延びたか」

What If We Killed All Mosquitoes?

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=9w-5wJYVmcw

マラリア媒介の蚊

初のマラリアワクチン、WHOがアフリカの子供への使用推奨

2021年10月7日 BBCニュース
世界保健機関(WHO)は6日、世界初のマラリアワクチン「RTS,S」について、アフリカの大半の地域における子供への使用を推奨すると発表した。WHOのテドロス・アダノム・ゲブレイエスス事務局長は、「歴史的瞬間」だと述べた。
https://www.bbc.com/japanese/58813906

『人類は「パンデミック」をどう生き延びたか』

島崎晋/著 青春文庫 2020年発行

英雄アレクサンドロス大王の早すぎる死の真相――前323年・マラリア・古代マケドニア より

北はアイルランドから南はサハラ砂漠を越えてエチオピアまで、西はイベリア半島から東はジャワ島まで、24の言語と80以上の異本でその英雄譚が伝説色を濃厚に帯びて語られる。民族や宗教の壁を超えて愛され、大王の尊号で呼ばれることが多い人物。マケドニアアレクサンドロス3世がそれである。
ここでいうマケドニアは現在の北マケドニア共和国ではなく、古代のマケドニア。現在の地名でいえば、ギリシャ第2の都市テッサロニキを中心とする中央マケドニアに相当する。古くはアテナイやスパルタなどから北方の蛮族と目されていたが、アレクサンドロスの父フィリッポス2世の代にはスパルタを除く全ギリシャ都市を同盟のもとに従属させた。
20歳にして父の跡を継いだアレクサンドロス。彼の名を不朽のものとした要因は、超大国のアケメネス朝を滅ぼしたことと、33歳にしてあっけなく世を去ったことが挙げられる。言い方はよくないが、大きな失敗をやらかす前に亡くなったこと、それも急死であったこともその要因のひとつである。
フィリッポス2世の死も突然だったが、それは暗殺だった。対してアレクサンドロスの死因は熱病であった。その最期について、2世紀のギリシャ人フラウィオス・アッリアノスの著作『アレクサンドロス大王東征記』は次のように語る。
場所は現在のイラク南部に位置するバビロン。遠からずアラビア遠征に出立しようという夜のことだった。
側近たちとの酒席を楽しんだアレクサンドロスは入浴ののち寝床につくが、ほどなく起き出し、同じ顔ぶれで飲み直す。それからまた入浴したのち軽く食事をとったときには、すでに発熱を覚えていた。
一晩眠れば大丈夫と考えたのだろうが、翌日には歩くのが億劫になっていた。それでも日課を欠かすわけにはいかないと、担架でその身を運ばせて神々への供犠を済ませる。そのあとは貴賓室で身に横にしたまま、入れ替わりやってくる指揮官たちに、日暮れまで行軍と航海についての指示を与え続けた。
翌日も同じようにして過ごすが、いったん下がった熱が夜になって再び上がり、一晩中下がらなかった。
熱が下がらぬまま同様の日課をこなすこと数日。病状は悪化の一途をたどり、ついには指揮官たちが寝室に入ってきても、彼らを見分けるどころか、声も出せないほど衰弱しており、その後も昼夜を分かたず高熱状態が続いた。
王がすでに亡くなったとの噂が流れたことから、その真偽を確かめようと一般の兵士までが見舞いにやってくる。アレクサンドロスは律義にも一人ひとりに心持ち頭をもたげるようにして会釈を返し、両の目で応じた。
アッリアノスは死の瞬間について記していないが、日々衰弱していくその描写からは、眠りにつくかのように静かに息を引き取ったものと推察される。
症状についても発熱以外では、どんなに気力を振り絞っても抗えない脱力感と倦怠感に襲われていたことが推測できるだけ。アッリアノスも具体的な病名は何も挙げていないが、現在ではそれを「マラリア」に帰する見方を定説化している。

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どうでもいい、じじぃの日記。
蚊は人を刺して血を吸うのに、なぜ感染してしまうのか?
蚊は人を刺す時に、血液が固まって傷口が塞がるのを防ぐために、唾液を人の体内に注入する。その唾液の中のウイルスや細菌が人の体内に入る。
マラリアは、「ハマダラカ」という蚊によって媒介される感染症だそうだ。
ネットで「マラリアで死亡した人物」をキーにして検索してみた。
平清盛一休宗純ツタンカーメンアレクサンドロス大王…。
全世界で、年間100万人がマラリアで亡くなっている。
地球温暖化で、マラリアなどの病原菌を媒介する蚊が生息できる等温線が移動している。
平清盛が生きていた時代は日本列島の気温はそれほど高くなかったのかもしれない。
平清盛も、アレクサンドロス大王も、たかが蚊で命を落とすとは思わなかっただろうなあ。