じじぃの「科学・地球_211_5000日後の世界・次の経済・GAFA後の世界」

Google Cloud Platform 徹底活用 ~ 今日から始めるGCP

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=-QvMk7WJz1E

Google Cloud Platform とは?

2015/11/02 
こんにちは。株式会社トップゲート GAEマイスターの @sinmetal です。
今回は最近日本でもだいぶ利用者が増えてきた Google Cloud Platform (GCP) について、お話します。
GCPとは、GoogleGmailYouTubeなど、自社のサービスのために構築したインフラを、開発者に提供しているサービスです。
https://www.topgate.co.jp/google-cloud-platform-%E3%81%A8%E3%81%AF

5000日後の世界 すべてがAIと接続された「ミラーワールド」が訪れる

ケヴィン・ケリー(著)
『WIRED』誌創刊編集長として長年ハイテク業界を取材していたケヴィン・ケリー氏に言わせれば、今ほど新しいことを始めるチャンスにあふれている時代はない。
はじめに
第1章 百万人が協働する未来
第2章 進化するデジタル経済の現在地
第3章 すべての産業はテクノロジーで生まれ変わる
第4章 アジアの世紀とテック地政学
第5章 テクノロジーに耳を傾ければ未来がわかる
第6章 イノベーションと成功のジレンマ

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『5000日後の世界』

ケヴィン・ケリー/著、大野和基/インタビュー、服部桂/訳 NHK出版 2021年発行

第2章 進化するデジタル経済の現在地 より

AIが生み出す変化を思考する方法

最近では、AIを搭載した自動車など、いろいろなものとAIをかけあわせようになっています。私は以前「AIと組み合わせるのが最も不可能だと思えるようなもの」というリストを作り、その最後に「編み物とAIとの組み合わせ」を書きました。しかし、実際にはすでにこの組み合わせは実現してしまいました。
先日ドイツの人からある手紙を受け取り、その中で編み物に関するAIプログラムを作ったと書かれていたのです(笑)。ですから、何かに知性を付与したり、あるいはより「スマートに」していったりということにはまったく驚かなくなりました。むしろAIで驚くべきことが起こるとしたら、AIを付けたことによる副次的な効果です。
どういうことか説明しましょう。SFの大家、アーサー・C・クラークはこのようなことを言っていました。「オートメーションを想像するのは非序に簡単だ。すべてが自動化される、例えば馬車が自動車になるというようなことを想像するのはいとも簡単なことだ。しかし、オートメーションによって真に重大なインパクトがもたらされたのは、車の登場による副次的効果だ。例えば、道路の渋滞、あるいはラッシュアワーの発生。あるいはドライブインスタイルの映画館……そういう副次的な効果、つまり最初の導入から波及していくものを想像するのが難しいんだ」と。
だから「XとAIが組み合わさったら」という部分を想像するのはやはり同じように容易であり、二次的な影響を考えることこそが困難なのです。
こういった二次的な効果を考えるときに、私がどのように思考するかをお伝えしましょう。例えば自動車の場合です。自動車が世界中に遍在する、つまりユビキタスになったときにどうなるのかということを想像します。そうすると、渋滞とか、あるいはラッシュアワーといった現象が出てくるということになります。
AIに置き換えてみると、やはりそれらが偏在するようになったとき、すなわち皆が持っていていろいろなところにあり、そして特に目につくものではなく、もう当たり前のように生活に浸透した場合にどうなるかということを考える。
少数だけではなく、皆が待っているという状態になったとき、例えば一部の人たちは「そういうAIはまったく使わない」という生活を送るようになるかもしれない。あるいは、偏在するAI同士のコミュニケーションが行われるようになったら、またまったく違う世界が生まれるでしょう。
違うレベルのAIが別途生じたりして、AIとAIの間の関係も面白くなってくるかもしれない……そういうストーリーが、面白いストーリーへとつながっていく。私はいつも、そういう風にものを考えています。

プラットフォームが次の経済のカギを握る

資本主義の未来は、いまの政府や会社のようなものとは思えません。まず政府があり、プラットフォームがあり、会社があるという形です。そしてプラットフォームの勃興の先に未来の資本主義があります。近年では、世界的に活動するGAFAやテンセント、バイドゥなどの大企業がプラットフォームを運営していますが、プラットフォームは、会社でも政府でもない中間的な存在であることがわかってきたのです。
1980年代までは、会社と政府とNPOがあり、NPO第3セクターと呼ばれていました。ですからプラットフォームは、この3つに加わる第4の要素になりますね。
プラットフォームは会社によって経営されるものの、政府的な機能を果たします。オープンな性格で誰にでも開かれ、いろいろなサービスを提供し、社会保障番号のようなIDも発行してくれます。プラットフォームは以前政府がやっていた仕事も代行してくれます。
しかし経営形態は株主と会社です。形態はハイブリッドで、両者に属さない多くの性格も持っています。人々はプラットフォームで多くの時間を過ごすことになり、ある種のメディアとして、つまりニュースも伝わるメディアとして、昔の第4の権力とも言われていたメディア企業のような働きをしますし、エンタメの機能もあります。
それ以外には、流通モデルとして、電話会社のように商売もします。ユーチューブのようなサービスやグーグルの検索サービスのような役割も果たします。
最近はグーグルがいろいろな質問に答えてくれるので、公共図書館を利用する人々も少なくなりましたが、図書館のような役割も持っています。以前は政府が図書館に資金を出していましたが、いまではグーグルがそれを行っており、かつて政府が担っていた検索機能はこうしたプラットフォームの仕事になるのです。
新しい形の資本主義は、こうしたプラットフォームを理解し発展させることで進んでいくでしょう。プラットフォームを運営するGAFAのような世界的企業は政府と似ており、同じような権力を持っていますが、政府のような責任はほとんど負っていません。われわれは全員で、彼らの役割と政府との関係を理解している最中なのです。
この新しいプラットフォームが、政府のように公平さを公平さを保つ役割を果たせるかは未知数です。

私もまだそれがどんなものになるのかわかりませんが、資本主義の未来はプラットフォームの進化次第だと思うのです。