じじぃの「メガロドン・巨大サメ・クジラを襲い食べた?消えた巨大生物」

Why Megalodon (Definitely) Went Extinct

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=BTPcq2HczVY

megalodon (Carcharocles megalodon)


megalodon

Britannica
megalodon (Carcharocles megalodon), member of an extinct species of megatooth shark (Otodontidae) that is considered to be the largest shark, as well as the largest fish, that ever lived. Fossils attributed to megalodon have been found dating from the early Miocene Epoch (which began 23.03 million years ago) to the end of the Pliocene Epoch (2.58 million years ago). The word megalodon, a compound of Greek root words, means “giant tooth.”
https://www.britannica.com/animal/megalodon

『消えた巨大生物 スーパービジュアル再現』

エマニュエル・グルンドマン、ピエール=オリヴィエ・アントワーヌ/著、福井県立大学恐竜学研究所/訳 NATIONAL GEOGRAPHIC 2019年発行

第4章 海の怪物たち より

ティーブン・ゴッドフリー 古生物学者 カルヴァート海洋博物館(アメリカ、メリーランド州ソロモン)

メガロドンは学名でオトドゥス・メガロドン(以前はカルカロクレス・メガロドンあるいはカルカロドン・メガロドンとも呼ばれていた)といい、歯の生えた巨大サメの絶滅種です。化石になった歯の長さは10~18cmあります。
メガロドンホホジロザメの体の各部の大きさが同じ比率として、発見されている歯から計算すると、メガロドンの大人の大洋が15mを超えます。メガロドンがどんなイメージの動物かというと、ボディビルダー顔負けのがっしりとした巨大なホホジロザメというところでしょうか。

エサの海生哺乳類、特にクジラを食べられるように顎の幅がかなり広くて、噛む力も強く、ブルドックのような顔立ちをしていました。その威力たるやまさに殺戮マシーンです。

(略)
メガロドンの噛んだ痕が残る骨の化石も発見されています。形状と大きさから、これが非常に古いイルカの仲間の尾の骨だと分かりました。この骨が普通の骨と違うのは、あちこちに深い傷がある点です。この傷は、狩りをしていたメガロドンに尾を二度噛まれてできたものと考えられます。そうすると深い傷が2つもあることの説明がつくわけです。メガロドンは一度噛んでから、また噛んだのです。強烈な力で噛まれた尾は骨に傷がつき、ひょっとすると食いちぎられたかもしれません。
メガロドンは、同時代に生息していたクジラ、イルカ、アザラシ、マナティーなど多くの海生哺乳類の進化の後を追い、次第にこうした海生哺乳類だけを獲物にするようになっていったと思われます。メガロドンの先祖の歯はとても滑らかで、進化の最初のステップで鋸歯(のこぎりば)が獲得されました。実際、大きな獲物は丸呑みにできず、歯を肉に食い込ませるようになっていたはずで、そういった歯は口いっぱいの獲物を切り裂くためにうってつけだったのでしょう。
メガロドンの体は1日に推定2トンの食べ物を必要とします。これはウシなら1頭半分、イルカなら2頭分というとんでもない量です。メガロドン代謝がどれくらいのスピードでカロリーを消費しどれくらいの間食べ物を摂取しなくてもいいのかは不明ですが、毎日食べる必要はなかったかもしれません。
メガロドンほどの広域に生息し、支配的だった種がたった1つの原因で絶滅したとも思えません。私はむしろ複数の原因の組み合わせによって絶滅したのではないかと考えています。我々が把握しているところでは、メガロドンの絶滅は、マッコウクジラやシャチといった海の頂点捕食者の出現と同時に起こり、ホホジロザメの出現とも一致しています。加えて、クジラのいくつかの科が姿を消したのもちょうど同じ頃です。
こうして主な獲物だった動物がいなくなってメガロドンは体を維持するのに必要な量の食料を穫れなくなり、自らも絶滅に追い込まれたと推測できます。メガロドンの歴史から私たちが学ぶべきことは、たとえ体が大きく獰猛で、何百万年も海を支配した生物でも、状況が変化したときに進化して新しい状況に順応できなければ姿を消すことになるということです」