じじぃの「いかに生きるか・ソーシャルディスタンス・ヤマアラシのジレンマ!倫風」

Porcupines & Schopenhauer | Philosophy

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=W49-T-U2OF4

Hedgehog's Dilemma

Hedgehog's Dilemma

March 5, 2015 Craig Finnestad
The weather is cold. A group of hedgehogs crowd together to share each other’s heat, which they need to survive. However, their closeness causes them to bump into each other and they experience pain from each other’s sharp spines. This causes them to separate until the cold causes them to come back together until they bump into each other again.
They move from one source of discomfort to another until they find a distance that allows them to survive. But, this distance does not allow them to experience the warmth and benefits of community.
http://abcdfinnestad.blogspot.com/2015/03/hedgehogs-dilemma_5.html

『倫風』 2021年8月号

実践倫理宏正会

鎌田實の「人生を味わい尽くせ!」 「ヤマアラシのジレンマ」を恐れないで より

くっつきすぎず、離れすぎずの距離感

ヤマアラシのジレンマ」という寓話があります。ドイツの哲学者ショーペンハウエルが創作したもので、心理学で応用されてきました。
ヤマアラシは、寒いと固まって過ごす習性があるのですが、みんなが鋭い針を持っているので、くっつくと痛い。やむなく離れると、今度は寒くてたまらなくなる。「距離感」の難しさを表しています。
コロナ禍で「ソーシャルディスタンス」が叫ばれる今も、同じ状況かもしれません。人と人が接する機会が少なくなり、特に若者たちの出会いや、恋愛のチャンスが減り、少子化が加速しかねない。
スティホームで家族間のトラブルも増えています。
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でも、そんな空気を怖がっていては、せっかく築いた人間関係が壊れてしまいます。ヤマアラシだってよく観察してみると、針を引っ込めたり、針のない頭をくっつけ合って距離感を保っています。

人間関係を守り育てる7つのポイント

そこで僕は人間関係を大事に育てるために、「上手に距離を取る」ポイントを7つ考えました。
①過剰に侵入しない。恋人でも夫婦でも職場でも、過剰に相手の人間性に入り込むとトラブルの原因に。「親しき仲にも礼儀あり」です。
②チクチクを怖がらない。人間同士が理解し合うには、時にはぶつかることも必要。チクチクしすぎたら、少し距離を保つようにする。
③相手のせいにしない。相手もこちらの針を嫌がっているかもしれない。自分の針が相手を傷つけていないか、よく考えてみることです。
④壁を作らない。相手との関係に行き詰まると「もういいや」と壁を作りたくなります。でも、よいところがあるから友達になったはず。初心に戻って、相手の長所を見直してみることです。
⑤自分も相手も、互いに欠点があるのが現実と受け止める。魅力的な人間は「あいつ、ちょっと棘(とげ)があるけどな……」という場合が多いもの。「針も魅力の1つ」と思えば、血を流さずにお互いの針を認め合える方法がわかってきます。
⑥いい子にならない。とんがっている針にサックをかぶせたり抜いてしまおうと考えずに、針で傷つけない方法を学ぶ。それが成長というものです。
⑦一人ひとりがちゃんと自立している。「自分の生き方は自分で決める」ということ。自分をよく知ると同時に、自分を失わない。これを僕は「ソロ活」と呼んでいます。
「孤独で生きろ」というのではなく、お互いの距離を保つ。夫婦もソロ、成長したら子どももソロ、そんな形で家族が緩やかにつながっていけば、お互いが生きやすくなります。そして寒くなったらヤマアラシのように、上手にくっつく。いたずらに「離れろ」ではなく、「刺すこともある」ことを知って、どうすれば「血を流さずにくっつき合えるか」を考える。それが知恵というものでしょう。

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どうでもいい、じじぃの日記。
「ピンポーン!」
「また、雑誌持ってきました」
小太りのおばちゃんが、今年になっても毎月やってきた。
「今日は、梅干しとキュウリを持ってきました」
「キュウリ、あまり好きじゃないんだけど」
「あら、それじゃ、漬けたのを持ってくるわね」
『倫風』 8月号を読んでみた。
鎌田實さんのエッセイ 「ヤマアラシのジレンマ」を恐れないで、が載っていた。

「そこで僕は人間関係を大事に育てるために、『上手に距離を取る』ポイントを7つ考えました」

小太りのおばちゃん、「今日は、梅干しとキュウリを持ってきました」
年寄りのアスペルガー、「キュウリ、あまり好きじゃないんだけど」
ちょっとした言葉のやりとり。
「キュウリ、刻んで冷やし中華に入れればいいんだよね」
とか、言うのかな。
後の祭りです。トホホのホ。