じじぃの「科学・地球_82_水の世界ハンドブック・水に関連した病気」

Ingreso al Peru el aterrador bacilo del colera 1991

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=GsqoHaRjPvI

Unhygienic storage of water in poor settlements can cause cholera outbreaks.

Controlling Cholera

March-May 1993
●Unhygienic storage of water in poor settlements can cause cholera outbreaks.
A hot summer and a water shortage along Peru's coastal strip proved to be a fatal combination in early 1991, providing the setting for Latin America's first cholera outbreak this century.
https://rehydrate.org/dd/su52.htm

Cholera Worldwide, 1991-1998

GRID-Arendal
https://www.grida.no/resources/7245

『地図とデータで見る水の世界ハンドブック』

ダヴィド・ブランション/著、吉田春美/訳 原書房 2021年発行

6 はじめに より

水問題はいたってシンプルである。世界で6億人以上の人々が飲料水にアクセスできず、世界の農業生産の40パーセントが灌漑農業に依存している。
水辺の生態系は自然のプロセスに欠くことのできない役割を果たしているにもかかわらず、きわめて脆弱である、ということである。

75 脅かされる資源 より

96 水に関連するリスク

水資源は脅かされているが、水不足、増水、水質悪化も多くの人々の命を脅かしている。自然の要因以上に大きな災害の原因になっているのは、資源管理の不備である。河川の整備や農業政策についての選択を誤ったために、洪水や干魃がますますひどくなっているのである。また、農業や工業、都市の汚染により、水に関連した病気の罹患率が上昇している。そのため、すくなくとも毎年100万人の人々が、飲料水の不足による病気で死亡していると推定される。そのうち90パーセントが5歳以下の子どもである。

多数の人命を奪う大災害

アフリカは、干魃や洪水で命を奪われる人の割合がもっとも高い地域のひとつである。もちろん気候変動による異常気象がきっかけになるが、それまでの対策に不備があったからこそ、こうした大災害になるのである。
たとえば、都市で人命を奪うような洪水が起きるのは、無秩序な都市開発と、低い土地に建物を建てたことの結果である。モザンビークにみられるような農村地帯では、いくつかの研究で明らかになったように、植民地時代に建設されたダムが小さな増水を防いでいるために誤った安心感が生まれ、人々が危険な場所に暮らすようになった。干魃で飢餓になるのは、その多くが予想できたはずの食糧不足にうまく対処できなかったときや、政治目的に利用されたときである。

水に関連した病気

水を介して伝染する病気のなかでもっとも知られているのはコレラだろう。北の諸国ではこんにちコレラは絶滅されたが、南の諸国は根絶とはほど遠く、風土病のように猛威をふるっている。ときには局地的な伝染病として何十万人もの人々に感染することがある。
1991年にはペルーでそのような事態が起こっている。当局が水の塩素殺菌をやめる決定をくだしたことから、糞便に汚染された水によって100万人がコレラに感染し、1万人が死亡した。コレラの大流行によって生じた経済的損失は、それ以前の10年間に上水道の整備にあてられた金額の3倍にのぼった。
2000年代初頭に南アフリカでも、大都市の貧しい人々のあいだにコレラが蔓延した(感染者10万人)。彼らは水道を引く金がなく、汚水の流れこむ川で水をくんでいたのだ。
病気の罹患率と貧困との関係は、水に関連したほかの疾患にもみられる。チフス(毎年1700万人が感染)、トラコーマとオンコセルカ症(前者は細菌、後者は寄生虫によって失明する。それぞれ600万人、1800万人が感染)、住血吸虫症ないしはビルハイツ住血吸虫症(2億人が感染)、さらに下痢や寄生虫症、肝炎といった多くの病気がそうである。